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カップ麺栽培

作者: じゅラン椿
掲載日:2025/11/06

カップ麵できました。


けれど、普通のカップ麺じゃない、そう、透明なフィルム越しに黄色い面の塊が、少しずつ動いているように見える。これは、数秒のカップ麺栽培の動画の一部。"この続きは、進行形でどうぞ・・・"

なんて、メッセージ残して、終わるん、めっちゃ気になるうぅ・・・・


 「本当に育つんか?」と思う、僕の名前は隆一郎。

半信半疑で栽培セットを購入した。説明書には、"水を与え、日光に当てれば、成長します"と提示してある。でも、どんなものでも、水と日光で、育つよなと思った。

 毎日が実験みたいで、上昇するワクワクだ。



水やり、付属のスポイトで、そっと麺の中心に落とし、数分たつと、ぷくっと面が膨らんだ気がした。


窓際に置いて光が当たる場所に置いた。ほんのり黄色が濃くなったように思えた。

 「わぁ、成長しているなぁ」

毎日少しずつ変化す様子を観察するのが楽しみの一つで、ペットを育ててるみたいにも、思えた。


♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦


5日目、ついに、小さな芽がひょっこり顔をだした。

麺の間から緑の糸のようなものが、のびていた。

 "わぁー、芽がほんとに出た・・・"


僕は友達の和晴に見せた。和晴は目を丸くして、笑った。


 「これ、食べれるの?」

 「麺だから食べれるはず」不思議そうな顔をしていた。

自分だけの世界の実験みたいで、ウキウキになっていた僕。


 毎日観察、水やりを、続け芽は日に日に大きくなった。

 ある朝目を覚ますと、芽はカップの縁を超えてぐんぐん伸びていた。部屋にまで、伸びていた。

 

 慌てて母を呼び、延びた麺を見ると、驚きつつも冷静に、

 「元気に育ったね」と言った。

 カップの中を覗くと、小さな花が重なって咲いていた。匂いは、ほんのりハーブのような醤油のような香りが漂っていた。

 「これ、完成だよね」

 収穫した麺をどんぶりに入れて、お湯を注ぎ、蓋をして3分待った。


♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦♢♦


 麺をほぐし、麺が笑っているように見えた。花は溶けてスープになっていた。


 "育てるの、楽しい、自分だけの味って、いいねぇ"って、僕は思った。


 カップの中が特別の世界に思えて、カップ麺を育てるだけで、日常がこんなに楽しくなるなんて、びっくりする。


 今日も僕は、そっと芽に水をやる。

 明日、どんな表情と会えるのかと、胸が少しドキドキする。


 今度はカップそばも育ててみたくなった。でも、そんなセットあるのかな・・・。

いや、つぎはラーメン、カップラーメン栽培セット、なんてあったら、面白いよ。


カップパスタなんかも、作ってみたい。栽培セットを研究するか???



 いろんな想像があっちで、こっちで、湧き上がる脳内が、忙しくしていた。

そして、眠っていた僕だった。



カップ麺は、手軽な食品。「育てる」ことで、そこには日常の中の小さな発見が生まれる気がします。

この物語はそんな不思議と笑顔が混ざった思いを描きました。


最後まで拝読感謝です。


    じゅラン 椿

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