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これですね。あれですか?  作者: 高端 渡
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猫のお祭り

はじめての投稿なのでお手柔らかに。

1週間に1話更新を目指します

  私の人生は実に平凡だ。私はこの平凡な人生に満足すべきだと理解している。だが、残念な事に私はこの人生に見合った平凡な人間なのだ。僅かな願いを乗せて私は言おう

  「人生に刺激あれ」


  ××年4月13日金曜日

  4月は始まりの月だと信じているが、4月に入ってもうすぐ2週間だと言うのに、去年と何ら変わらない生活を送っている。今日は13日の金曜日何かあってもいいと思う。


  ××年4月14日土曜日

  今日はいつもと違う。かと言って喜んではいられない。単純に大量の仕事に追われているだけだ。今夜はコンビニ弁当になりそうだ。私の数少ないこだわりとして普段は自分で料理をしているのだが、贅沢を言える立場ではない。


  ××年4月15日日曜日

  今日は昔からの知り合いに誘われ、商店街巡りをする。その知り合いが言わせれば「観察力のある者に刺激は訪れる」らしい。にわかには信じがたいが、物は試しだ。今日は1日観察に力を注ごう。


  ××年4月16日月曜日

  驚いた。私の人生で1番のイベントがあったのだ。昨日の帰り、猫の死骸を見つけた。普段なら目を背けるところだが、昨日はその死骸をよく観察してみた。すぐに気づいたのはその死体には手足がないと言うことだ。更に観察を続け、私はあることに気づいた。手足の切り口がひどく異常な事だ。写真まで撮ってしまった。私はこの猫の死骸を作った人に会いたい。

 

  ××年4月17日火曜日

  昨日は感動のあまり日記らしい事を書いていない事に気づいた。傍から見たら今の私は気持ち悪いだろう。昨日撮った写真を見てニマニマしているのだから。私にはこんな趣味はないと思っていたが新しい発見だ。今度あの助言者には何かあげよう


  ××年4月18日水曜日

  今日も相変わらず写真を見ている。やはりあの切り口は見れば見るほど感動させられる。どのようにして切ったのだろうか。この切り口を作った犯人にあって聞いてみたい。


  ××年4月21日土曜日

  しばらくの間どのように切ったのか考えていたが私には分からなかった。考えてもわからないので今度豚肉でも買って試してみよう。あの切り口を再現できる日は来るのだろうか。


  ××年4月22日日曜日

  とりあえず、よく研いだ包丁を何種類か用意した。だが恐らくはあの切り口は包丁によるものではないだろう。私も料理を趣味としている身だ。当然包丁は使うがあのように異常な切り口になる事はない。そこで、今回は各種ナイフや包丁などいくつかの刃物を用意した。


  ××年4月23日月曜日

  昨日の実験は失敗に終わった。異常な切り口作る事はなんとか出来たが、あの切り口とは全く違うのだ。まだまだ実験を続けたいが仕事がある。悲しいがしばらくは忙しそうだ。次の実験内容でも考えておこう。

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