第二話 早速期待を裏切る【ガチャ】
脳内でステータスとつぶやき、ガチャのボタンをタップする。同時に期待が膨らむ。
「来い。俺のドラゴン!!!」
来たのは石の剣だった。おかしいね。なんでだろ。Sとかついてたからもうなんかドラゴンボー●とかだとおもったんだが…。
「チッ。」
舌打ちして一応試してみた。
あっさり切れた。もうなんかきゅうり切ってるみたいに。普通のスライムはもう一瞬で倒せた。
さっきのファイアスライムとかが来たら退散。ヒットアンドアウェイの繰り返し。それを繰り返してると頭の中で「てれってってってー」と音がなった。ステータスが表示されているその横にスキルポイントというのが30溜まっていた。で、30で取れるスキルを探したのだが。ゴミスキルしかなくてため息をつく。例えば【恐怖爆散】自分が恐怖を感じると爆散するスキル。あとは【特訓】自分ができないことをただひたすら行う。など。もう自爆スキルくらいしかなかった。で、そしたらスキルポイント10でガチャが一回引けることがわかった。
「とりあえずそうするか。」
そう決めて3回分に変換する。そして3連で引く。
結果・林檎
・胡麻
・マグマなポーション
神様なんか僕悪いことしましたか?してないよ。ふざけてるのかな?しりとりだよ。これ。しかもきちんと「ん」で終わってる。で、もうしょうがないから林檎食べて狩りを続けるよ?そしてその狩りはすぐに剣が折れてしまい、出来なかった。なんて不安な日。
さっきスキルを見ててわかったのだがスキルの中に、【空間拡張】Fというスキルがあった。流石に毎日ガチャ引いてたら場所がなくなってしまう。そう思ってこのスキルを獲得することにした。
「といってもどうするかー?スライムは三十匹くらい倒さなきゃいけないしな。ファイアスライムなら十匹くらいで…でもなーあいつ強いし…」
悩んだ結果バフ魔法に頼ることにした。
で、あの家で見つかった基本魔術の本を見る。1時間後いろいろなことがわかった。
・基本魔術は4種で、火水土風がある。また、訓練することによって魔術は進化する。それぞれ○魔術のように、色がつく。
・更に幻覚魔法やバフ魔法、デバフ魔法などが効果が薄くて使われない存在だ。召喚魔法もここに含まれるが、魔力量が多ければ強い召喚獣を呼べるため人気。
・ほとんど使い手はいないが、光闇はとても威力が高い。
・回復魔法は全員に適正があるが、部分欠損などは治せない。また、解毒魔法は適正があるが使いにくく使われない。
などだ。で、【バフ魔法】Sは詠唱なしでいいのでイメージだけでかかるらしい。ただ手をそちらに向けなければやりづらいらしい。でやってみた。(身体が軽くなるイメージ)
「っ!」
心地よい風が吹き、身体が緩やかになった気がした。ジャンプするとそれだけで家の屋根を突き破って30メートルくらい飛び、落ちた。あ。これやばいわ。そう思って硬くなるイメージ。家の床が貫かれ、クレーターが出来たが、強い魔法だったみたいだ。
その時少し面白いことを考えついたので実践することにした。スライムは素手では倒しにくく斬撃にはよわい。それを利用し逆をつく。手を振るう。それと同時にスライムが切れた。
「僕の物理面解消!」
それで嬉しくなって練習してたら遠くの方まで来ちゃいました。結局爪だけで爆風吹かせられるくらいに進化し、使用量が多くて【魔力タンク】Dを獲得した。