結局、世の中は顔である。 その1
~放課後~
高木「なあお前ら。今週の日曜日って空いてる?」
加藤「あー今週?俺と志村はテニス部の奴らとサイゼリヤでグダグダする予定」
高木「マジかー。なら残念」
加藤「何?なんかあんの?」
高木「いやさ、この前お前らがナンパした(が失敗した)奴らいるじゃん?」
高木「アイツらが交換したインズタで「今度、遊びませんか?」って言ってきてさ。とりあえず予定を合わせたってわけ」
高木「まあでも他に予定あるんじゃしょうがねえな。他の奴さs」
加藤「やっぱ暇だわ。その日」
志村「俺も。究極最高完全に暇だわ。もう暇すぎて死ぬ」
高木「いや、さっき日曜日は予定あるって言ってたやん(笑)」
加藤「今さっき無くなった」
志村「そう。消滅した」
高木「便利な予定だなおい(笑)」
加藤「あーでも来る女子って、あのクソハゲ女どもか…」
志村「やっべ、俺予定が復活しそうだわ…」
高木「まあ合コンというより、普通に遊ぶと考えて欲しいかも。そんでお前らは一応顔見知りだから、こうやって声をかけたってわけ」
加藤「それでもなあ…アイツらウザいしなあ…」
志村「そうそう。どうせケンカになるに決まってる」
高木「あの時は出会い方があれだっただけで、普通にしゃべれば仲良くなれるっしょ(笑)」
加藤・志村「「うーーーーーん……」」
高木「ちなみに3対3がいいらしくて、向こうはめちゃくちゃ可愛い人連れてくるって言ってたよ」
加藤「完全に消滅したわ、予定」
志村「なにがなんでも行くわ。地球が滅んでも行く。」
高木「滅んだらできねえわ(笑)」
~合コン?当日~
高木「お前らな…婚活じゃねえんだぞ??(笑)」
加藤「いや、わかってるけど??」
志村「何か違和感あるか??」
高木「なんで全身スーツなんだよ!!」
加藤「いや、俺日頃からこのカッコだから。」
志村「そうそう。出かける時は絶対スーツだよな。」
高木「いつも半袖短パンのくせに…(笑)」
北川「お待たせ!!高木さん!!」
北川「って、なんでアンタらもいるのよ…」
加藤「いやそれこっちのセリフだから」
志村「そうそう。お前には一切用がない」
北川「いや、この遊びを企画したの私なんだけど!?」
土屋「お待たせー!!高木さん!!って、なんでアンタらもいるのよ…」
高木「まあまあ。友達を2人呼んで欲しいって言ってたじゃん(笑)」
北川「それはそうだけど…まさかクソキモダブルナンパ野郎2人を連れてくるなんて…」
加藤・志村「「ああん!?」」
北川(てっきり他のイケメン友達を連れて来てくれると思ってたのに…)
土屋(このキモバカ2人を連れてくるなら、高木さん1人の方が良かった…)
高木「いやーだってさ、お前ら3人のやり取り、なんか漫才師みたいで面白いんだもん(笑)」
加藤・志村・北川「「「誰が漫才師だ!!」」」
高木・土屋「「息ピッタリ…」」
加藤「あのなあ、俺らはテメエら2人になんて用はねえんだよ」
志村「そうそう。俺らが用があるのは、これから来る3人目だけだから」
北川「あ、そう。良かったわね。ちゃんとカワイイ子を連れてきてあげたわよ(笑)」
土屋「そうそう。きっとアンタら2人とも仲良くなれると思うわ(笑)」
加藤「よっしゃあ!!クソ楽しみ!!」
志村「全力で仲良くなるぜ!!」
??「みんなお待たせーー!!」
加藤「いやいや、全然待ってn」
加藤「…………………」
志村「…………………」
加藤・志村((いや、マッギョじゃねえか!!))(※心の声)
加藤「おい。騙したなテメエら!!」
志村「何がめちゃくちゃカワイイだよ!!思ってねえだろテメエ!!」
北川「はあ??そんなわけないじゃん。全然カワイイと思ってるし」
土屋「てかアンタらみたいなリアルマッギョが何言ってんのよ」
加藤「リアルマッギョは志村だけだろ!?俺を巻き込むんじゃねえ!!」
志村「ああん!?なんだとテメエ!?」
高木(なるほど。女子が自分よりカワイイ女子を紹介しないって、マジだったんだな(笑))
加藤(コイツら、絶対にわざと自分より可愛くない人を連れて来たよな…)
志村(絶対そうだろ…自分の可愛さの引き立て役として呼んだんだろ…)
井本「えーちょっとやだー!!高木さん、めちゃくちゃカッコイイじゃーん!!マジでイモト、超タイプなんですけどー!!」
北川「でしょでしょ!?マジで言ったじゃん、イケメンが来るって!!」
井本「アンタ信じてマジで良かったわーー!!最高!!」
土屋「ちょっと、アンタもライバルになるつもり!?もー、やめてよね??これ以上増えるとマジ困るんですけどー!!」
土屋(なーーーんちゃって、アンタみたいなブス、敵じゃないでーーす!!(笑))
北川(アンタには、前のキモバカ2人がお似合いよ(笑))
土屋(これ以上、ライバルを増やしてたまるもんですか!!高木さんは、絶対私がゲットする!!)
