ネックレス
「ありがたく受け取ります。でも、もし返して欲しい時はいつでも言ってください。その時は直ぐにお返しするので」
「ありがとう。でもその時が来るまでは肌身離さず持っていてね」
いつでも返しますとアリシアさんに伝えるとそんな言葉が帰ってきた。
それは勿論付けるつもりではいたけどどうしてわざわざ肌身離さずなんて言うのだろう。
「あれ?気づいてないの?」
アリシアさんの言葉に疑問を抱いていると首を傾げながら不思議そうにするアリシアさん。
気づく?一体何に?
「えっと、何のことですか?」
「そのネックレスには防御魔法とかが付いているんだよ?気づかなかった?」
そうだったのか。それは全く気付かなかったはず。何しろ今俺は目の力を使えない状態である。いや、無理をすれば使えるのだが。
そんなことよりも防御魔法について詳しく訊く。
「所有者が危険に感じたり危機に瀕した時に自動で防御魔法が発動するようになってるんだよ。それと私に通信もくるの。『見なかった』の?」
このネックレス、相当な代物のようだ。元を考えれば納得だが。
「今は疲労で力が使えないので」
ネックレスの凄さに感心しつつもアリシアさんの問いに答える。
するとアリシアさんは少し申し訳なさそうな顔になる。
「……ごめんね」
「本当に大丈夫ですから!休めばすぐに支えるようになりますし!」
何故だかこの人の申し訳なさそうな顔に赤ってしまう俺である。
俺、この人に弱いなぁ。




