和君、人間には、表情筋があります。
頑張って投稿します。
閲覧していただけたら幸せです。
ケ‐キは、とても美味しかったです(o・v・o)
和君には、チ‐ズケ‐キをお土産にしました。
和君、魔王だけど甘いもの大好きなんだ。
特にチ‐ズケ‐キがお気に入りなの。
スキップしながら、和君の部屋のドアをノックした。
応答なし(-_-)
ありゃ、静かな怒りに入ってるかな?
私は、そうっと踵をかえして下に降りかけた時、カチャとドアが開き和君が顔を出した。
ありゃ、眉間に皺がよってるよ~。
「和君、チ‐ズケ‐キ買ってきたけどお茶にしない?」
「和君、チ‐ズケ‐キ買ってきたけどお茶にしない?」
和君は、ピクッと反応して小さな声で「食べる。」と言って下に降りた。
私は、シャルルを腕に抱いて和君を追いかけた。
リビングのソファに座り眉間の皺をそのままに黙りこむ和君(/--)/
「かっ和君、ケ‐キどうぞ。」
なぜかどもる私
「んッ」
和君は、眉間に皺を寄せたままケ‐キを食べてる。
(和君、そんな顔で食べたらケ‐キに失礼だよ。)
もちろんチキンな私は、そんなこと魔王とかした和君に言えません。
「見て、和君!シャルルって言うんだよ。やっと私のもとに来てくれたの。」
私は、その場の空気を変えるように明るくはなしかけた。
ちらっとシャルルを見る和君。
「何時もキャアキャア騒いでた奴じゃないか。よかったな、2年間の片想いがようやく実って。」
無表情に言う和君。
少しでも表情筋使おうよ~!
和君が本当に怒ると顔の表情が無くなるのだ。
はっきりいって恐ろしい。
彩ママは、キッチンで鼻歌混じりに夕食作ってるし!
私一人で魔王の相手するのは、無理です。
和君から目を反らして大好きないちごのショ‐トケ‐キを食べていると和君の指が私の口元で動いた。
「和君?」
私が首を傾げると、私の顎を掴み和君の唇が接近してきた。
「生クリーム。」
和君の唇は、味わうようにゆっくり私の口元を舐める。
親猫が子猫の顔を舐めるように・・
私は、金縛りにあったように硬直した。
やがて和君は、私を抱え込むように抱きしめると深く口付けた。
その際私の腕からシャルルを奪い取り反対のソファに置くのを忘れずに・・
やがて和君の唇が離れ息を忘れたように酸素を身体に取り入れた。
「和君?怒っていたんじゃないの?」
和君は、僅かに口角をあげると挑戦的な目を私に向けた。
「俺から離れたければ離れればいい。決して逃がさないから、キスを拒む事は、許さないよ。お前は、俺のものだから。」
和君は、挑むように私の顔を見る。
私は、その場から彩ママのいるキッチンに逃げこんだ。
彩ママのエプロンを掴み彩ママの胸に飛びこんだ。
「和君。何時もと違うです。魔王モ‐ドとも違うです。」
彩ママの細い指先が私の髪の毛を撫でながら、抱きしめた。
「和、焦りすぎみたいね。奈都、許してあげて?」
彩ママの胸元から顔を上げて首を傾げた。
「何故、和君が焦るのですか?」
何時も余裕たっぷりの和君が焦るなんて想像出来ません。
奈都が俺から逃げるようにキッチンに行った。
俺の目の前には、シャルルが睨み付けるように座っている。
おい!此れからはお前が、奈都とベットを共にするのか?
俺もシャルルを睨み付けながら心の中で問いかけた。
たかがぬいぐるみ相手に嫉妬丸出しの俺、カッコ悪過ぎるっの。
俺は、完璧なんかじゃない。こんなにも奈都の言動に振り回されておろおろしてる。
表面上は、無表情を装ってるけど心の中は、嫉妬でドロドロだ。
目の前には、奈都が買って来たチ‐ズケ‐キが殆ど手付かずで置いてある。
俺は、ソファから立ち上げるとキッチンで賑やかな声を出している奈都を尻目に外に飛び出した。
ガレージには、最近バイト代を貯めてやっと買ったバイクが車体を青光させていた。
エンジンをかけると心地よい音をだして機嫌良さそうだ。
俺は、愛車のRZにまたがりフルフェイスをかぶった。
マフラーからは、心地よい排気音
先程までの鬱々とした気分も心なしか晴れて行く。
俺は、当てもなく車体を転がした。
奈都がぬいぐるみオタクなら俺は、バイクオタクなのか?
自分が呟いた事に可笑しさが込み上げてきて笑みが溢れた。
バイクに触っていれば気分が高揚してくる。
だからって群れて走りたいとは、思わない。
俺の走りを見たこの辺の族から誘われた事も会ったけど断った。
満天の星空の下一人バイクに身を任せていると風と一体化した気分になれる。
まっ、乗った事ないやつには分からないだろうな?