表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/15

やっと出会えた……はず?

  

  せーのっ!


 「みずきくーん♡」

 

 校門に入った途端、黄色い歓声が止まらない。

 瑞希と呼ばれた人物は、彼女達に少し憂鬱そうに視線を返す。


 

 こう言った反応には流石に慣れているが、今日は気分が悪く、ちょっときつい。





 はぁ……と気怠げにため息をこぼし、視線を落とす。不意に風が吹き、楽しそうに髪を揺らした。


 前髪が目にかかり払おうと前を見ると、少し先で

何やら人だかりができていた。

 



「うわ…やば。めっちゃ可愛い」

「あんな子いたっけ?絶対忘れないと思うんだけど。」

「っつーか、あれ、ロールスロイスの最新車じゃね!!かっけぇ…」

「あの制服って…」




 聞こえる限りではめっちゃお金持ちの美少女、と言ったところだろう。

 …それにしてもロールスロイスってすぐわかるものなのだろうか。




 まあ、自分には関係ない話だと思いさっさと教室に向かう。


 

 











 

 「……見つけた。」


冬の精霊かと疑うくらい透き通る肌に輝くような銀髪。蜂蜜色と空を切り取ったような綺麗な青色のオッドアイ。その目は運命の人を見つけたとでもいうように輝き、彼を捉えて離さない。

 






 叶わないことだけど、気持ちだけは伝えたい。


 



 


 そして彼を追いかけようと走りだした












 ーーーが、


 「はい、すとーーーーーーーっぷ!」

 

 急に襟を引っ張られ、ぐえっと淑女のかけらもない声を出す。


 「どこ行くのよ。職員室はこっちでしょ。」


振り返れば、ポニーテールの少女が呆れた顔でため息をつく。


 「転校初めてじゃないんだから……」


 と、そのままズルズルと引きずられ









 

 ーーるわけには行かない。


 

 ぐっと踏ん張るが、力虚しく負けてしまう。



 「柔道黒帯の私に勝てるとでも?」


嘲笑うかのようにこちらを見てくる。

 

 むぅ、と口を尖らせ反抗するがそのまま職員室まで連行された。


 


 

 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