【e5m11】おーみやくん時限独占(10)
今週もなんとか仕上がりました。
(#`)3´)▃▃▃▅▆▇▉ブオオオオオオオオ!!!
「うわああああっ! なんだなんだ⁉︎」
寂寞とした深夜に、かしがましく鳴り立つ一条の濁音。部屋の戸口で、先輩がプンスカしていた。その手にはブブゼラが握り締められている。
「(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ もーっ! まだ起きてるっ! 早くねんねしてっ! よばいできないよーっ!」
俺の貞操の危機が、再び訪れたわけだ。別々の部屋で寝ましょうねという提案に対し、やけに素直に頷いた結果がこれである。
最初は俺の顔に5,000ルーメンのFキーを当てて、確実に寝たか確認しようとした。次に、大量のねずみ花火を放って、また確認しようとした。そんな派手なことをすると、普通の人はどんな睡眠からも飛び起きるのだが?
「しなくていいです」
「٩(ෆ`꒳´ෆ)۶ やだーっ! いっしょにねんねするーっ!」
と紅潮した顔を膨らませる。もう呆れる他ない。
「いい加減してください。明日も学校だから、おふざけはなしです」
「( -`д-´) いーもん。もーあいそがつきたよ。まい1人でねんねする! おやすみっ!」
バタンとドアが閉まった。ハァ、やっと一難去ったか。けど、ちょっと言葉を選ぶべきだったかな? かわいそうな気がしないわけでもn――
「|’ヮ’) 今まいのこと、かわいそうって思った?」
「wwwwww」
「(。-`ω´-) 思ってない? まだおねんねぼーがいグッズは、たくさんあるよ?」
今“妨害”って言いましたね? やはり、添い寝を達成するために、夜通しいたずらを続けるに違いない。ゲームで遊んでならともかく、正直こんな戯れに付き合ってられん。つまりな、もう降参した方が、睡眠時間の確保になるわけだ。
「ハァ……わかりました。じゃあ添い寝だけ」
「=͟͟͞͞( *≧∇≦))) キャ――!」
信じられない跳躍力で、ベッドに潜り込んでくる。そして絡みついて離さない。ベッドが急速に甘ったらしく薫ってくる。
「アイデデデデッ! ちょっと力を抜いてください」
「(๑˃̵ᴗ˂̵) イヤ。だっておーみやくんにげちゃうモン」
「逃げませんって。胃液逆流しそう」
「(⸝⸝•௰•⸝⸝) にげないほしょうないモン! あっ……」
「じゃあこれでいいですか? 全くもう……勘弁してください」
俺が先輩に抱きつけば、彼女はそうしなくて済むのだ。もうね、どんどん先輩の思う壺にハマっていく。俺、うっかり間違い犯さない自信がない。
「(∩ˊᵕˋ∩) えへへ、よばいせいこう」
「よかったですね、さあ寝てください」
「( ꈍᴗꈍ) ねーおーみやくん?」
「……先言っときますけど、『何ですか?』『えへへ、なんでもない』の繰り返しとか、『朝までお話しよーよ』とかはダメですからね?」
「Σ( °o°)」
ほら当たった。俺、先輩のことよくわかってんじゃん。
「(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ じゃあじゃあ、まい、おーみやくんと同じゆめ見たい。おててつないで、おでこひっつけさせて」
「もうず〜〜っと一緒なのに、まだ足りませんか?」
「(ෆ`꒳´ෆ) 足りないよ。まい、むりやりおーみやくんのゆめ、乗りこんじゃう」
と強引に手を繋がれ、額を接触させられた。最後に唇にふっと柔らかい触感があって――
「(っ*˘ω˘) おやすみ」
……………………………………
「やっと寝てくれた。一騒動だった……」
「(。-`ω´-) ZZZZzz……ZZZZzzz……ZZZZZZzzz……」
けど、俺はうるさくて寝付けそうになかった(泣)。
次も仕上がっているので、明日出せます。