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面会?

今回長めになってしまいましたが、まったりと読んで頂けたら幸いです。

王子に婚約の話をした後、ケガは治してもらったが流石にあれだけのケガだと魔法でも完全には治せなかったらしく、私の足には傷跡が残った。まぁ、婚約の証拠とできるだけいいんでしょうか?心理的には嫌だけど…


その後の式などは参加せず、直ぐに家に帰る事になり、帰りは王家の馬車で帰る事になった。どうやら婚約の話は無事に進んでくれたようだ。少し安心したけど帰りに王家に送ってもらうのはどうかと思う。 学園の外に出ると王家の…朝引かれたやつかな?…違うか。馬車が既に置いてあった。とっても豪華な見た目をしていて乗るのがちょっと怖い。


「王家の力を示すため…だっけ、そんな理由だったよね。」


向かう途中そんな事を呟いてしまったけど周りに人はいないから大丈夫。私は豪華な見た目にちょっと気が引いてしまいながらも馬車に乗り込んだ。


「あなたが婚約を申し込んできた子?」


………おかしいなぁ。こんな事ある?婚約の話してから半日経ってないのにこの目の前の状況。ゲームには無い場面とはいえちょっと予想できませんでした。


「うちの者がすまなかった。」


馬車に乗ったら目の前に国王様と王妃様がいる。少し考えてみれば息子の入学式だもんね。いてもおかしくないかもしれない。とりあえず…


「申し訳ございません!乗る馬車を間違えてしまいました!失礼します!」


逃げる一択!心の準備が必要です!


「まぁ待って。お話がありますの。」


馬車から降りようとした私の手を王妃様が掴む。お願いですから離して~ 後日窺うつもりだったんです~ そんな事を思いながら馬車の中に引き戻されました。


「……………。」

「それで?あの子のどこを好きになったのかしら。」


王妃様がにっこりしながら聞いてくる。ちなみに目は笑ってない。怖い。


「やっぱりあの子の外見かしら。私達の息子なだけあって素敵な外見してますものね。」

「おいおい、あまり攻めすぎるな。」

「だってあの子の生涯の伴侶になるのですよ!しっかり見極めなければなりません!」


…なるほど、それで急ぎ確認しに来たという事ですか。今日はもう結構疲れているんですが…この機会を逃がすわけにもいかないか。頑張れ私、少し機会が早まっただけ、伝える事は決まっているんだから。


「…あの。」

「…どうした。」

「失礼ですが、この婚約について…お話させてください。」


お二人は顔を見合わせてから私に向き直り頷いてくれた。


「事前にとても失礼である事、処刑されてもおかしくない事である事をお伝えしておきます。」

「それはどういう事なの?」

「私は王子が好きになったわけではありません。」

「なんですって!?」

「気持ちは分かるが落ち着け。」


王妃様は立ち上がりこちらに襲いかかって来そうな状態だけど国王様が止めてくれた。王妃様は再び座り直してくれた。


「私は恋も地位も財産も別に興味ありません。」

「じゃあ何故息子に婚約を願ったの?恋はともかく地位や財産に関して興味がないなんて口では何とでも言えますわ。」

「私には一つ成し遂げたい事があります。その為です。」

「地位や財産よりも優先する事が…か?」

「はい。」

「そんな訳の分からない理由であの子を渡すと思っているの?」


私は首を横に振る。


「ここから、お二人に提案があります。」

「提案?」

「はい。お二人には婚約を認めて頂きたい。」

「そんなこと認める訳!」

「ですが!」


王妃様の言葉を遮り私は叫ぶ。王妃様は声で驚いたのか止まっている。私は言葉を続ける。


「もしも学園生活中に王子が婚約を破棄しても結婚したいと思う人が現れたなら…私は王子の婚約破棄を受け入れましょう。」

「なんですって!」


王妃様は心底驚いている。かわりに国王様が私に語りかけてくる。


「この婚約には私達の方に利益はあるのかな?」

「私は一応公爵家の令嬢です。王子の婚約者になりたいと学園生活中に関係を持ちたい者は多いでしょう。この婚約が成立すれば王子は比較的過ごしやすくなります。そうなれば王子が結婚したいと思う人が見つけやすくなると思います。」

「ふむ。確かにそれこそ地位や財産目的で近づく輩が減るか。それにこちらでわざわざ候補を探す必要もなくなる。」


よし、利益について問題は無いみたい。これで明確にする事はあと一つ。


「あともう一つ、婚約破棄についてもお願いがあります。」

「何かな?」

「王子が卒業する年の秋が終わる頃、それまでに王子が好きになった人がいればその時に私は婚約破棄を認めましょう。それまでは早く見つかっても破棄は認めません。」

「それは何故だね?」

「先ほどお伝えした通り、私の目的の為です。」

「…内容は聞けないかい?」

「…申し訳ございません。」


話しても信じてもらえない事をむやみに話すべきじゃない。下手に話せばこの提案は飲まれない。この秘密はマリアと私だけが知っていればいい。


「わかった。この婚約を認めよう。」

「あなた!」

「落ち着け、考えても見ろ。こちらには何の害も無い、むしろ利しか無い提案だ。彼女の目的が分からないのは不安だがあの子の為にもなる。認めない理由が無いじゃないか。」

「私は認めませんよ!こんな仮面を着けたまま話す者の事など!」


何故ここで仮面の話が出るのだろう?顔が見えないって結構問題?


「その仮面をとる事はできるかね。」


う~ん、どうしよう信用はしてほしいからなぁ。仮面の事も口止めしていれば大丈夫かなぁ。


「仮面を外すことはできます。ですがあまり外したくはありません。」

「顔に何かあるのかい?」

「…いえ、ただあまり見られたくないだけです。私を信用していただけるというのなら一度仮面を外しましょう。」


別に少しぐらいなら大丈夫…だよね?私は魔法でできた仮面を外した。信用…得られたかな。

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