双六対決!馬車に乗る夫婦はだぁれだ?
双六!それは正方形の運命を左右する目が書かれた賽を振り出た目だけ進む。その止まったマス目に従い行動を起こす子供向けの玩具である。更にそこに【人生】という重いワードが追加すれば、大人も楽しめる物に化ける。
そして今日、スラムドッグマート新商品開発部は子供と大人が楽しめる人生双六【ゴルドくんが行く!破茶滅茶ライフでハッピーエンド?それともバッドエンド?】を創り出した。
テストプレイヤーとして社長のゴルドウルフを始め、聖女三姉妹に教師とその生徒2人が参加。合計7人で遊ぶことが決定。
各々、自分の駒となる馬車を選びゲームスタート!
年末の大掃除が終わった【ホーリードール家】の一角。ゴルドウルフの私室から笑い声が聞こえる。
『1、2、3。【勇者様と冒険のチャンス!今の仕事からジョブチェンジしますか?Y/N】のんと』
『あら、ミッドナイトシュガー。折角のジョブチェンジなのに【宿屋の娘】のままでいいのかしら?』
『いいのん。妻になるために必要な【花嫁修行】が出来るからこれが最速攻略方法のん』
『くっ!でも騎士なら【財政楽々】で安泰の老後が約束されてるわ!』
今日は新商品開発部が創り出した人生双六【ゴルドくんが行く!破茶滅茶ライフでハッピーエンド?それともバッドエンド?】の試運転を行なっている。進行および銀行役としてゴルドウルフが参加するつもりだったが、何故か自分も駒を進めている。代わってゴルドくんがその役をする。
『ではゴルドウルフ。次の賽を』
『えぇ。…2ですね』
女子軍は息を飲む。そう今のところトップがゴルドウルフなのだが、もっとも狙っているマスに近いのだ。
狙っているマス…【プロポーズマス】これは止まったプレイヤーが、異性にプロポーズするマスだ。そう遊びにかこつけてプロポーズできる。遊びだから…という大義名分の元に自分が相手に自分の気持ちを伝えられる。
『あら〜ゴルちゃん。【聖女のジョブを持つ女性の手に至福のキス】に止まったわ〜』
『おおおおじさま!これは遊びですから!あくまで遊びですから!遠慮なく!さぁ!』
『ゴリュタンとキシュ〜///』
『ゴルドウルフ先生のキス…はぅ!』
ゲームは夜更けまで続く〜
~END~