カップ麺栽培
カップ麵できました。
けれど、普通のカップ麺じゃない、そう、透明なフィルム越しに黄色い面の塊が、少しずつ動いているように見える。これは、数秒のカップ麺栽培の動画の一部。"この続きは、進行形でどうぞ・・・"
なんて、メッセージ残して、終わるん、めっちゃ気になるうぅ・・・・
「本当に育つんか?」と思う、僕の名前は隆一郎。
半信半疑で栽培セットを購入した。説明書には、"水を与え、日光に当てれば、成長します"と提示してある。でも、どんなものでも、水と日光で、育つよなと思った。
毎日が実験みたいで、上昇するワクワクだ。
水やり、付属のスポイトで、そっと麺の中心に落とし、数分たつと、ぷくっと面が膨らんだ気がした。
窓際に置いて光が当たる場所に置いた。ほんのり黄色が濃くなったように思えた。
「わぁ、成長しているなぁ」
毎日少しずつ変化す様子を観察するのが楽しみの一つで、ペットを育ててるみたいにも、思えた。
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5日目、ついに、小さな芽がひょっこり顔をだした。
麺の間から緑の糸のようなものが、のびていた。
"わぁー、芽がほんとに出た・・・"
僕は友達の和晴に見せた。和晴は目を丸くして、笑った。
「これ、食べれるの?」
「麺だから食べれるはず」不思議そうな顔をしていた。
自分だけの世界の実験みたいで、ウキウキになっていた僕。
毎日観察、水やりを、続け芽は日に日に大きくなった。
ある朝目を覚ますと、芽はカップの縁を超えてぐんぐん伸びていた。部屋にまで、伸びていた。
慌てて母を呼び、延びた麺を見ると、驚きつつも冷静に、
「元気に育ったね」と言った。
カップの中を覗くと、小さな花が重なって咲いていた。匂いは、ほんのりハーブのような醤油のような香りが漂っていた。
「これ、完成だよね」
収穫した麺をどんぶりに入れて、お湯を注ぎ、蓋をして3分待った。
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麺をほぐし、麺が笑っているように見えた。花は溶けてスープになっていた。
"育てるの、楽しい、自分だけの味って、いいねぇ"って、僕は思った。
カップの中が特別の世界に思えて、カップ麺を育てるだけで、日常がこんなに楽しくなるなんて、びっくりする。
今日も僕は、そっと芽に水をやる。
明日、どんな表情と会えるのかと、胸が少しドキドキする。
今度はカップそばも育ててみたくなった。でも、そんなセットあるのかな・・・。
いや、つぎはラーメン、カップラーメン栽培セット、なんてあったら、面白いよ。
カップパスタなんかも、作ってみたい。栽培セットを研究するか???
いろんな想像があっちで、こっちで、湧き上がる脳内が、忙しくしていた。
そして、眠っていた僕だった。
カップ麺は、手軽な食品。「育てる」ことで、そこには日常の中の小さな発見が生まれる気がします。
この物語はそんな不思議と笑顔が混ざった思いを描きました。
最後まで拝読感謝です。
じゅラン 椿




