表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

笑い声

作者: 森のウサ子

高校時代の記憶がごちゃ混ぜになって夢に出てきたので。懐かしくなってメモ代わりに。

夏の日だった。


部活前の、なんとなく空いてる時間。

窓辺に座って、部員が思い思いのことをして過ごしていた。

面白いけど賑やかで苦手だな…と思ってた女の子が、少し間を開けて隣りに座り、静かに何か本を読んでいた。


開け放った窓から入る風が気持ち良くて、室内は適度にざわついていて、なんだかすごく心が落ち着くのに逆に浮き立つような不思議な気持ちも感じながら、普段参考書しか読まない僕が友達から借りた漫画を開いた。


すごく流行っているという、そのコメディ漫画は面白かった。

リラックスしていたせいか、人前で笑うなんてほとんどしない僕が、自分でもびっくりするくらい開放的な笑い声が出てしまった。


すると隣りに座っていた女の子がパッとこちらを向き、しげしげと僕の顔を見た後、

キミはすごく気持ちが良い声で笑うんだね。聞いてるわたしも楽しくて幸せになるみたいだよ。もっとたくさん笑えばいいし、もっとたくさん皆に笑い声を聞かせたらいいのに。

と言った。


その瞬間、うるさくて賑やかな苦手な女の子から、なんとなく気になる女の子になった彼女は、あれから何十年もたった今、僕の隣りで子どもたちと僕の笑い声を聞いている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