【e5m40】言葉も出ない
短いですがアップします。
「エッッッ⁉︎」
帰宅した常田先輩を見た瞬間、俺は声を驚かした。神の芸術品と審美的評価の高い、Gカップ98㎝ロケット型おっぱいが、目立たぬよう収縮していたからだ……。
「(๑ -ω-)℥ うー苦しいよ〜」
「これはいかに⁉︎ また研修担当のイチャモンですか⁉︎」
「(-᷅_-᷄๑) まいのおっぱい、男の人の気をそらすから、かくしなさいって。だからサラシまいて――」
「納得いきません!!!」
カレンよろしく頭ふりかざし、声とどろに張り裂けた。豊満なおっぱいを隠す? 冗談じゃねぇ! 絶望とか混乱とか憤怒とか、渦巻く感情が突風の如く吹き荒れた。
「(-`ω´-) おーみやくん、ちょっと落ち着こうよ」
「落ち着く⁉︎ 落ち着くって? とんでもない!!!」
「(・᷄ὢ・᷅) あのね、たしかにジロジロ見られていたから、まいもヤだなって思ってたの。だから、あながち理不じんじゃないんだよ」
「じゃあ仕事終わりに、外せばいいじゃないですか! (小声)こう言うと、意地でもおっぱい見てえと見苦しいな」
「(◞ᾥ◟) そう思うけど、外して楽になると、またつけたときに苦しいから、もう一日中つけてなれることにしたの」
体の芯を抜かれたように、呆然としてしまった。唐突な不幸で言葉も出ねぇ……。1人称視点ゆえ、俺は自らを見れないが、きっと絶望顔だ。それを見た先輩は、プッと吹き出して――
「(´͈³`͈) おーみやくんのエッチ❤︎」
「俺はハードコアゲーマーなんで違います……と言いたいですが、もう“エロわんこ”と罵倒されてもいいから、外してくださいマジで」
嗚呼、この湧き出る虚しさよ。もっとガン見しとけばよかった。昨日までは、黒のリクルートスーツがブルンブルンパッツンに膨れ上がっていたのに、今はこんもりした程度……でも鹿島超過のサイズだな。
「( *• ̀ω•́) そんな顔しなくても。しょく場体けんが終わったら、またもんだり、すったりしていいんだよ?」
「ちょっwwww! 読者諸氏に嘘つかないでください! それじゃまるで、話と話の間にやらしいことしまくってるようじゃないですか⁉︎ んなことしてませんっ!」
ナレーター:してました。
「先輩ッ!!! 勝手に語り部に割り込んでこないでください!」
「( ◜ᴗ◝) えへへへ」
巨乳喪失という尋常ならぬ失意の裡に、久しぶりに彼女の笑顔が出たのが救いだった。職場体験が終わるまでの我慢――と言っても、何もおっぱいだけが先輩の取り柄じゃないんだ。黒髪になっても、おっぱいが小さくなっても可愛いんだ……。とか言いながら、自分を盛り立てていくのが大事だと思わね?
とりあえずさ、:ユーザーが定義したこの作品への人気タグ:の“色気表現”と“部分的ヌード”はもう消すわ。BRSEの“Mild Sexual Themes”も削除するよう再審査してもらうわ……。
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