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羽休めの朝ごはん

寝た後、結局私は次の日まで起きませんでした。代わりに前世の記憶と今の記憶の整理もつきましたが起きたら朝でした。この太陽の上り方ではマリアも起きていませんね。


「よしっ。」


しっかり寝て体調も万全です。ここで一つ私はやりたい事があります。


「朝ごはんを作りましょう!」


そう、私は朝ごはんが作りたいのです。今の生活は全部マリアが周りの世話をしてくれていましたが前世を思い出した私は前世でできなかった事をやりたいのです。前世では両親は必ず外食で私は家で毎日もやしを食べていました。スーパーで買ったもやしを一袋の半分を一日3食に分けて食べていました。しかし今回の世界ではマリアがきっと食材を買い込んでくれていることでしょう。この世界ファンタジーな世界ですが、米などの食材もあります。素晴らしいです。


「一度でもいいから食べてみたかったのよね~。白ご飯に~、お味噌汁に~、お漬物!ふふふ、楽しみ~。」


しかし、事はそう上手くは進みませんでした。白ご飯は炊飯器と同様の魔法機器があり問題なく炊けました。まあ、たまにマリアがご飯を具材として使っていましたしね。…白ご飯ではなかったけれど。お味噌汁は材料は問題なくありましたので楽に作れました。そしてお漬物…これだけはどうしようもありませんでした。お漬物はどうしても漬ける必要がある為時間がたくさん必要なのです。


「くっ、時間さえあればっ!」

「お嬢様?何をしているのですか?」


いつの間にか背後にマリアが居ました。扉が開く音、しなかったよね?勝手に料理していたから怒られるかしら。前世ではガスを少しでも使用すれば両親に怒鳴られました。そして家賃を倍払う様に言われたのです。


「マリア、これは…その…」

「これは、料理ですか。」

「…うん。」


やっぱり怒られる?私は不安でいっぱいです。


「とっても美味しそうですね。」


マリアが私の方を見て微笑んでくれました。まるで何の心配も無い事を伝えるかのように。そうですね。マリアは私に怒る事は滅多にありませんでした。考えてみれば今までお菓子も作ったりしてましたね。


「マリアと一緒に食べたいと思ったの。」

「いつも一緒に食べていますがお嬢様の手作りを食べた事はありませんでしたね。料理はそれで完成ですか?」

「ううん。後お漬物が足りないの。野菜を漬けるものだから時間がなくて、でもこの二つでも十分だから、一緒に食べましょう。」

「そうですね。…お嬢様、後でいいのでそのお漬物の作り方を教えて頂けませんか。」

「いいけれど、どうして?」

「お嬢様が食べたいものを作るのが私の役目ですから。」


そう言ってまたマリアはにっこりと微笑んでくれる。本当にマリアは私のいい母親です!

前世のルナミリアは知識を得てもできない事ばかりでした。その為彼女の息抜きは前世でできなかった事が主になりそうです。

ガスはダメでも電気はいいのか…

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