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あぁ、やめておけばよかったなぁ…。

今になって思うのも歳だからなのかとしみじみ思う。

内容なんて今更覚えてもいないのに、妙に不安な気分にさせられる。

何が楽しくて桜舞い散る真下に神妙に立ち尽くさねばならないのか。

元学び舎であったはずの校舎には微塵も懐かしさなんて残ってはいないのにこの桜はずっとここにあったとかそんな事は覚えているのだ。舞い散る桜を鬱屈とした思いで眺めてみてもそれはただ浮かれたように花弁を散らすだけなのだ。

足元より少し離れた位置からはざわざわと人の声が風に乗って絶え間なく流れてきていた。

時に笑い、泣き、叫び、怒る。桜の季節は変わらず人を感情的にさせるらしい。

思い返してみても何ら波の無い人生だったように思う。

振り返っても何もなく、期待も絶望も無いが不満も無いような流れるような日々だったように思う。


「ねぇ、どうしてここにいるの?」

いきなり近寄ってきた女にどうしてと言われても…どうしてだったかな?あぁ、タイムカプセル。

そう伝えると、不可解な顔をされた。

「それだけ?」

それだけだと答えると女は踵を返して人混みに戻っていった。


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