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実際、風邪をひいても看病に来る友達なんておらん

~とある土曜日~


高木「おう志村。奇遇だな。部活終わったとこ?」


志村「おう。マジで偶然だな。そうそう、今から加藤の家に向かうとこ」


高木「加藤の家に?なんで?てかアイツどうした?」


志村「あのバカ、風邪ひいたらしいのよ(笑)」


高木「マジか。バカでも風邪ひくんだな(笑)」


志村「それな(笑) それにアイツの家族も共働きで夜遅いらしいから、アイツの家に遊びに行くついでに、この俺様がスペシャル料理でも振る舞ってやろうと思ってな」


高木「え!?マジで!?嫌な予感しかしねえんだけど…(笑)」


志村「バカ野郎!!俺の料理の腕は一級品だぞ!?」


高木「いや、にわかには信じられないわ(笑)」


志村「まあ見てろって。この俺様の超圧倒的な料理スキルを!!」


~加藤の家到着~


加藤「おう。お前らわざわざよく来てくれたな…」


志村「まあお前の家、学校からめちゃ近いしな」


高木「それな。学校帰りに寄りやすい(笑)」


加藤「人の家をたまり場みたいに言うんじゃねえ(笑) まああがってくれや。ゴホゴホ」


志村「大丈夫か??」


加藤「いや、まあだいぶ楽にはなったぜ。超絶寝てるからな」


志村「ぶっちゃけ、部活休めてずっと休めてるならちょっと羨ましい(笑)」


高木「確かに(笑)」


加藤「バカ。いうてつらいわ。ゴホゴホ」


志村「そんな加藤のために、今日は俺が手料理を振る舞ってやるぜ!!」


加藤「ヴぇ!?!?」


高木「加藤…ドンマイ。強く生きろよ…」


加藤「高木!!助けて!?俺まだ死にたくない!!」


志村「テメエら、失礼すぎるだろ!!俺の料理、まだ食ったことねえだろうが!!」


加藤「いや、食わんでもわかるわ。だってお前、料理上手そうな顔してねえじゃん!(笑)」


高木「確かに(笑)」


志村「顔!?料理のうまさって、顔で決まんの!?」


志村「まあ、黙って見とけって。超絶上手い料理出してやるから。」


加藤「ちなみに、何を作るつもりなの??」


志村「そりゃもちろん、ジャイアンシチューだ!!」


加藤「いや、あのさ。お前それ、人に振る舞う気ある??明らかに殺しに来てない??」


高木「てかそれ料理名じゃねえから!!ジャイアンが作ったシチューだから!!」


志村「ジョーダンだよ、ジョーダン。ちゃんと「新鮮カツオと有機野菜のカルパッチョ~本格香味だれを添えて~」を作ってお前に振る舞ってやる」


加藤「急にハチャメチャレベル高そうなやつ出てきた!?お前作れねーだろ!?」


志村「ふっふっふ。実はな、叔父が料理人なんだよ、超高級料理店の」


加藤・高木「「マジで!?!?」」


加藤「ま、まさか…本当に料理得意とか…??」


高木「このアホの志村が…??信じられん…」


志村「まあ、それだけだけど(笑)」


加藤・高木「「は????」」


志村「いやだから、叔父が高級料理店の店主ってだけ。俺は何も関係ない(笑) だから料理なんてほとんどできまシェーン!!(笑)」


加藤・高木「「なんだコイツ!?」」


加藤「期待して損したわ。マジでくたばれ」


高木「まあ、食事の方は俺に任せとけ。適当に鍋でも作るわ」


加藤「おお!!助かるわ!マジで頼んだ!!」


志村「おい!おかしいだろ!対応が違いすぎるだろ!!」


高木「まだ夜飯には早いから、少しリラックスしようぜ。」


加藤「あー、なんか騒いだらちょっと疲れたわ。少し寝るわ」


高木「おけ。飯ができたら起こしてやるよ」


加藤「あーあ。どうせなら女の子に看病して欲しかったわー(笑)」


志村「諦めろ。お前には彼女はおろか、仲が良い女子も全然いねえんだから(笑)」


加藤「は??それはテメエもだろうが!!」


