猪親子とハムスター -2
『おぉ!すごいの、すごいの!』
『わぁ、真っ直ぐにお日様に向かって元気に生えてる!』
早速、採取しようとする2人。しかし、そこに待ったをかけた。
『待ちなぁ!よく見やがれ、お前らが抜こうとしている薬草…まだ若けぇだろ。若けぇのばっかり抜いてたら、次が無くなっちまう。育ちきったのを感謝しながら…必要な分だけ抜くんだ』
『すまなかったの…そうじゃな、後を遺しとかないとな』
『うん、わかったよ。父ちゃん』
優しく、取り過ぎないように採取していく。目標数取れた時。その時、まだ新米であろう冒険者が来た。
『あ、ラッキー!ここ、ちょー生えてるし!』
『マジ?やっべ、今日の依頼達成じゃん!こんなカッタリーの早く終わらせようぜ』
なりふり構わず根こそぎ薬草を採って行ってしまった。
小さな拳を真っ赤になるまで握り、プルプルさせるバジリス。
『な、なんなのだ、あいつら!新芽まで抜いていきおったぞ!許せん、許せんぞ!』
乱雑に扱われた散らばった薬草に涙するキラン。
『せっかく生えてきたのに…ごめんなさい、ごめんなさい』
『…ちょっと、提案があるんだがいいか?』
『ん?どうしたギラン。わらわは今すぐにでも軍を組んで彼奴等を…』
『それは後でいい。今ならまだ間に合うと思うんでさぁ。さっき手に入れた薬草を根分けしやしょう。そうすれば、少しは元に戻るはずでさぁ』
『そ、そうだな!新鮮なうちなら上手くいくかもの!』
『やろう、父ちゃん!あいつらの事、ゆるせないけど先ずは薬草だね!』
手を泥だらけにしながら、護衛も手伝い薬草の根分けをしていく。それをホワイトモンキーだけが、静かに見ていた。
『マジやばくね⁈俺らチョー最速薬草クエストクリアじゃね⁈』
『さっさと、依頼人に渡して換金しよ。アタシ、新作のバッグが欲しいし』
山を降りていく先ほどの若い冒険者たち。彼らの前に煙が流れてきた。
『ナニコレ?くっせー、誰だよ焚き火してんの』
『ちょ、待って…アレ?パチってるぽい?』
パチパチ、という燃える音と彼らを囲うように見せる煙…これは…
『やっべ!これ山火事じゃね!逃げるぞ』
『あ、待つし!』
唯一、煙が薄い所目掛けて駆け出す。彼らは気がついていない…何者かの手によってある地点に誘導されている事に
『うわっ!落とし穴⁉︎』
『ちょ、サイアクなんですけど!』
〜to be continued〜




