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「こちらが冒険者証となります

くれぐれも失くさない様にしてください

それでは健闘を祈っています

良い旅を」


係りの人から手のひらサイズの藍色の箱を渡される


蓋を開けるとアルブ軍の紋章をかたどったチャームと銀の鎖


チャームを裏返すと名前と冒険者番号、そして職業


私は係りの人にお礼を言うと近くの柱にもたれかかるマナの元へと向かう


「ちゃんと冒険者証貰えた?」


頷くとマナは微笑んで私の頭を撫でる


そしてその手を私の前に出す


「冒険者証ってさネックレスになってるの

つけてあげるから貸して」


箱を乗せるとマナは鎖をチャームに通し、私の首に手を回す


私は胸元で揺れるチャームに触れた


するとチャームに埋まっていた小さな透明な球が仄かにピンクに染まる


「あれ?」


首を傾げると後ろからマナが手元を覗き込んできた


「ああ、聞いてない?

冒険者として経験を積むと少しづつ色が変わるの

だからその球の色を見ればその人の冒険者としての力量を知る一つの目安になるってわけ」


「…そうなんですか……」


これで私も…


冒険者として、魔法使いとして歩いて行かないといけない


マナと一緒に


正直 不安だけど、私には心強い味方がいるから


大丈夫


「よろしくお願いします」


後ろを向いて頭を下げる


かえってきたのは私の頭に置かれたマナの手の温もりだった

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