第2話 初めての〇〇
その後、俺はミラに連れられながら神殿や、都を案内してもらった。
ミラ「ここがショップ、冒険に必要な各種アイテムを購入することができます。私から1000Gを差し上げますので、買ってみてください。」
俺はステータスを確認した。金のところを見ると、しっかりと1000Gが入っている。
店では女の子が店員をしていた。
店員「いらっしゃーい!何か欲しい物はありますか? 」案外かわいいぞこの子。
俺「じゃあ...その回復薬をお願いします」
店員「回復薬ですね。200Gもらいます...はい、頂きました。では、こちらになります!ありがとうございました、また来てくださいね!」
俺のストレージに“回復薬×1”が追加された。もちろん金は800Gになっていた。
ミラ「オッケーです、では次に行きますね...」
町の人々は、特に変わった様子もなく生活していた。目の前に勇者がいるってのに。
そうか、案内に邪魔だからか。納得。でもこういうところが、”ここがゲーム内である”という確証になっている。
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俺は都を一通り見て回ったあと、神殿に戻ってきた。
ミラ「では、これからタイガ様の戦闘スタイル、使用する武器を選んでいただきます。」
ついにきたぞ、一番重要なこと。実は全然職業が決まってない...というかどんなのがあるんだ?
俺「ち、ちなみにどんなものがあるんですか?」まだミラと話すときは緊張してしまう...
ミラ「分かりました、説明させて頂きますね」
空中に大きなディスプレイのようなものが展開された。
「戦闘スタイルは大きく分けて2つ、打撃攻撃と魔法攻撃です。打撃では主に剣や鉄拳、ナイフなどで攻撃をします。また、魔法では杖を使い、炎や氷といった魔法を駆使して攻撃します。」
ディスプレイにそれぞれの詳しい説明が載っていた。こういうのは一度決まると変更できないんだよな...
ミラ「あ、一つ言い忘れていましたが、途中で職業を変更することも可能です」
まじか、やったぜ。じゃあ気軽に決めるか。
ミラ「ですが初回のみ、職業変更時ステータスがリセットされてしまいます。例えば物理の職業についていた場合、魔法職にするとステータスがリセットされます。ですが一度魔法に変えた後、もう一度物理にすればステータスは元に戻ります。」
要するに物理と魔法のステータスは個別になるってことか。うーむ、どっちにするか...
俺が悩んでいると、ミラが一言。
ミラ「悩んでいるようですね...よろしければ私に選ばせていただいでもいいでしょうか?星王様のお導きがあるかもしれないので...」
照れがちにそう言ってくるミラに、俺はかわいさのあまり、何も考えられなかった...