第一章 小さなおとしもの
ぴかぴかと光る太陽。
今日も太陽はまぶしく煌々と輝いている。
課外授業日和とでもいうのだろうか。
校舎のバルコニーから飛び立ち、真っ白な雲の上に降り立つあたしたち。
次の授業はジャイアントマメマメの木の課外実習。
ああ、ジャイアントマメマメっていうのはとっても大きい天界の豆で特産品のこと。
お豆のスープとかにするんだー。
え?丸ごとはかじらないよ?
大昔には巨人が食べてたとかいう不思議な種ではあるんだけど。
巨人なんて、あたし見たことないし。
そもそもそんなんいたのかなって感じだけど。
たくさん食べればあたしも巨人になれるのだろうか。
いや、そんなことないな。
ただ太るだけだ。
つくのは筋肉ではなく脂肪である。
そんなことに思いを巡らせていると、実習棟についた。
実習棟はガラス張りの建物、ちなみに、こうも太陽が照っていると中は結構熱い。
あと、ガラス張りの建物の中に入ってくる光がまぶしい。
今日はそのジャイアントマメマメの種を畑に植えていく授業。
持ち物は筆記用具と植物学の教科書、あと、講義の内容の書かれた羊皮紙。
「みなさん、全員揃いましたか?」
チャイムの音ともに始まる授業。
みんな、集まっているかを確認してから授業が始まる。
課外実習あるある。
そしてこの授業はイオ先生の担当。
私たちの担任の先生でもあるんだ。
「伝説によれば、この豆は地上から空まで届いたといわれています。もちろん、伝説の中でのお話ですよ?」
今日はそんな先生による植物学の課外実習。
というか植物学は外の授業が多い。まぁ、植物だからね。
「で、実際に育つのは皆さんの背丈くらい。ちょうど、アリアさんくらいかしらね。」
みんなの間を通り抜けながら、そう話す先生。
「先生、あたしそんなちっさくないし。」
いや、たしかにちっこいかもしんないけど。ちょっとオコですよ。
「例えよ。例え。」
「気にしてたら、ごめんなさいね。」
そういって、私の髪をそっと撫でてくれる先生。
やっぱりイオ先生はやさしい。
先生が担任でよかった。
「さて冗談はさておき、みなさん、きちんとお世話してくださいね。植えて終わりではありませんよ。お水を上げないと植物は枯れてしまいますから。歌なんて歌ってあげれば喜ぶかもしれませんね。それに毎日水をあげていれば宙まで届くかもしれませんし…。」
そう補足する先生。
「さて、それでは皆さん。まずはみなさんに種を配ります。」
イオ先生は荷車に乗せた巨大な種を一人ずつに手渡していく。
「気を付けてね。結構滑るのよ。」
「はーい。」
「はいどうぞ。」
渡された種を受け取っていく生徒たち。
「もう種を渡された人は種がすっぽり入るくらいの穴を掘ってください。小さい種は小さく、大きな種は深く。あら?アリアさんの種はずいぶんと大きいですね?怪鳥の卵くらいはあるかしら。」
「ちょっと重いわよ。気を付けてね。」
「大丈夫?」
慎重そうに手渡すイオ先生。
そしてその種を受けとるあたし。
「うわっ…なにこれ重い…。」
確かに持ってみるとずっしりと重いあたしの種。
受け取ったときはちょっと大きいなと思ったけども。
中、めっちゃ詰まってるとかなのかな。
あたしの脳みそみたいに。
あ、ごめん、それはうそ。
うそついてごめんなさい。
「アリアさんのは少し深めにした方がいいかもしれませんね。少し大きいし。」
そう声をかけるイオ先生。
「ちょっと、見せて。」
唐突に入る別の登場人物の声。
その正体は同じクラスで幼馴染のマリア。
緑のツインテールがとってもかわいい学級委員長様。
成績は学年トップだから、あたしとはま反対。というか正反対
頭もよくて何でも知ってる女の子。
「なんか、私の知ってる種より、ずいぶんと大きいんだけど…?というか私の種の倍はあるくない?こういうものなのかしら?」
「わたしも一応、授業の予習に色んな本を図書館で借りて読んでるつもりだけど、こんなに大きい種は初めて見たわ。」
私の受け取った種を太陽にかざし、見つめるマリア。
☆☆☆
「ていうかこれめっちゃ重くない?ずっと持ってたら腕しびれちゃうよ。」




