あばよ
ここはどこだ
俺は銃を握っている
子供を抱きかかえながら
女が泣き叫んでいる
遠くでは
銃声がなり響いている
死体の山の中から
少年が立ち上がった
その手には銃がにぎられている
少年がこちらをむいた
俺は
銃をにぎり
ひきがねをひいた
少年は悲しげに
微笑みながら
死体の山をころげおちた
なぜ
少年は
微笑んでいたんだ
赤く染まっていく俺のシャツ
何も感じない
俺は撃たれたのか
俺は死ぬのか
なぜか
俺は微笑んだ
この苦しい世界とおさらばだ
あばよ
読んで頂きありがとうございます。
瓦礫の山をニュースで見た時に書いたものです。
こんな世界が『あばよ』になってほしいです。