北川(コイツはまあ相手じゃないとして、やはり問題は土屋、アンタね。さっさと手を引きなさいよ、この性悪女!!)
土屋(やっぱりまずは、北川とかいう性悪女をどうにかしないとね…必ず私が、このイケメンを手に入れる!!)
加藤「あーーー…やる気失くした…」
志村「それなあ。3人目が目当てだったのに…」
加藤「いや、まあ顔は置いといて、性格は優しい良い子かもしれん」
志村「そうだな。人を顔だけで判断するのは良くないからな」
井本「でも高木さん以外の男2人は、マジでブサイクね(笑) こんなマッギョみたいな顔面偏差値じゃ、まったくアタシと釣り合わないわ(笑)」
加藤・志村「「あんだとゴルア!!」」
加藤「初対面でよくそこまで言えるな!?」
志村「てか、お前にだけは言われたくねえわ!!」
井本「はああ!?マジで失礼しちゃうわー!!なんなのコイツら!?」
加藤「もう、会話する気も起きんわ…」
志村「ホントそれ。性格ブスしかいねえじゃねえか…」
井本「いやでも、イモトの超カワイイ友達連れてこなくて、本当に良かったわー。絶対に高木さんを取り合うライバルになってたから(笑)」
加藤「ハイハイ信じない信じない」
志村「どうせマッギョの友達はマッギョだよ(笑)」
高木「うわ、めちゃくちゃカワイイじゃん!!アイドル並みだな!!」
井本「でしょー??1人はアイドルのオーディション受けてて、もう1人は女優の卵!」
加藤「今から俺と友達になろう。大親友になろう」
志村「俺と仲良くなっとけば、マジでいいことしかない。超イケメン紹介できる」
加藤「噓つくなテメエ!!お前にそんなイケメンの友達いねえだろ!!」
志村「はあ!?テメエよりはいるわ!!」
高木「何の勝負してんだよ(笑) 2人とも友達になればいいだろ(笑)」
加藤・志村「「確かに!!」」
井本「えー?ヤダちょっとー。もしかしてイモト、モテ期来ちゃったー?2人から急に言い寄られたんだけどー(笑)」
北川「良かったじゃん!!お似合いだよ?このバカ2人と!!」
土屋「そうそう。こんなバカでキモくてどうしようもない奴、他にいないよ??」
加藤「普通に悪口じゃねえか!!てか余計なこと言うなや!!」
志村「勝手に話を飛躍させんな!!言い寄ってねえ!!」
井本「いやーでも、2人ともブサイクだからなあ…どうしようかなあー(笑)」
加藤「いい加減にしろテメエ!!」
志村「だから、テメエにだけは言われたくないんじゃ!!」
高木「落ち着けお前ら!!今耐えれば、次の合コンであのアイドル達を呼んでくれるかも!!」
加藤・志村「「確かに!!」」
井本「ホントこの2人、どうしようもないキモメンだけど、面白そうね(笑)」
加藤・志村「「イライライライラ」」
井本「まあでもその顔面スペックでアタシを満足させるためには、お笑い芸人くらいのギャグセンスがないと無理だけどね!!(笑)」
加藤・志村「「イライライライライラ」」
加藤(おい。このクソマッギョ、もう殺していいか…?)
