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いじめの対応(ルナミリア流)

3か月…だと!?ということでいつもは大体月1ペースで進めていたのが3か月空いてしまいました。

今後気を付けなければ…

あの教室の出来事から数か月が経過しました。学園内でのあの子の立場は悪く無いけど良くも無い感じです。あの日以降も何回かあの子に危害を加えようとする人がいたのでその度に姿を隠してポルターガイストみたく机が浮いた様に見せたり、たまには男の姿で忠告をしたりしました。そのせいか学園中であの子に近づくと怪現象が起きると噂が立っています。それと同時にこの学園に大怪盗が在籍しているという噂されている。私が着けている仮面が大怪盗フェレスと同じだからですね。同じ仮面ということで私は一度事情聴取を受けましたがまず第一に性別が違うという事で除外されました。セーフセーフ。

尚、本物のフェレスであるミスティル様は何の疑いも無いご様子です。解せない…。


他にはこの数か月であの子の周りには攻略対象が集まる様になってきました。たまに私が昼にベンチにいるあの子の所に行って評価や噂を話のタネに嫌がらせをしていました所、ミスティル様とスノー様も来る時がありまして無事面識を持てたようです。よかったよかった。ただ一つ問題があるとすれば幼馴染であるレンがあの子を助けに来る事が一度も無く、毎回影から見守ろうとする私の方に現れる事ですかね。普段接触してこないのですがこの時は何故か必ず接触してきます。


おかしくない!?月魔法は問題無く発動中、隠れ場所を変えても何故かバレるし、この前なんて肩叩かれて振り返ったら勢いでほっぺをぷにっとされました。私、大混乱。やったご本人は私の顔が見えていないはずなのに満面の笑みでしたよ…。なんでしょうねこのドキドキと敗北感は…。


ちょっと落ち着こう。とりあえず助けには来ないものの幼馴染なだけあって普段はあの子のそばにいるようです。これであの子に直接ちょっかいを掛ける子は出てこないでしょう。私は引き続き間接的ないじめを防ぎましょう。…と、思っていたのですが。


ある日の放課後、あの子が先生に頼まれて荷物を運んでいる時に警告音が聞こえ、場所を確認すると学園の3階の一室、ちょうどあの子がこれから通る所の真上でした。その場所を確認すると3人程の女子生徒がバケツを手に持ち、あの子の事を待っているようでした。あの子の後をこっそりつけていた私はとっさに月魔法を発動しました。そして声を変えてあの子に聞こえる位に…。


「ソフィー。」


あの子の愛称を呼びました。


「え?」


あの子は立ち止まり、振り返りました。そしてその後ろに水が流れ落ちました。あの子は再び前を向き流れ落ちた水を見て、上を見上げました。見上げた先にはポカンとしている3人の姿がありました。まぁ当然ですね。確実に当たるタイミングで流したのに水のしぶきが届かない程手前にあの子がいるんですから。実は私が月魔法であの三人にあの子が止まらず歩いて行く幻覚を見せたのでした。バッチリですね!とりあえずあの3人には怖い目に会ってもらいましょう。


時刻は夕方、いい感じに影が伸びている時間帯です。闇魔法で木陰と彼女達の影を繋ぎ移動する。そして直ぐに月魔法を使用しました。


「何!?」

「な、何も見えませんわ!」

「は、早く外に!」


させない。人が来るまでここで大人しくしてもらいましょう。


「ひっ!」

「な、なんなんですのこれは!?」

「気持ち悪い!」


今3人の暗闇の中には巨大な蜘蛛が見えている事でしょう。入り口は隠して蜘蛛しか見えていない状態です。


「は、早く逃げますわよ!」

「でもどこに!?」

「ひぃ!こっちを見ないでくださいませ!」


いい感じに阿鼻叫喚してますね。じゃあ最後の仕上げとして、移動した際に確認していた体育で使うであろうネットを持ち、三人に向かって投げつけると同時に、そうですね、蜘蛛の口から網状の糸が吐き出される幻覚でも見せましょうか。


「「「いやー----!!」」」


目を閉じ、ネットから逃れようと暴れる三人から響く耳を塞ぐほどの大絶叫。これなら人も集まる事でしょう。…さて、ひとが集まる前に退散しますか。流石に一人ぐらいであれば扉をすれ違うだけでよかったけど、ちょっと大事になっちゃったしね。…やりすぎたかな。

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