志村「は??お前よりは多いから」


加藤「いいや。絶対俺の方が多い」


志村「いやいや。俺の方が圧倒的に多い」


加藤「…じゃあ勝負するか?」


志村「は??どうやって?」


加藤「お互いが仲良い女を、説明付きで言うんだ。その言えた人数が多い方が勝ち」


志村「いいだろう。じゃあまずは俺から。近所に住むトキコおばさん!!」


高木「最初がそれ!?もう絶望的だろ…」


加藤「やるじゃねえか志村。なら俺は叔母のサチエさん!!」


高木「親族を入れんな!!」


志村「近親者とはやるじゃねえか…町内会の最長老、チエさん!!」


高木「ババアじゃねえか!!」


加藤「流石は熟女好き…!!なら俺は、生まれたばかりのいとこ(♀)!!」


高木「赤ん坊じゃねえか!!「仲良い女」の枠に入れてんじゃねえ!!」


加藤「はあ!?あんなに俺に懐いてんだぞ!?セーフだわ」


志村「赤ん坊まで手懐けるとは…やるな。ヤバい、畜生…」


高木「え…?噓でしょ??まさかのもう終わり??」


加藤「…………………」


志村「…………………」


加藤「まあ、俺はまだいるけど」


志村「じゃあ早く言えよ。俺もまだいるけど」


加藤「…………………」


志村「…………………」


加藤「クラスメイトの古手川!!」


志村「クラスメイトの花畑!!」


加藤「はあ!?テメエら、いつもケンカしてるだけだろうが!!」


志村「そういうテメエこそ!!しゃべってるの見たことねえぞ!?」


加藤「これは審議でしょ。大問題だ」


志村「これは絶対に俺の方が勝ってるわ。はい俺の勝ち」


加藤「いや俺の勝ち!!」


高木「いやもういいわ!!いつもいつも不毛なんだよ!!(笑)」


高木「お前らは、新垣に看病されるとこでも想像して寝てろ」


加藤「あ、新垣さんが看病!?」


志村「それは、ヤベエ…」


加藤「新垣さんのエプロン姿…ハアハア(*´Д`)」


志村「新垣さんが、あーんしてくれる…ハアハア(*´Д`)」


高木(自分で言っといてあれだが、クッソキメエ…(笑) 地獄絵図やん)


高木「おい、ド変態ども。妄想はその辺にしとけ(笑)」


加藤「なんだよ!?テメエがやれって言ったんだろうが!!」


高木「まあそうなんだけど(笑) 想像以上に気持ち悪かった(笑)」


加藤「ああん!?新垣さんの妄想なんてしたら、ニヤニヤしちゃうのは当然だろうが!!なに言ってんだコイツ!?」


高木「お前がなに言ってんだ!?」


高木「まあ変態の常識は置いといて…うん??」


高木「なんだこれ??漫画の後ろにまた漫画があるぞ??」


加藤「あ…バカお前!!そこは大事な本んが入ってるから、あんま触んn」

高木「とらぶる…??ダーク、ネス?なんだこれ?」


加藤「あ、あ、あああああああああれだよ、知り合いがさ、急に押しつけてきたんだよ!!」


加藤「い、いやー別に、ぜんっぜん読みたくなかったけどな!マジ困ってたわー(汗)」


高木「大丈夫か?(笑) 汗すげえぞ?(笑)」


加藤「あれあれあれあれだよ!!かかっかか風邪のせいだって!!」


高木「いや、動揺しすぎだろ(笑)」


加藤「してねえし!!」


高木「あれ?こっちの裏にもなんかあるぞ?(笑)」


加藤「いや、人の部屋を勝手に物色してんじゃねえよ!!」


高木「なんだこれ?「女教師の特別レッスン~実技で教える保健体育~」」


加藤「うおおおおおおおおおおい!!おおおおおおい!!」


加藤「はあ…はあ…」


高木「えっと…なんか、ごめん(笑)」


加藤「違うからな!?」


高木「え??」


加藤「これは、中学校の時の保健体育の授業の教材だったんだよ!!」


高木「はあ!?!?」


高木「いや、それは流石に無理がありすぎるだろ!!どんな過激な授業だよ!(笑)」


加藤「男子校だったら、あるあるなんだよ!!」(※ないないです。)


