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お昼はカレー

ようやく三人が着替え終わったので、教室でイスに座って円を作るように丸くなる。ちなみに皆が座っているイスは視聴覚室に設備されている足元にローラーの付いている少し高価なものだ。


「ってわけで、この時間の警備をみんなで交代制でやるわよ。まぁこの学校に入ろうなんて人間はいないと思うから楽にこなせるはず」


家庭科室で僕に話した内容を会長は三人にも理解できるように、教卓にある黒板に文章にしてわかりやすく説明する。その姿は、さながら教師のようにも見えた。


「おっけー。じゃあ、割り振りどうする?」


説明を聞き終わったさや姉が会長に質問する。


「そうね、何かあった時のために二人一組のペアにしましょう。7時から8時までは由良とさや。8時から9時はカズ君と咲耶。9時から10時は私一人でいいわ」


「あれ、会長一人になるつもりなんですか?だったら男の僕が一人に……」


頼りないかもしれないが、これでも一応男だ。


「ちょっと、察しなさいよ……!」


だが、会長は慌てたようにガッと肩を組まれ、小声でそう言う。


「キミならまだしも他の三人とペアだなんて何が起きるか……!私は自ら爆弾と一緒になる気はないの」


「あ、なるほど……」


それにしても爆弾とはひどい言われようだな……

まぁ会長の言いたいこともよくわかるけど……

特にさや姉と由良は度々生徒会に呼び出されては注意を受けてるからな……


「よし、他の皆は異論ないわね?」


僕をパッと離すと会長は他の三人に問う。


「「「大丈夫でーす」」


会長の意図など知らず、三人揃って仲良く返事をする。


「さて、それじゃ次は今日の買い出しについて話すわよ」


黒板の文字をささっと黒板消しで消しながら、会長がそう言う。


「料理については私とカズ君はでやるとして、これからの献立を考えないとね」


「私はカレーが食べたいなー」


さや姉がそう言うと、由良と咲耶の二人もうんうんと頭を縦に振り、同意するように頷く。


「じゃあ、カレーにしようか。安く作れるし。お金は僕が持ってるんだけど、荷物持ちで僕ともう一人くらい買い出しについてきてくれない?」


「じゃあ、私が行こう」


咲耶がスッと手をあげる。


「あ、ありがとう。よろしくね」


意外だな。まさか咲耶から立候補があるとは。てっきり、また誰が行く、行かないで揉めると思ってたのに。


「それじゃ、カズ君と咲耶は買い出しよろしくね。それじゃ、残りのメンバーは掃除でもしましょうか」


「ええ~……めんどくさい……」


「はいはい、文句言わないの」


「掃除なんてしなくても生きていけるじゃない」


「はいはい。動かないんなら、力づくで動かすわよ」


「暴力反対ー」


唇を尖らせ、駄々をこねまくるさや姉を会長は適当にあしらいながらイスに乗せたまま、教室から出ていき、どこかへ運んでいった。確かに力づくだ……


「気を付けろよ」


「あ、うん。ありがとう」


さや姉達の後を追うように教室から出ていこうとした由良がそう声をかけてくれた。


気を付けなきゃいけないのは、さや姉の方じゃないかな……

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