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修行!

訓練場の夜明け。


森の端、まだ薄暗い中で、リクとカイは立ち向かい合っていた。


「……よし、今日から本格的に鍛え合うぞ」


「おう。負けたままじゃ、終われねぇからな」


二人は傷だらけのまま、拳を突き合わせた。

それは誓い──互いに高め合うための、戦士たちの契りだった。



まずはリクの課題。


「リク、お前は動きが単調すぎる。スキルに頼りすぎだ」


カイが木刀を片手に、素早く踏み込む。


「スキルが使えなくても、生き残る力を身につけろッ!!」


バキィッ!


リクの腹に軽い打撃が入る。


「ぐ……!」


地面に崩れそうになりながらも、リクは拳を握った。


(そうだ……スキルが使えない時、俺は無力だ……)


リクは、カイから「基礎戦闘」の特訓を叩き込まれた。

体捌き、受け流し、打撃の基本。


スキルを封じた“素の力”を、リクは必死に身体に叩き込んでいった。



一方で、カイにも課題があった。


「カイ、君は力押しに偏りすぎてる。読まれやすい」


リクが、木の葉を一枚、ふわりと宙に浮かせる。


「……は?」


「これに一撃当ててみて」


カイは唸りながら構え──一閃!


──しかし。


木の葉は、わずかに風に乗って、カイの木刀をかわした。


「なん……だと?」


リクは微笑んだ。


「“予測”と“補助”を使えば、力だけじゃ届かないものにも届くんだ」


リクはカイに、《フェイト・センサー》の応用法、

「微細な変化を読む技術」を教え始めた。


感情の揺れ、筋肉の動き、空気の流れ。

全てを「見る」こと。


カイは最初は戸惑ったが、持ち前の勘と修練で徐々にコツを掴んでいく。



何日も、何十回も、ぶつかり合った。


血が滲み、骨がきしみ、それでも拳を止めることはなかった。


リクは素の戦闘力を、

カイは戦略と感覚を、

互いに高め合い、成長していった。


一週間がたった


──そして、ある夜。


満月の下。


ふたりは、最後の模擬戦に臨んだ。


カイは《エア・ステップ》《ミラージュ・ブレード》を駆使し、

リクは木刀と素手、気配を殺した動きで応戦する。


バチバチと火花が飛び交い、

どちらが一歩でも遅れれば、即敗北するような張り詰めた戦い。


──だが。


互いに一歩も譲らず、最後は拳と剣が同時にぶつかり──


ドガァッ!!


二人同時に地面に倒れ込んだ。


ゼェ、ゼェ……!


「……フッ……」


リクが笑った。


「……ハハッ……」


カイも笑った。


勝敗は、つかなかった。


だがそれでいい。

それこそが、彼らの「今の力」だったから。


──こうして、リクとカイは、互いを認め合う「戦友」となった。


まだまだ未完成。

けれど、だからこそ、未来は無限に広がっていた。


そして次なる戦い──

スキル狩り傭兵団「ファング」との本格抗争が、静かに迫っていた──。


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