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21話 マリアと桜と秋葉

 マリアの門は、日本家屋のようなブラウンの門と壁で囲んである街だった。

 中に入ると、日本家屋がいくつもあって、中には店を開いている。

 奥には、小さな川と大きな桜の木があった。

桜は、微かな風で散っていく。だが、この桜の木は花が無くなることが無いらしい。

 もう100年前から咲き誇ったままなのだとか。

 常に綺麗な花を咲き誇っているのだ。小さな川には、桜の花びらで覆いつくされピンク色に染まっていて

花の甘い香りが漂っている。癒しスポットで有名だそうだ。


 マリアの人々は、騎士以外は全て着物を着ていて、女性は位が高い人につれ

鮮やかな着物を羽織り、綺麗なかんざしを付けている。

 騎士、と言っても、外見を守るために魔法使いばかりで、戦士がいない。


 グラッドが言うには、戦士はいないが忍者がいるとのこと。

常に魔法で透明化をしており犯罪がないか監視している彼らには滅多に会えないそうだ。


 そんなマリアの情報収集を、グラッドに聞きながら桜の木の下にあるベンチで

みたらし団子を食べていた。お供には、もちろん緑茶。

 花見なんて久しぶりだ。5年ぶりか。

 テレビで、花見がカウントされるなら1年ぶりだが。


 マリアの情報収集を終え、団子も食べ終わり、マリアの冒険者ギルドへ向かうことにした。

 冒険者ギルドに入ると、中は、和風をモチーフにした壁、椅子や、畳があり

ギルドの依頼の紙も筆で書かれた達筆の文字。ギルド娘たちも、町娘のような格好をしている。


 グラッドは、ギルドの受付嬢の元へ向かう。僕はそれに付いていった。


「いらっしゃいませ。何の御用でしょうか?」


 にっこりと、優しく微笑む彼女は、オレンジ色の髪の毛をポニーテールして、

赤い大きなリボンと派手ではないが、赤い色の着物を着ている。



「アクアマリンから来たんだが、手紙を受け取った。ミイナ」


 僕は、アリシアから貰った手紙を渡す。


「お預かりいたします。……こ、これは……! アリシア様のじゃないですか!!」


 受付嬢は、アリシアの手紙と分かると興奮して、キャーキャー騒いでいる。


「アリシア様に認められた冒険者様に会えるなんて、光栄です!

どうぞ、冒険者ギルドを全て無料にしますので自由にお使いになってくださいませ!!」


「……そんな効果あるのか? あんな手紙に?」


「アリシア様の事、ご存知ないのですか!?

あの方は、SS級の伝説の冒険者、業火のアリシアですよ!」


 この発言の後、彼女は、とにかく喋った。アリシアの過去を。


 昔、アリシアは冒険者をやっていた。

 武器はナックル。格闘タイプ。

その強さは、SS級の中で最強とされる6人の内に入っていたという。


 SS級冒険者、6人で1組、合計10組のパーティーでやっと倒せる黒竜を

アリシアは、あっさり1人で倒したそうだ。

 SS級冒険者の最強と言われている人たちでも、2人は居ないと倒せないというのに。

 たった1人の美少女が黒竜に殺されそうになった所を見て、

マジ切れして物凄い脚力で黒竜に近づき、10連撃を食らわせたとか。


 美少女って所が彼女らしいな。

 って、ちょっと待て。


「アリシアは元冒険者だったのか?」


 グラッドと受付嬢は驚いた顔をして


「そうだぞ。知らなかったのか?」


「知らないんですか? あんなに有名な方なのに!」


「ああ。遠い所から来たからな。この辺りの世間は何も知らない」


「そうですか……。では、お話しましょうか。アリシア様は──」


「いや、もういい。伝説の冒険者ってのは分かったから十分だ」


「そうですか……。あ、申し遅れました! わたし、秋葉(あきは)と申します!

