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怪奇!VRMMO世界を闊歩する要塞!  作者: キリシマサンサ
一章 VRMMO世界来訪
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第四話 活発!銃と機構の国の鍛冶場!

街中回です。ちょい短め。



 テイムも完了したことだし、一旦街に帰ろうかな。銃も曲がっちゃったし、サブジョブも取りたいしね。はあ、満身創痍だよ、戦闘とかできる状態じゃないし、ウィングホーク関連もまた今度かな。ノーダメで勝てるネズミすら、全力で避けて街に向かって走る。ウィンドホークなんかのある程度強そうなやつは、草原の少し奥の方にしかいないので、街に近くなればネズミばっかで安全になるはず。ちょっと残った微薬草も、全速力で走りながら貪る。全速力で駆け抜けること十分弱、街の外壁がかなり近づいてきた。非戦闘時の自動回復も含めて、HPは9割まで回復した。十分に警戒をしながら東門まで走る、まだゲームが始まってすぐの段階だからか、門の付近はかなり渋滞している。人にぶつからない様に、速度を落として歩き始める。門を潜った時、唐突に50代くらいのオッさんから声をかけられる。


「おい、そこの兄ちゃん!お前さんの銃、グリップが曲がっちまってんじゃねえか!そんなんじゃ撃ち辛えだろ、直してやっからウチこいや!」


「えっ、ちょっと!なに!?誰!?引きずられるー!」


 ガタイのいいオッサンに引きずられること約5分、人間とは思えないスピードで、東門から北の作業場まで連れてこられた。どうやら、このオッさんは銃の製造を行う銃器職人らしい。引きずられながら聞いた話によれば、なんらかの賞も取った結構すごい人らしいが、いきなり人を引きずる様な奴の話なので、あまり信じてはいない。


「お前さん、俺の言ったこと信じてねえな?いいからその銃貸せ、俺がバッチリ直しちゃるし、なんなら強くしてやろうじゃねえか。」


「そりゃ、いきなり連れてこられて信用もなにも無いでしょうよ。直してくれるのはありがたいんですけど、高額の請求とかないでしょうね?まだ初心者なんですから、お金なんか全然持ってませんよ。」


 疑いの目はそのままに、グリップの曲がったライフルを渡す。少し前までの胡散臭い雰囲気はどこへやら、真剣な目つきでライフルの状態を確認した。


「ふむ、帝国製帝国民用単発式ライフルか、戦闘を生業にしてねえ奴の護身用には十分な性能のライフルだが、こいつぁ荒い使い方したなぁ。グリップに強い力が加わったんだろうが、ここに直接負荷がかかる状況なんてそうねえ、銃身も少しずれてやがんな。銃ってのは案外繊細なもんなんだ、手入れはしっかりした方がいい。」


「そういえば、自分整備士のジョブに就きたいんですけど、どこに行けばいいとか分かりますかね?」


「なんだ藪から棒に、整備士なりてえなら、この北地区で3番目にでけえ建物にいきゃいい。そこが整備士系統の職業ギルドだ。それにしても、整備士志望か。じゃあ俺がコイツは直しといてやるから、整備士ギルドに登録してきたら戻ってきな、話がある。」


 オッさんにライフルを渡し、作業場を出る。そういえば、3番目にデカい建物とは聞いたけど、どこにあるかとか聞いてないな。チュートリアルクエストにあったよな、サブジョブの職業ギルドに行ってみよう、ってやつ。それを開始して、っと。クエストを開始すると、整備士ギルドに向けてナビが出る。ナビに従って数分歩くと、飾り気はないが清潔感のある、レンガ作りの建物が見えた。両開きの少し大きい扉を開けると、殺風景ながら清潔感のある内装が目に入る。受付が幾つかあり、誰も座っていないテーブルが目立つ。受付にいる人を除けば、ほとんど人のいない閑散とした雰囲気だ。また受付に話しかければいい様なので、今度は緊張せずにサラッと話しかける。受付の人は三十代くらいの真面目そうな男性だし、更にハードルが低く感じる。


「すいません、整備士になりたいので登録しにきました。」


「えっ、本当ですか!ありがとうございます!いやー、他のギルドはどこも異星人の方でいっぱいだって聞いてたのに、ウチにはチラホラ来るぐらいで見ての通りの静けさで。元から登録して下さってる帝都民の皆さんも、自分の作業場に篭って個人で仕事を請け負うものですから、暇で暇で、ああ登録でしたね、サインをこちらにお願いします。ここでの初心者講習は、本来ギルドの講習担当の方にお願いする形となっているのです。ですが、まあ見ての通り人が来ないもので、講習の担当者を雇うのを辞めてしまって、帝都民の整備士ギルド登録者にお願いしているのです。えーと、フォートさんですね。フォートさんのお知り合いに、整備士の方がいらっしゃればその方にお願いしたいんですが、心当たりとかありません?」


 どうやら、整備士ギルドの受付という仕事は本当に暇らしい。話しかけた途端に、流れ出る様なマシンガントークが襲いかかってきた。いや、単にこの人がおしゃべり好きなだけな気がする。それにしても、整備士の知り合いか、さっきのオッさんは銃器職人だって言ってたけど、グリップの曲がりを直すとも言ってたし整備士も兼業してたりしないかな?