志村(お、俺も、もう我慢の限界だぜ…)
高木「と、とりあえず、なんか食べようか!!(笑) どこがいい??」
加藤「うーーん、そうだなあ。じゃああそこのk」
北川「高木さんの行きたいところがいいです!!」
土屋「私も!!高木さんにお任せします!!」
井本「高木さんについていきます!!」
加藤「…………………」
高木「あ、ああ。わかった(笑)」
~サイゼリヤ~
志村「さて、何を頼もうk」
北川「高木さんの趣味は何ですか!?」
土屋「高木さんは何の部活をしてるんですか!?」
井本「高木さんはどんなタイプの女の子が好きですか!?」
高木「えっと、1人ずつ頼むわ(笑)」
志村「…………………」
~10分後~
北川「えー!!高木さんすご~い!!」
土屋「カッコイイ~~!!」
井本「高木さん、マジ半端ないって!!」
志村「あの…そろそろ注文しないと…」
北川「サラダとドリンクバー!!」
土屋「私も」
井本「イモトも!!」
高木「あ、じゃあ俺ハンバーグセットと、サラダとドリンクバーで」
北川「すごーい!!高木さんっていっぱい食べるんだ!!」
高木「そう??(笑) 男はきっとみんなこんなもんだよー」
土屋「すごーい!!たくましい!!」
加藤「えーと、なら俺はハンバーグセットとカルボナーラとドリアと」
志村「なら俺はステーキセットとミートソースとグラタンと」
井本「あの、ごちゃごちゃ言ってないで早く決めてくんない??」
加藤・志村「「…………………」」
高木「むしろ3人が節制しすぎだと思うよ。サラダだけなんて」
高木「女子には色々あることはわかってるけど、あんまり無理しないように気をつけてね」
北川・土屋・井本「「「は、はいーーー♡」」」
加藤「そうそう。何事もやりすぎは良くないからな」
志村「うんうん。程よく節制することが大事だよな」
井本「あの、さっさと店員呼んでくんない??」
加藤・志村「「…………………」」
加藤「おい、高木。ちょっとトイレ来てくれ」
高木「はあ??なんで??」
~男子トイレにて~
高木「おいおい、なんなんだよ急に。ゲイだと勘違いされるだろーが(笑)」
加藤「やかましい!!なんだこれはよお!!」
志村「いくらなんでも、扱いに差がありすぎだろ!!」
高木「いやー思ってたより、お前らの扱いスゴイね(笑)」
加藤「(笑)じゃねーよ!!もうメンタルはボロボロだ!!」
志村「もう帰る!!後は1人でやりやがれ!!」
高木「そっかー。じゃあアイドルと女優の卵は諦めるしかないなー(笑)」
加藤・志村「「え??」」
高木「俺はどっちでもいいんだけど、井本さんと仲良くなっとけば、その2人といつか合コンできたんじゃないのかなー?(笑)」
加藤「いや、その時はお前がまた誘ってくれよ!!」
志村「そうだよ。それで万事解決だ」
高木「甘すぎるな。」
加藤・志村「「え??」」
高木「よく考えろ。合コンする時は井本さんを入れて3人だ。その時に、井本さんに嫌われてるお前ら2人を誘うことになると思うか??それに井本さんに嫌われてるなら、当然その話がそのアイドル達にも伝わるはずだしな」
加藤「た、確かに…」
志村「じゃ、じゃあどうすれば!?」
高木「1つしかないだろ。あの女子3人と仲良くなるんだ」
加藤「いや、もう、仲良くなれるレベルじゃないんよ…」
志村「それな、相手にされてない。やってらんねえよマジで」
高木「おいおい。ギブアップしたら、そこでゲームセットだぞ?」
加藤「唐突に「英語版」安西先生を繰り出すな」
志村「しょーがないな…おい高木。」
高木「うん?なんだよ」
志村「「俺はゲイだ。」とみんなの前で公表してくれ」
高木「は???」
加藤「いい案だな。そうすれば高木への興味が薄れて、俺らとも会話してくれるはずだ」
志村「そうそう。だから、自分はゲイだとあいつらに言ってくれ」
高木「なんでそんなことしなきゃいけねえんだよ!?俺はゲイじゃねえ!!」
志村「うるせえぞ!!テメエがゲイと言えば、全てが丸く収まる!!」
高木「俺が収まらねえよ!!」
加藤「うるせえなあ。いいだろお前は今回くらい。普段からおいしい思いしてるんだから」
志村「そうだよテメエ。少しくらいは俺らに幸せを分け与えろ」
高木「大体、俺がゲイって言っても、お前らが上手く話せるとは限らねえぞ??」
加藤「なんでだよ??」
高木「アイツら、多分すぐに帰るぞ(笑)」
加藤「…………………」
志村「それは、ありえるな…」
高木「だから、今のままで頑張っていこうぜ!!仲良くなれるって!!」
加藤「お前はホント…イケメンだから気楽でいいよな」
志村「そうそう。何もしなくてもアイツらにモテモテだし」
加藤「俺らなんてモテるどころか、会話もしてもらえん…」
志村「マジでそれな。イケメンになりたい人生だった…」
高木「落ち着けお前ら。お前らは何か根本的に大きな勘違いをしているぞ」
加藤・志村「「え??」」
高木「顔が悪ければモテないと、いつから錯覚していた…?」
加藤「なん…だと…?」
志村「錯覚だと!?それが真理だろうが!!」
高木「いいや。お前らお笑い芸人とかよく見てみろ。彼らの中で「顔がカッコいい」と言える人はそんなに多くはないだろ??」
高木「しかし彼らの多くは結婚し、それに女優やアナウンサーと結婚した人だっている!!」
高木「つまり、人間は顔じゃない!!その中身、内面が大事なんだ!!」
加藤「なるほどお!!」
志村「それで!?それで!?」
高木「だからお前らは、これから全力で笑いを取りにいけ。」
高木「「面白さ」や「お笑い」こそが、女子と仲良くなる最大の近道だ!!面白いことを言って楽しませれば、アイツらもきっとお前達を見直すはずだ!!」(※あくまで個人の感想です)
加藤「高木!!お前は大天才だ!!」
志村「流石親友だぜ!!やってやるぜ!!」
加藤「おうよ!!俺らの抱腹絶倒のギャグセンスを見せてやらあ!!」
志村「これで俺も一気にモテモテに…グヘヘ」
~続く~
 




