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仮面の下

「……………。」


二人がじっと顔を見てくる。恥ずかしい反面、何かあっただろうかと不安になる。なんで二人とも何も言わないんだろう。段々顔が赤くなるのを感じる。


「…一応聞いておきたいのだが、なんで顔を見られたくないんだい。」

「え?身内に表情が分かりやすいと言われたので…」


あっ、つい本音が。ちょっと疲れてる?何も問題が無ければいいけど。そう思っていたら急に前が暗くなった。


「!?」


何々!?何事!?


「あなた!この子とっても可愛いわ!」


何故か王妃様に抱きしめられていた。何故!?息が!


「こらこら、離してあげなさい。」


国王様に言われた王妃様はなんだか残念そうに離れていった。


「仮面を取ってくれてありがとう。君の事を信じよう。」

「ありがとうございます。あの…できれば仮面についても顔の下に傷があるから着けているとして頂いてもよろしいでしょうか。」

「わかった。そう他の者には伝えよう。他には何かあるかい?」


何故か二人が協力的になってくれたので、どこかでボロが出ない様に婚約についての細かい事まで決めた。話がまとまる頃には家の近くに来ていた。


「君の家はあの邸でよかったかな?」


国王様が指したのはシャードゥ家の本邸、母と妹がいる方だった。


「いえ、あそこは私の住んでいる邸ではありません。もう少し先までお願いします。」


国王様と王妃様は首を傾げていた。まぁ本邸じゃないから疑問はありますか。


「私は別荘で一人の侍女と共に住んでいます。あちらの方に私の居場所は無いらしいので。でも、これでいいんです。こっちの方が楽しいですから。」


マリアとの生活はとても充実してる。貴族の様に生きるよりも今の生活の方が絶対私には合っている。顔を上げると二人が微笑みながら私を見ていた。


「申し訳ございません!自分の事ばっかり話してしまって…」


つい謝っていたら王妃様が私を抱きしめてくれました。抱きしめて…優しく語りかけてくれました。


「私達はあなたの味方よ。つらい事があったらいつでも言って。相談に乗るわ。」

「うむ。私も微力ではあるが力を貸そう。これからよろしく。」

「あっ、ありがとうございます。」


なぜか二人から私へ愛情の念が放たれている気がする。嬉しいことだけど、ちょっと気が重い。だって私はこれから…悪役になるのだから。

度々読み返してみたりはしているのですが、おかしくなっていないかとっても不安になります。

初日が長い…必要事項だけれども。

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