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2匹の犬-1

お月様が綺麗に見える時刻。ガンハウンドはドカリと、自分の職場の椅子に座り込んだ。今日も彼は、事件解決に繋がる情報はないかと様々な場所で聞き込みをした。奥様方の井戸端会議の裏手で聞き耳を立て、またホームレスからも聞き込んだ。意外にも奥様方の情報網は侮れないし、ホームレスだからと油断して重要な秘密を目の前で話していたりするからだ。

歩き回って、ふくらはぎがパンパンになってしまった。こういう時は、次の日に疲れを持ち越さない様に策を練らねばならない。そして思いつく。近所にある大衆浴場の激流泡風呂(ジェットバス)でふくらはぎを揉みほぐせば身体は芯まで温まるし疲れた身体も癒される。

自分の名前を書いてある札を、外出から帰宅に移す。そして善は急げとばかりに、ガンハウンドは桶と手ぬぐいと髭剃りを持って、大衆浴場に向かった。


・・・

・・


ちょうどその頃、ゴルドウルフも大衆浴場に足を運んでいた。

彼はその日に訪れたスラムドッグマートでの業務終了後は、聖女三姉妹の湯浴みコールを何とか受け流し、彼女たちとの夕飯も済ませ普通なら寝るだけ…なのだがそうは問屋が卸さない。末っ子のパインパックには絵本を読んであげ、次女のプリムラには商戦に必要な知識を施し、長女のリンカーネーションからの抱擁を受けなくてはいけない。

しかも今日は、そのあとに明日の仕入れの書類の準備や、各地に派遣している尖兵からの情報をまとめていて遅くなり入浴のタイミングを逃したのだ。わざわざ、自分1人のために湯を張るのは頂けない。川で行水でもいいのだが、もしそれが三姉妹にバレた場合は想像するだけで恐ろしいことになる。

となると、大衆浴場に行った方が良いと考えた。

そして、偶然にも彼が向かった浴場はもう1人の犬も向かっていた場所だった。


〜to be continued〜

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