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氷王様とお願い
「お願い、ですか?」
氷王様のとても真剣な顔。よほどの重要なことなんだろう。
そのお願いとは何なのか、俺は氷王様の続きの言葉に耳を傾ける。
「実は、アイト君に見てもらいたいものがあるんだ」
「見てもらいたいもの、ですか?」
それは一体なんなんだろうか?
わざわざ俺に真剣な顔で言うと言うことは全知の力で見てほしいと言うことだろう。
「うん。とっても大事なものなんだけど……」
何故か悲しそうな表情を浮かべる氷王様。
その表情を見ているとこの人の力になりたいと思う。この人にはこんな顔は見合わない。笑顔でいてほしい。
「分りました。俺なんかに力になれる事があるなら任せてください。氷王様」
だから俺は本心から任せろと伝えた。
この力はあまり人に知られたくないけど、既に知っている人の役に立てるなら、その人の為に使いたい。
相手が好感を持てる人なら尚更だ。
「ありがとう!」
俺の返事を聞いた氷王様は満開の笑顔を咲かせる。
その笑顔はとても可愛らしくて、ついつい見惚れそうになってしまう。
やっぱりこの人の笑顔はとても可愛らしいな。