高木「マジか…流石男子校…なんて過激な授業なんだ…」(※そんなわけないです)


加藤「てかお前、さっきから人の部屋を勝手に物色すんな!!」


高木「ごめんって。うん??なんだこの紙切れ…」


加藤「あ…それは…」


高木「えーと…「アイラービューアイラービュー。僕は君を愛してーる。永遠に愛してーる。この世界が滅んでーも、僕は君を愛してーる。マイスウィート交際相手ー」って、なんだこれ?(笑)」


加藤「…………………」


高木「あ、えっと…もしかしてこれって…自作のあれ??(笑)」


加藤「中学生の時な!?今はしてないからな!?」


高木「あ、うん…まあそれは置いといて、「マイスウィート交際相手」って何??(笑) せめて「マイスウィートハニー」にしろよ(笑)」


加藤「いや、ハニーはちょっと恥ずかしかった…(笑)」


高木「どこで恥ずかしがってんねん!!」


加藤「そんなことより高木君さあ…」


高木「は、はい…??」


加藤「次、俺の部屋の、物に、触ったら、マジで、コロス」


高木「はい。調子乗って、マジですいませんでした…」


加藤「あと、俺の部屋での話、学校でしたら、マジで、コロス」


高木「はい。肝に銘じておきます…」


加藤「わかればよろしい」


高木「さてと、そろそろ飯作るか…おい志村、手伝ってくれ」


志村「えへへへへへへ、新垣さん。新垣さんの膝枕、マジ気持ち良すぎますって…」


加藤・高木「「いや、まだ妄想してたのコイツ!?!?」」


高木「おい!!いい加減目覚めやがれ、このバカ!!」


志村「はっっ!?!?!?」


志村「テメエ、どうしてくれんだ!!もうすぐ新垣さんと(妄想の中で)キスできたのに!!」


高木「「風邪ひいて看病」の設定はどこいった!?(笑)」


志村「バカお前。あれから2年経過したに決まってんだろ??」


高木「え?何?妄想の中でそんなに時系列進んでたの!?(笑)」


志村「当たり前だろお前。今、新垣さんと付き合って半年目よ!!」(※妄想の中の話です)


高木「いや、流石にキモすぎてドン引きなんだが…」


加藤「コイツは、いつか絶対に犯罪やらかす…絶対ストーカーになる…」


志村「お前ら心配しすぎだって、安心しろよー」


加藤・高木「「できるか!!」」


高木「まあいいや。加藤はそこで休んでて。俺らで飯作るわ」


加藤「りょーかい。マジで助かるわ、サンキュ」


志村「加藤!!楽しみにしてろよ!俺のジャイアンシチュー!!」


高木「それは作らねえよ!!」


加藤「冷蔵庫の食材、適当に使っていいから!!」


高木「りょーかい。うーん、どうすっかな…」


高木「よっし!!豚しゃぶ鍋にしよう!!」


志村「えー、熱いから嫌だ…」


高木「テメエのための料理じゃねえ!!」


~1時間後~


高木・志村「「うおおおおおおおおおお!!!!」」


高木「なにこれ!?めちゃくちゃうまそうなんだけど!!」


志村「ヤベエ、マジヤベエ!!早く食いてえ!!」


高木「加藤はどうしてる?」


志村「爆睡してる」


高木「しょうがねえな。起こすか」


志村「いや、悪いよ。とりあえず俺らで味見しようぜ??」


高木「まあ、そうだな。こんだけいっぱいあるし、とりあえず俺らで味見すっか!!」


志村「おう!味見よ味見!!じゃ、早速いっただきまーす!!」


高木「いただきます!!」


パク


高木・志村「「うっっっっっま!!!!」」


高木「なんだこれ!?バカうめえ!!」


志村「マジヤベエ!!マジパネエ!!マジうめえ!!」


志村「豚しゃぶ鍋、マジ半端ないって!!コイツ半端ないって!!」


高木「あ!!オイコラてめえ!!肉取りすぎだぞボケ!!」


志村「ああん!?この鍋の肉は全部俺のもんだ!!」


高木「はあ!?作ったのは俺だぞ!?少しは遠慮しろゴミ!!」


志村「俺だって、皿を用意したし!!」


高木「それはほとんど何もやってないのと同じなんだよ!!」


志村「まあそうケチ臭いことを言うな。肉はもらう」


高木「ふざけんな!!俺によこせ!!」


志村「ふっふっふ。甘いな高木。鍋は早い者勝ちなのだよ」


高木「ほう…?そういうことを言っていいのかな?」


高木「こうしてやるぜ!!」


シュパパパパパパ!!