「整備士ギルドから見て、左側の角を曲がったところの作業場にいるオッさんにここを紹介されたんですけど、その人が銃を直すって言ってたし、整備士も兼業してたりしませんかね?」


「えーと、ここから見て左の角を曲がったところとなると、ダンガンさんかな?ええ、あの方は整備士も兼業なさってますね。教えて下さるなら話が早いんですが、整備士ギルドからも依頼状を書きますね。もしダメでしたらまたお越し下さい、別の方を紹介致しますので。」


 手慣れた様子で依頼状を書く受付さん。それにしても、さっきのガタイいいオッさん、ダンガンっていうのか。銃器職人になるために生まれた様な名前だな。依頼状を受け取って、ダンガンの作業場まで戻る。用事が終わったので、ゆっくり北地区を見ながら歩く。東地区とは別方向の大声が幾つも響き、金槌や機械の音が絶えず鳴っている。南地区や東地区と違い、整備士ギルドのようなレンガ作りの建物が多い。ときどき金属部品がぶっ飛んできたり、黒煙が立ち上るような爆発が起きてるのはご愛嬌だろう。うん……きっと。整備士ギルドとダンガンさんの作業場はかなり近いので、ゆっくり歩いてもすぐに到着する。


「おーい、ダンガンさーん!整備士ギルド登録してきましたよー!銃の整備に関して教えてくれませんか?」


「ん?おー、戻ってきたか!俺の名前は言ってなかったと思うが、ギルドのやつから聞いたか。まあいい、整備に関する講習だな。いいぜ、受けてやる。その代わりちょっとした条件がある、フォートさんよ。」


「えっ、なんで僕の名前を?そっちは受付に聞いたわけでもないだろうし、整備士ギルドからの依頼状もまだ渡してないのに。」


「まあ、お前さんが直接名乗ったわけじゃないだろう相手から、名前を聞いたからな。お前さん、メインジョブでテイマーをやってるそうじゃないか、俺にもテイマーの知り合いって奴がいてな。それも、ちょうどお前さんの初心者講習を担当したって奴がな。聞いた話じゃ、魔獣総合組合でドアを間違えてそん時講習担当じゃないアイツに講習頼んで、面白れぇ目標を語ったそうじゃねえか。なんでも、デケエモンスターに建物が建ててぇとか。


 そこで、整備を教える条件の話になるんだが、その建てる建物、要塞にしちまわねえか?俺ぁ、今は銃器職人をやっちゃいるが、本当はデッケェ兵器とかを作りてぇのよ。でも、戦車や機械人形に持たせんのは、それぞれ車両と機械の専門家が作るし、外壁に置くようなのは出番が少なくて作る気にならねぇ。勝手な条件なのは分かってる、だがデケエモンスターの上の要塞に置くようなデッケェ兵器を作らせてくんねぇか?頼む!」


「なんだ、そんなことなら全然良いですよ。それより、モンスターに建物を建てる計画の具体性も上がったし、強くもなれるんだから願ったり叶ったりですよ。」


「ありがてえ!分かった、ここまで言ってくれたんだ!整備についても全力で教えさせてもらうし、フォートが使う銃も新調する時ちょっと安く、そして俺にできる限り良いものを提供させてもらう。どうする、早速講習聞いていくか?」


 あれ、なんかクエストのアイコンが光ってる。職人ダンガンの願い、か。クリア条件はダンガンが満足すること、報酬はクエスト受注中の割り引きに、無料での銃器関連の講習に、クリア時に何か貰えると。さっきの話の流れで自動的に受注されたみたいだな。デメリットはないし、自分としてもやって欲しいことをやってもらうだけで色んなメリットがある、その上にクリアしたら報酬があるとか最高だな。えーと、講習を聞いてくかどうか聞かれたんだったか。


「じゃあ、整備士の講習聞いていきます。よろしくお願いします!」


「もうお前さんは俺の夢を叶えてくれる恩人なんだ、そんな固い接し方なんて辞めてくれ。」


「そこまで言うなら、タメ口でいかせてもらおうかな。それで、整備士ってのはどんなジョブなの?」


「ああ、整備士ってのは耐久力の高くない精密な武器、銃とかだな。それの耐久力を回復するのが1番の仕事と思って良い、これは戦闘中でもそうだし、戦闘じゃなくしっかりとした機材がある今みたいな状況なら、完全に回復させることができる。あと、これはスキルの話になるが、銃や兵器の中には撃ち続けるとオーバーヒートしちまうようなヤツがある、そういうのを直し続けることで無理やり連続で稼働させることができる。」


 へえ、完全に生産系のジョブみたいな名前のわりに、戦闘でも結構活かせるんだな。まあ、初期ジョブ一覧を調べた結果、戦闘にも多少活かせそうだったから選んだんだけどね。


「戦闘中での修理は、それこそスキルによる応急措置だが、機材を使っての修理は生産職に繋がる部分がある。そこを詳しく話していくぞ。まず、どこがどう壊れているかを見極めること、壊れている場所や壊れ方で使う道具も直し方も違う。


 今回みたいに機構に関係ない部分が曲がった、とかならトンカチ使ってまっすぐに直しゃ良い。機構に関する部分がやられちまってる時は、必要な部品を用意してスキルのアシストに従って部品を交換、接続部分の修復を行えば良い。シンプルに部品同士が上手く回ってない、みたいな時は錬金術師ギルドで潤滑油買ってきて、部品の位置を調整する。ここら辺が修理の基本的なとこだな、特殊な例も幾つかあるが、そもそも機材使っての修理はこの作業場を使うことになるだろうから、分からん時は俺が教えてやる。」


 やっぱ生産系のジョブだから、直すのにはアイテムが必要なんだな。それでも装備の耐久が完全に回復できるなら、めっちゃ便利なジョブだな。


「これで初心者講習は終わりだ、分かんねえことがあればいつでも教えてやっから気軽に聞いてくれ。」



また説明回ですが、序盤の宿命なのでご容赦ください。

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