【e5m3】おーみやくん時限独占(2)
文字数が少なかったので、次の日まで仕上がりました。
駅前の賑やかな通りを歩いている。側から見たら、俺と先輩は仲睦じいカップルだろうな。
彼女は、歩くたびにバニラエッセンスの甘香を後に残す。そのせいか、すれ違う男性を振り返らせている。やはり、“バニリン”誘引フェロモンに惹かれるのは、俺だけじゃないのな。もし『オプション→グラフィックのパーティクル設定をULTRA』にして再起動するなら、彼女からピンクのスモークグレネードが炊かれていそう。
「( ;´꒳`;) まい、『遊びに行かない?』とか『トップアイドル目指しませんか?』とか、よく声かけられるの」
道行く男性の視線を気にして、そう先制した。ちょっと困った顔つきで、俺の腕に絡みつく力がギュッと強くなる。
「(๑¯Δ¯๑) きっとピンクのかみのせいだね。すごく目立つから」
それもあるけど、こぼれる微笑みとか、幼さ薫る声色とか、主張の激しい巨乳が決定打だろう。現代的な愛らしさを完備している。ポンコツっぷりも、男心をくすぐらないわけがない。
「( * ॑˘ ॑* ) けどおーみやくんといると、まいは安心だね」
「カレンの方が頼りになりますよ?」
「(๑˃̵ᴗ˂̵) うふふ、そうかもね」
彼女は頭をしっかりと俺の二の腕に預け、クスクスと幼気に笑う。それにしても気になることがある。その髪色だ。
「ねえ先輩、聞きたいことあるんですけど――」
「(๑′ᴗ‵๑) Gカップの98だよ?」
「えっ?」
「( ੭˙꒳ ˙) えっ?」
「エッッッッッ」
「( ˙³˙) まいのおっぱいサイズでしょ?」
「違います……ピンク色は地毛なんですかって」
「(⸝⸝⸝˃̶ᗜ˂̶⸝⸝⸝) あ、『違います』とか言いながら、実せきかいじょしてるー❤︎」
!実績解除!【俺が最も知りたかった事項】
:解除条件:常田まいのバストサイズを知った。
「おいーっ! なんでこんな実績があるんだよッ! 本心モロバレじゃんか! 俺って奴は、俺って奴は!」
「ꉂꉂ(ˊᗜˋ*)ʬʬ おーみやくんかわい〜」
恥ずかしいことこの上ない。俺は一応硬派ゲーマーだぞ……一応? 読者諸兄には、もう崩壊しているがな。
「(⸝⸝•௰•⸝⸝) あのね……もっと見てもいいんだよ❤︎」
これさ、マジで“常田まいルートでハッピーエンド”超特急になりそう。
「(๑’ᵕ’๑) ピンクのかみも地毛だよ。黒や金ぱつがあるなら、ピンクもあっていいと思わない? まいはすきだよ」
そうなんだ。とりあえず先輩に関する疑問が1つ……いや2つ解決した。カレン同様に、先輩もミュータントだった。
次もほとんどできているので、すぐできるかと思います。