唐突な休日
久しぶりの投稿!他があるからって間空きすぎですね!気が付いたら半年経ってる不思議!
次の日。学園が臨時休園になりました。なにやら魔物が出たという話になって調査が入るそうです…。
皆さんごめんなさい。ここまで大事になるとは私も思って無かったんです。
そういう訳で今日は大人しく家で休んでゴロゴロしてましょう。…やる事無いしね。流石に休日まであの子についてまわる事は出来ません。どこ行くとかまで把握は出来ませんから。
「お嬢様。」
「あ、マリアおはよう。」
「おはようございます。えっとその恰好は?」
「うーん…ゴロゴロしてる?」
「疑問形ですか。」
マリアが言う様に今私はおかしな恰好をしています。
過度に広くも無いベットで体をゴロゴロしていたら頭から落ちて逆さまになりました。あ、痛くは無かったです。
「朝食を…と思ったのですが、その前に来客がありまして…。」
「来客?私に?」
私に来客なんて珍しい。一体誰が?
「お姉さま。遊びに来ました。」
「やぁ。」
ソフィーとレーーーン!!接触回避対象が二人同時に家に来た!この光景懐かしいけども!休みの日にする事私の家訪問でいいのか!?それでいいのか!?
「何の連絡も無しに家に来るなんて非常識なのではないかしら?」
「大丈夫です。昔のお姉さまから許可は得ています。」
私一応記憶無くしてる設定なんだよ?ぐいぐい来るね。とりあえずどうにかして追い返さないと。
「そうですわね。私の婚約者がいないのでは上げる理由がありませんわ。お引き取り願おうかしら。」
これでどう!これなら今日は確実に回避できるし王子様の時間なんて容易に取る事は出来ないし、何より王子は私を嫌っているから来たがらない!これぞ完璧なふじ…
「そう言うと思って連れて来てるよ。」
「…はえ?」
レンが示した敷地の入り口につまらなそうな顔でソーラ王子が立ってる。ええぇぇぇ?何でいるの?私の完璧な布陣は?
「…ソフィーの頼みだから来ただけだ。」
「というわけで上がってもいいですか?お姉さま?」
「…上がりなさい。」
今後どころか今日すら回避できなかったよ。
とりあえず三人を客間に案内して私は一度席を外して厨房へ。マリアが料理を作ってくれています。
「どうしようマリア!私どうすればいいの!?」
「お嬢様落ち着いて。」
もうパニックにパニックを重ねたパニパニック状態でマリアにしがみつく。料理の途中だけどごめん。ほんとに困ってるの。
「ゲームで主人公が悪役令嬢の家に行くシーンなんて無かったよぉ。というかある訳無いよぉ。」
「とりあえずお話を聞いていればよいのでは?こちらから情報を与える必要は無いでしょう。」
「なるほど!」
マリアに助言をもらって、マリアと共に食事を運びます。
「お待たせしましたわ。」
三人は仲良く話していたようです。私が来た瞬間静かになりましたが。マリアは今日は三人が居る為部屋の隅で待機しています。
「これが、食事か?」
王子様が料理を見て驚いています。そりゃ出てきたものが白ご飯と卵焼きだけじゃ驚くよね。どう考えても少量だし、とても貴族の食事って感じじゃない。
「マリアさんの手料理久しぶり。」
「どんな料理でもおいしいからね。」
ソフィーとレンは何の文句も無く食べています。私も食べます。…うん!今日もマリアの料理はおいしいです!
「これだけ、なのか?」
王子様が私に問いかけてきます。なので私は席を立ち頭を下げます。
「申し訳ありません。唐突な訪問で在庫があまり無かった物ですから。次回は気を付ける様に致しますわ。」
「いや、それはこちらも悪かった。」
「昔からいつもこれぐらいじゃないですかお姉さま。」
「うぐぅ。」
ソフィー。そんな事は言う物じゃありません。こちとら万年節約生活なんですよ。…なんでレンとマリアは笑いをこらえてるんですか。馬鹿にしてるんですか!?というかマリアに至っては一心同体じゃないの!
「毎日こんな物なのか?」
「…えぇ。」
王子様から憐れみの視線が向けられて何とも言えない。気まずい。そこ三人ニヤニヤしてるんじゃありません!あ!しかも王子に気付かれない様にしてる!私だけ気付くようにしてる!おのれ~いつか覚えてろよ~!




