守護者-1
『悪いねぇ。1人だと満足にお買い物もできなくて』
『いいのよ。サシミには先生として世話になってるし』
『こないだの鍋のお礼だのん』
『よいしょ、よいしょ』
この日、わんわん騎士団はワサビの食材調達の手伝いに来ていた。ワサビは何かとわんわん騎士団に手をかけてくれている。今日はそのお礼と言うわけだ。森の中にある自宅までもうすこしと言う所。
『グルルル』
『チッ、ゴーストウルフね!』
『ゴーストウルフ…普通の狼を倒した後、弔う事なく放置すると稀に出現するのん』
『お、おばけぇえええ⁈⁉︎⁈』
ゴースト系の魔物には聖女などの【祈り】が無くては倒すことはできない。つまり物理攻撃が効かないのだ。もし、聖職者がパーティ内にいない場合は逃げるか何かしらの魔道具を使用して攻撃する。しかし今回はそんなものはない。
『いいこと?背を見せてはダメよ。相手はゴーストと言っても狼…獣よ。落ち着いて…』
『おば、おばけ…きゃぁぁああ』
『グラスパリーンが気絶したのん』
『一番ダメなパターンじゃない!』
気絶したグラスパリーンに襲いかかるゴーストウルフ。その時!
『【鳳凰】!あの犬っころの動きを止めな!』
ズゥァ!と音と共にワサビの背後から美しい鳥が現れた。鳳凰と呼ばれた鳥は高く舞い、ゴーストウルフに突進し倒してしまった。
『ふぅ、大丈夫かい?鳳凰、ありがとうね』
『え、?今のは何なのん?』
『きゅ、急に鳥が?』
『う…う〜ん』
『おや、貴方達も見えるのかい?これは私の守護者さ』
鳳凰と呼ばれた鳥はピュイと鳴いて、スゥと消えた。
『今時、見える子もいるんだねぇ』
『そ、その守護者?て言うのは何なの?』
『簡単に言うと、影から私を護ってくれるおばけ…かしら?』
シブカミでは影から護るその存在を【守護者】と呼ばれている。本来、生きとし生けるものは裁かれた後に天界か冥界に行く。しかし稀に前世、又は今世で関わりが深い者が思念体で現れその人を護る。その思念体は様々で、人であったり生物だったりと様々だ。
これに興味を示したわんわん騎士団は、自分もできるか?とワサビに聞くと
『信じる心があればできるよ』
ただ、守護者を出せるかどうかは守護者次第でもある。守護者が自分の正体を見せたくない場合は隠れている。
『じゃあやりましょ!ホーリードール邸なら今、みんないるし』
『面白そうだのん』
『あれ?狼さんは?』
急遽、ホーリードール邸にて【守護者さん、いらっしゃ〜い】が開催された。
『ワサビ、鳳凰を出したのか?』
『えぇ、そうしたらあの子達 見えるみたいなの。びっくりしたわ』
『心が綺麗な者でないと見えないのだがな…』
その場にいる大人、子供全員がうねっている。
『出現させるのにもかなりの精神力が必要なのだがな…』
最初に成功したのは…
〜to be continued〜