志村「な…コ、コイツ…残りの肉と野菜までほとんど取りやがった…」


高木「残念だったな!!もうお前の食うものはないよ!!」


志村「バカが!!まだスープがあるわ!!」


高木「何!?」


志村「鍋ごと持ち上げて、全部飲み干してくれるわ!!」


高木「いやお前それ、超熱いと思うんだが…」


志村「あっちいいいいいいいいいいいい!!」


高木「バカだコイツ…」


志村「でもうめえ!!!」(※絶対にマネしないでください)


高木「マジか!?バケモンだコイツ!!」


加藤「いや、うるせえんだけど!!」


高木・志村「「あ……………」」


高木(やっべ、加藤のこと…)


志村(すっかり忘れてた…)


加藤「で、俺の飯は…??」


高木「…………………」


志村「…………………」


加藤「随分うまそうなもん食ってんじゃんお前ら。俺のはないの?それ。」


高木「…………………」


志村「…………………」


加藤「鍋には何も残ってないようですけどねえ…??」


高木「…………………」


志村「…………………」


加藤「まさかと思うけど、俺の分も食べちゃったとか、そんなアホみたいなことは無いよねえ??」


志村「ま、まさかー。こ、こ、ここここれから作るんだよー」


高木(おい。でももう食材ほとんどなかったぞ?どうすんだよ?)


志村(まあまあ。この俺様に任せとけって。何とかしてみせる)


高木(志村…お前…でも、どうやって??)


志村(今から、俺がマジで限界の時に作る、激ウマ限界メシを披露する!!)


高木(おお!?なんかすごそう!?)


志村(一緒に生きて出ようぜ?この家を…)


高木(任せたぜ!!志村!!)


志村「よっしゃ!!加藤、待ってろよ!!うまいもん、食わしてやるぜ!!」


~30分後~


志村「できたぜ!!」


加藤「なにこれ……??」


志村「最初に言っただろ!?俺特製、ジャイアンシチューだ!!」


加藤「お前が作ったら志村シチューだろうが!!」


高木「見た目ヤバすぎる…完全にアニメで出てくるジャイアンシチューと同じやん…」


志村「バカ野郎!!これはあれとは別物よ!!」


志村「見た目はヒドイ!!けどウマイ!!」


高木「何を入れたらこんなもんができるんだ…??」


志村「いやーマジで大変だったぜ。庭でセミの抜け殻拾ってきて、ゴキ〇リを見つけ出して捕まえて、あとはその辺の雑草を引っ張り出して入れた。苦労したわ…」


加藤「マジでただのジャイアンシチューじゃん!!」


高木「激ウマな要素が見当たらないんだが!?」


志村「バカお前。取れたての新鮮なゴキ〇リが入ってるんだぞ??」


加藤「オエエエ!!あれに新鮮もクソもあるか!!」


志村「まったく。ゴキ〇リは食えるって知らねえのか??」(※マジで絶対に食べないでください)


加藤「まず食おうと思わねえんだよ!!」


高木「たとえどれだけ限界でも、これは食べたくない…」


志村「まあまあ。ちょっと食ってみろって。マジでうまいから」


加藤「絶対に嫌だ。食いたきゃお前が食え。」


志村「せっかくお前のために作ってやったのに…しょうがねえな。食ってやるよ」


パク


志村「ほら見ろうまいじゃん!!」


加藤「どうかしてるわコイツ…」


高木「マジヤバすぎ…人じゃないわコイツ…」


高木「…あ、そーいえばゴキ〇リ食べると、胃の中で卵が孵化するらしいよ(笑) だから体の中でゴキ〇リが大量に繫殖s」

志村「オロロロロロロロロ!!」


加藤「いや、もう、お前らこの家出禁だわ!!一生来んな!!」


~完~

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