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謝罪
「アイトが嘘を言ってるって言いたいの?」
「ま、待つのじゃ!?そうは言って無いのじゃ!?」
怒気を纏ったアリシアさんの言葉を慌てて否定する精霊王様。それでもまだ少しアリシアさんは睨むような視線を向けている。
「そ、そういえば精霊王様、何かお話があるとの事でしたが、何でしょうか!」
ピリピリとした空気になっていたので慌てて話を変える。話が『隷従の首輪』のことにいってしまって忘れかけていたが、そもそもこのお二人はそれが目的でここに来たのだ。
「そ、そうじゃったな」
精霊王様も俺の方向転換に乗ってくれる。それを見てアリシアさんもいつもの優しい顔に戻った。やっぱりアリシアさんはこの顔が一番素敵だ。
「アイト、さっきはすまなかったのじゃ」
「えっと?」
いきなり謝られてもよく分からないんですけど。
もしかして模擬戦でのことかな。あの時殺されかけたし。
「模擬戦でのことじゃ。そもそも、お主に模擬戦を提案したのはお主から何か特殊な魔力を感じたからじゃ。その正体を確かめようと攻撃と防御をして貰ったのじゃ。もちろん攻撃を当てるつもりはなかったのじゃが、怖がらせたのはすまなかぅたのじゃ」
そう言って頭を下げる精霊王様だった。




