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わんわん騎士団の記録簿

ザッザッザッ!ゼンターイ、トマレェイ!


『本日、我々【わんわん騎士団】は設立50周年を迎える!その記念の式典に特別な来賓者をお招きすることにした。初代騎士団団長シャルルンロット様、副団長ミッドナイトシュガー様だ!』

『うぉぉ!』


時は現代よりも50年も未来の話。その世界では、わんわん騎士団は国の騎士団よりも力を持ち、誠実さと忠実さで入団者が後を絶たない大人気の騎士団だ。

壇上に上がった足取りのしっかりした60代の、美しく歳を重ねた2人の女性は手を横にし静寂させた。


『今日はこの記念すべき日に呼んでくれて感謝するのん』

『私たち…私、ミッドナイトシュガー、グラスパリーンを含む当時のクラスメートで作り始めた【わんわん騎士団】は今や1000を越す大騎士団となりました。今日はその記念に私たちの記録簿を読み上げようと思います』


ざわっ!騎士団に驚きの色が現れた。初代騎士団の記録簿は誰もが読みたがる物だからだ。表紙を開きページを捲る。


騎士団の快進撃の裏にはフィッシュ四天王と、三バカトリオありと言われている。フィッシュ四天王は、かつて勇者学校の番長格であった。しかしスラムドッグマート会長の行商の手伝いを騎士団がおこなった際に正々堂々の決闘をし傘下にしたと言われる。三バカトリオは、スラムドッグスクールに、通っていた同級生だ。

彼らの武勇伝を褒め称えながら彼女らはページを捲る。


『では次に私たちのある日の出来事を読み上げましょう』

『これは懐かしい任務のん』


★月▼日

本日の任務はある人物の護衛任務。その人物は、スラムドッグマートの会長だ。昔は、たったの1店舗だったが今や大陸の半分をシェアする大型チェーン店になった。そうなると、ゴージャスマートからなんらかの妨害があると考え、私たちは護衛につくことにした。


『あの…そんなに引っ付かれると動きずらいんですが…』

『何を行ってるのよ!これぐらいしっかり、密着しないとすぐに対応できないでしょう?』

『そうのん。これは護衛に必要なことだのん。育休をとっているグラスパリーンの分も考えると、これが適切のん』


その後、護衛対象が疲れていると感じ私たちは近くダンジョンを模した休憩所に立ち寄った。


〜〜〜

∀月◉日

本日の任務はフィッシュ四天王の2人を中心とする、盗賊捕縛を行った。魚のように力強く泳ぐかの如く、盗賊に太刀を浴びせ見事捕縛に成功した。負傷者を出したが死者は0であり大変喜ばしいことだ。


『シャァ、なかなか骨が折れたぜ』

『ふん。最弱がほざいているぜ』

『あんたらは、昔っから変わらないわね』

『「何故なら我らフィッシュ四天王!(内2人は別任務)」』


騒がしくもあり楽しい騎士団は、これからも成長するだろう。


〜〜〜

⌘月☆日

本日の任務はある聖女の素行調査だ。タレコミによると、彼女は聖女有るまじき行為をしているそうだ。ミッドナイトシュガーも育休に入った為、私 シャルルンロットが単独で調査する。


『見つけたわ…ふむ』


対象者は、あのスラムドッグマート会長に接触した。このままでは会長に良くない噂が立ち、今後の経営に不利になると判断。対象者を排除すべく、会長と共にダンジョンを催した休憩所にて成敗した。


『討伐話もあるが…ノロケ話もあったぁーーーー!?』


それは記録簿という名のノロケ話集だった。たしかに住人を守るため、モンスターを狩ったり悪党を懲らしめていたりする。だが、所々にノロケ話が入っていた。


『コ、コホン。初代騎士団団長シャルルンロット様、副団長ミッドナイトシュガー様ありがとうございました』


壇上を降りた2人はヒソヒソ話す。


『本当にあの内容で良かったのん?』

『いいのよ。下手に先輩が偉大すぎると後輩がプレッシャーで潰れてしまうのよ。ちょっと抜けているぐらいがいいのよ』

『そうのんか。あ〜あ、魔王の娘と闘った時とか古代竜をダブルスで討伐したときのこと話したかったのん』


2人は笑いながら孫がいる家に帰って行った。


~END~

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