7 キリスト的キノコ、すなわちマナ
死してなお俺に何かを残そうとしてくれるキノコさんの無限の愛に咽び泣きそうになりながらも、俺は冷静にその肉片と思しきものをつついてみた。
(やだ、、、なにこの弾力!はちきれそう!)
ひとしきりその感触を楽しんだ後、このまま置いていくことも忍びないので、持って行こうと思う。バックすら持ってきていなかったので、手だ。常時モミモミスタイルだ。
手が塞がり、手出し出来なくさせるというキノコさんの高等戦術の可能性もあるが、そこは望むところだ、あえて俺はキノコさんの思惑に乗ってやることにした。決して美味そうと思ったからではない。
何匹かのキノコさんの挑戦を受けてやると、大体6匹に一体くらいが肉片を俺にもたらしてくれるようだ。ドロップ率16.666••••% 循環小数だと!?
1を6で割ったはずなのに、1と6が残っている不思議。しかも獣の数字が目白押し。くそっ!キノコさんは悪魔の手先だとでもいうのか!?悪魔が俺に力が欲しいかとささやいている!!!
ちょうど6つ目の肉片を拾ったところで、俺の手はもう肉片を受け入れる余地のないことに気がついた。
まあ、とりあえず今日のところは帰るか...。早く寝ないと、土日を寝て過ごすことになりかねない。まあいつもそうなんだが。