御用がありましたら、何なりとお申し付け下さいませ!」


「なら、部屋を用意してくれ。少し休憩したい」


 ミイナの発言に、秋葉は、にこやかに対応した。


「畏まりました! ミイナ様のご部屋は5階の特別室……」


「階数が出来る限り少ないのにしてくれ」


 秋葉は、驚いた顔をして


「え? だって、特別室ですよ? 階数少ないのは普通の部屋ですけど……」


「特別室じゃなくてもベッドがあれば寝れるし、問題ない。早くしてくれ」


「か、畏まりました。では、2階の奥の部屋が開いておりますので

そこをお使いになってくださいませ。カギは、こちらです」


 そういい、秋葉は5番のカギを渡してくれた。

 受け取って、グラッドの顔を見る。


「少し休憩したら、依頼を受けるからな」


「いや、依頼は明日にしよう。休憩後は神殿にでも行こう」


「神殿?」


「ああ。大きな桜の木があっただろ? あの少し先にマリア神殿があるんだ。

マリアに着いたら、神殿にお参りしに行くのが、ここのルールなんだ」


 ここのルールとなれば、下手に逆らったりは出来ないな。

 透明化の忍者に捕まったりしたら厄介だしな。


「わかった。そうしよう」

 

グラッドは頷いて


「じゃ、俺は、明日の為の依頼探しや準備をしておくから、休んでおけ」


「また魚釣りみたいな地味な依頼は却下だからな」


 僕は、そう言い残して、グラッドに背を向けて、受付の左側の階段の方へと向かう。


「はいはい。わかってる」


 そんなグラッドの声を聞き流しながら。




 ミイナが部屋に入り真っ先に向かったのは、ベッド。

 倒れこむように、ベッドに寝転んだ。


 ……少し疲れた。しずくを召喚し続けてたからだろう。それとあの半魚人事件。

あのおぞましい顔で笑い、手を握られた時のぬるぬるは気持ち悪かった。

思い出しただけで寒気がする。

 水の中に入ってしまったら、声を出せなくなり、召喚が出来なくなってしまう。

 それは非常に困る。命に関わる問題だからな。

 何とかして、声が出せない状況に陥っても召喚できないだろうか?

聞く相手とすれば、やはり奴しかいない。


「……『光よ。我が命に従い、我が元に来い』」


 魔方陣が現れているだろうが、もはや見るのも面倒だ。僕は、うつぶせになったままジッとしていた。

 少し光った後、聞きなれた声が聞こえた。


「ミイナ、どうしたの~? 凄く疲れてそうだけど、るん呼んで大丈夫?」


 声が聞こえたので、ベッドに座り、るんの顔を見つめて


「ああ。少しだけ疲れてるだけだ。るん、声を出さずに召喚する事は可能か?」


「うーん……難しいんじゃないかなぁ? 声なしで召喚は、初代召喚士しか出来てないよ?」


「やり方は?」


「わかんない。初代召喚士は、そういう事に関しては喋らなかったし」


「そうか。あるという事実があれば十分だ。練習するから1度帰ってくれ」


「え? う、うん。……できないと思うけど……」


 るんは、そう言い残し扉を作って帰っていった。

 ……とりあえず、声を出さずに心の中で唱えた。

 『光よ。我が命に従い、我が元に来い』…………何も出てこないな。


 だったら、唱えるのにプラスして、るんの姿をイメージしてみるか。

ピンク色の髪をツインテールにした……童顔の……どこかふわふわした雰囲気の……。

……『光よ。我が命に従い、我が元に来い』!


 すると、魔方陣が現れて……光り輝き……るんが出てきた。


「凄い! ミイナ凄いよ! 初代以外の召喚士たちは出来なかったのに、いとも簡単に……!!」


「ふん。僕はビックになるからな。当然の事をしたまでだ。」


「ミイナは、ビックになるね! 本当に凄いよ~」


「実験は成功した。少し寝るから帰ってくれ」


「あ、うん。そうだね。疲れてるもんね。ミイナ、またね!」


 るんは、手を振って、ご機嫌で扉を作って帰っていった。


 ……さて、1時間くらい寝るか……。

 何故、声なし召喚は、初代召喚士とミイナだけなのか? というと

 1つ目は、呼びたい召喚獣の姿を強くイメージすることが出来る。

 2つ目は、無意識に契約のモノ(ペンダント)に魔力を流していた。

 3つ目は、初代とミイナの魔力が多すぎるから。


 ……ようやく更新できた……。遅くなって、すみません。

そして何とも言えない、ぐだぐだのにおいがする。

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