カレーカレーカレー
「えっと、次はカレールーか……」
お昼の12時を少し過ぎた頃、僕と咲耶は学校から徒歩15分のところにあるスーパーに来ていた。
「ってあれ、咲耶は?」
カレールーをかごに入れたところで、後ろを歩いてはずの咲耶がいつの間にかいなくなっていたことに気づく。
といっても、咲耶がスーパーで勝手に行くところなんてひとつしかない。
僕はカートをゴロゴロと走らせ、目当てのコーナーに着くと、カートを曲がらせた。
「あ、いたいた」
コーナーのちょうど真ん中辺りに咲耶は膝を曲げた状態で何かをじっと見つめていた。
「それがほしいの?」
「うん……」
物欲しそうな目でそれを見つめる。
「いくらなの?」
「50円……」
やっぱり安いな。皆の分を買っても250円か。それくらいなら買っても大丈夫だろう。
「じゃあ、それ買おうか」
「ほんとに!?わーい!!」
僕が咲耶の見つめていたそれをかごに入れるとまるで子供のように目を輝かせて喜んだ。
久々に咲耶の笑顔を見たな……
この生活を始めてからまだ見ていなかったから、それが見れて少し安心した。
「帰りながら、食べていいかな?」
「いいよ。それじゃ、お会計するね」
それにしても相変わらず咲耶は駄菓子好きだなぁ。これは昔から変わらない。スーパーの店員さんがレジ打ちをしているのをボーッと眺めながら、そんなことを思い出す。
ちなみに今日買ったのは新しく出たチョコのお菓子だそうだ。小さなドーナツにチョコレートがかかっているお菓子で、値段のわりに結構大きい。果たして、これが駄菓子なのかと聞かれれば微妙なところだけど。
「以上で2214円です」
「あ、はい」
全ての商品のスキャンが終わったようで店員さんに合計金額を伝えられ、僕は財布から1万円と14円を出す。
そして、お釣りを受け取り、レジ袋に商品を詰めると、出入り口で待っていた咲耶と共にスーパーを去った。




