料理-1
『ゴルドウルフの料理が食べたい』
シャルルンロットが自分の屋敷でそう呟いた。普通ならその呟きはそのまま消えるはずだった。しかし【不死王の国ツアー】の際に食べたお弁当…そしてグラスパリーン達とのダンジョン内での食事…山の中での2人っきりのサバイバル料理…彼女は思い出すだけでヨダレが出て顔が赤くなる。
そういえば、いつも作ってもらってるばかりで自分は作ったことがない。
自身は女…1つ彼の胃袋を掴んでみたいとは思う。しかし、剣術を磨くことはゴルドウルフを始めサシミから教わっている。自分は料理なんてしたことがない。ここは誰かに教えを乞うべきだ。
癪だがライバルに聞いてみよう。
『あんた、料理は出来るの?ミッドナイトシュガー?』
『いきなりウチに来て何を言ってるのん?』
ミッドナイトシュガーの家に馬で乗り込んだシャルルンロット。
『料理…母上の手伝いなら少しあるのん』
『ふぅん、何が出来るの?』
『野菜の皮むきと、みじん切りぐらいのんね。これぐらいは出来て当然のん』
『うぐ、そうね。邪魔したわ!』
颯爽と馬に乗りその場を後にする。
『まるで台風のんね』
次にシャルルンロットが向かったのは、トメが経営している食堂だ。丁度、トメは下拵えをしている所だった。
『おや、シャルちゃんじゃないどうしたの?』
『ねぇ、トメは誰から料理を教わったの?』
『私は母から教わったわ。男は胃袋で掴めて言われてたし』
『ふぅん。ねぇ、今度でいいから料理を教えてくれない?』
『いいわよ。今度と言わず今でもいいわ』
『やった!』
シャルルンロットはトメの予備のエプロンをし、手を洗い厨房に入った。
『今日はまず、料理の基本である野菜炒めを作りたいと思います』
『さぁ、やるわよ!』
『まずはブーブー肉に下味をつけて揉むわ。下味の調味料はこれらを混ぜてね』
『任せて!』
ドボドボ!
『ストップ、ストップ!そんなに一気にやらないの!少しずつ、ね?』
『わかったわ…どう?』
『ん〜最初の調味料の塩味が強いけど、よしとしましょう。次はスプリングキャベツを切るのよ。大きさはこれくらい』
『こう?』
ダンダン!
『そんな包丁を剣の様に打ち付けないの!左手を猫見たく丸めて…そうそう、で刃を野菜に付けて…』
『こう?』
ザクザク!
『そうそう、いい調子よ!』
〜to be continued〜




