俺が異世界転生をしたようです
初めまして、宵闇バーボンです。初投稿です。
処女作なので至らぬ点が多いとは思いますが、少しでも多く面白いと思って貰えるよう頑張っていきたいと思います!!
始動の章でやっと異世界転生って感じになると思います。
「ソフィア。元気な子を…俺たちの子を産んでくれてありがとう。これからも2人で頑張っていこう」
「私…今これまでの人生で一番幸せよ、ニック」
……おかしいなぁ…なんなんですかねぇ…
何の為に生きているのか分からなくなり、東尋坊からヒモ無しバンジージャンプを決行した24歳契約社員こと俺は、砂糖どころかメロンソーダ吐きそうなくらいの幸せ空間に放り込まれていた。
とりあえず視界に入ってる人たちみんな白髪(ごくうっすらと灰色っぽいから俗に言う銀髪というやつか)だし外国人なのか?何喋ってるか分からないけど、目の前にいる男女がすげぇ熱っぽい視線と甘ったるい声を交わしている。
なんだか場違いとかそういうレベルじゃないので、とりあえず自分、退場いいっすか?と聞いてみる。
「ンギィャエエアアア!!」
あぁん!?何、今の俺の声!?おいおい確かに自殺しようとするくらいには精神的にキてはいたけどさぁ…喋ろうとしたら思わず奇声をあげていたでござる状態は流石にないでしょう。
このシチュエーションの中、奇声をあげてしまえば、当然この夫婦?と思しき人たちは当然、俺に嫌悪感を示すわけで……見つめ合っていた2人はこちらに視線を移す。
あれ、怒っているどころかスーパー笑顔ですね。怒りの感情が振り切り、逆に笑顔になってしまったのでしょうか。
色々と思案を巡らせていたが、改めて彼らの顔を確認した俺は驚愕する。
オッドアイ…だと…!?
両者ともにサファイヤのように蒼い左眼と、ルビーのように紅い右眼をしていた。どっちもかなり美形と言える美男美女なのに厨二病患者とか残念すぎるでしょ…と思っていたら周りにいる外国人さんたちもみんなオッドアイだった。
え、これレイヤーさんたちのオフ会か何か?宗教的な何かですか?と俺は脳内パニック状態に陥っていると、こちらを見ていた夫婦の女の方が、満面の笑みを携えながら俺の方へ両手を伸ばしてきた。
近っ!!近いですよ奥さん!!え、ハグしてくれるんですか?旦那さんの目の前で不倫はまずいですよ!!!ちょ、だめっ…………
あ、すごくいい匂いする。
突然の出来事に、未だ童貞である俺が固まっていると、彼女は俺を抱き上げた。
えっと…確かに俺はモヤシですよ?モヤシですけど、こんな風に女性が笑顔のまま持ち上げられる程軽くはないと思うんですよ。俺の身長も170cm以上わけだ………!?
なぜか俺の体は彼女の腕の中にすっぽりと収まっていた。それも一糸纏わぬ姿で。
「ンギャァ!?オンギャアァアア!!!」
これは夢なのか。
人は死ぬ間際に支離滅裂な夢をみるのか。
はたまたこれは現実なのか。
もしもだ。もしも現実なのであればーーー
ーーーかつて思春期真っ只中の俺が渇望した、異世界転生というやつなのか
分からないことばかりで俺は疲れた。少し思考停止させていただきたい。今の俺は赤ん坊なのだから、ここで眠ってしまっても構わんのだろう?
俺は重い瞼を閉じた。
「おや?泣き疲れたのかな?」
「可愛い寝顔ね。生まれてきてありがとう
…………私たちのジークリード」
読んでいただきありがとうございました。
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