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魔法のチケット

 1枚の封書が無造作に机の上に置かれている。その封書には【チケット発行 在中】とあった。それはある人限定で使用できるチケット。意味を知る者にとっては、中にはどんなチケットがあるか…少年・少女のように想像しワクワクする。

 実はこのチケット、ただの紙キレに印刷されたものではない。では少しだけチケットを見てみよう。

 まず書体。はっきりと見やすい字であるが、普通の活版印刷所にある書体のどれも当てはまらない。ある人物直筆の物で、それだけの書体版がたった1つの印刷所に金庫に保管されてある。

次に紙、とても滑らかで上質な触り心地だがチラホラと異色の繊維が混入されている。この異色の繊維は、製紙過程で意図的に行われた物でその繊維が、なんの繊維がは製紙工場の工場長しか知らない。

 次に印刷。ただ一見見るとゴルドくんのイラスト、チケットの内容が印刷されているように見える。だが日に透かせば、デザートを頬張るゴルドくんが浮かび上がる。それも全部同じではない。チケットの内容によっては食べているデザートの種類が異なる。スーパーウルトラハイパーギガメットレアのチケットにはゴルドくんがジャンボパフェを頬張っている絵が浮かび上がる。さらにその上をいくレアチケットには…印刷責任者にか知らない物が印刷されている。

 これだけに終わらない、ルーペでゴルドくんを覗くと小さくチケットに関する追記事項が書かれていたりもする。

 何故、たかがチケットにここまでするか?それは…


『王女様…申し訳ございませぬ。例の件は失敗しました』

『よい…まさか王城の特殊班を持ってしてでも謎が解けぬとは…』

『はい、恐らくかなりの数の職人が協力して作り上げたチケットかと思われます。我々もこれだけしかわかりませんでした』

『まさか他にもあるのかの?』

『はい、たまたま火系の魔法で蝋燭に火を灯そうとした所、魔力に反応するインクで印刷された文字が浮かび上がりました。…もしやと思い、全系統の魔力を流した所それぞれに文字が浮かび上がりました』

『うむむ…やるのぉ。ますます家臣にほしいのぉ』


 国家権力を持っても偽造出来ないチケット。のちにこれらのチケットは、職人達がお遊びでドンドン偽造防止策が盛り込まれていく事になる。


〜Ticket makeing secret〜


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