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最終奥義

「小太郎殿〜〜!気を抜くでないぞ!」

「絶対大丈夫!」

小太郎には勝算があった

ドシン!ドシン!

静おばちゃんを奪われ怒り狂ったのべ太が小太郎に歩み寄る

「静ちゃんを返せ〜〜!」

「静おばちゃんも他の妖精も物じゃない!貸したり返したりするものじゃないんだ!」

「おまえ生意気だな」

ブン!

のべ太のパンチが空を切る

躱した小太郎の体が風圧で押される

「すげぇ…こんなのまともに喰らったらやばいぞ…」

「泣いて謝ったってもう許さない!」

「俺は泣かないし 絶対負けない!」

小太郎が反撃に出る

真っ正面から向かって行く小太郎

ジャンプ一番 のべ太の頭に げんこもち(パンチ) を一発

ポクッ!

「どうだ!参ったか!」

「うぅぅぅ……」

攻撃され顔を真っ赤にするのべ太


「やばい…のべ太くんが…」

ノラえもんが耳を塞ぐ


「うおおぉぉぉぉぉん!」

ゴゴゴゴォォォォ……

「なんだ!」

地面が揺れる

「うおおおぉぉぉぉん…」

小太郎の げんこもち でのべ太が泣いたのだ

「おまえ 泣いたから負けな!」

小太郎ルール 泣いたら負け

「うおおぉぉぉん!」

重低音で泣くのべ太の泣き声で地面が揺れている

グラグラ…


「僕知らないからね…こうなったのべ太くんは誰にも止められないからね…」

「なんじゃ!どんどん揺れが大きくなっておるぞ…」

「君らのせいだ!のべ太くんは本気で泣いたら 街一つを消してしまうんだ その為に僕は送り込まれたのに…こうなったら泣き止ませるには 君達妖精を生け捕りにして それでのべ太くんの機嫌を直すしかない!プーーー プーーー プーーー」

ポポポポン ポポポポン ポポポポン

どんどんノラえもんが増えていく


「若!思うように動けません!ここは一先ず退却を!」

「いかん!街一つを消し去る 狂気 をこのままにしてはおけん なんとしても泣き止ませるのじゃ!」

「しかし…」

「泣き声はわしがなんとかする お主らはノラえもんを頼む!この戦 なんとしてでも勝たねばならぬぞ!」

「…御意!」


「うおおおぉぉぉん」

ドッタドッタ

重低音の泣き声に加え 駄々っ子のように地面に転がり手足をばたつかせるのべ太

「手つけられないなぁ…」

「小太郎殿!わしがなんとかするで 退がっておるのじゃ」

「おっちゃん 大丈夫なのか?」

「わからぬ…じゃが 負けるわけにはいかぬだろ?」

小ちゃいおっちゃんが 小太郎を安心させるかのように 今まで見せた事のないような笑顔を見せる

しかし 小太郎はその笑顔で今までにない不安を見たような気がした

「おっちゃん…おっちゃんは死なないんだよな?」

「………」

何も言わない小ちゃいおっちゃん


「うおおおおおおぉぉぉぉぉん!」

徐々に勢いが増して行くのべ太の泣き声

グラグラグラ…

ピシ…ピシピシ…

地面に亀裂が…

「若!」

「いかん!小太郎殿…皆を頼んだぞ…」

小ちゃいおっちゃんは覚悟を決めた

シュッ!シュシュシュッ!

空手の型のような構えを取る小ちゃいおっちゃん

「薄若丸 最終奥義!」

ゴゴゴゴォォォォ…

「おっちゃんやめろ〜〜!」

叫ぶ小太郎

技を繰り出す小ちゃいおっちゃん

「超高音波!キ〜〜エエェ 」


「ん?おっちゃんの声が聞こえないぞ…」

小太郎が小ちゃいおっちゃんを見ると 両拳を握りしめ口を天に向けて震えている小ちゃいおっちゃんなのだが いつもの声が聞こえないのだ

「のべ太の声も消えたぞ」

ゴゴォォォ……

地鳴りも揺れもおさまった


「あれ?のべ太くん泣き止んだ?」

ノラえもんがのべ太の方を見るが 泣き止んではいない

ただ 泣き声が聞こえないだけ…

「一体どうしたんだ?」


「紅!先に彼奴を眠らせるのじゃ!」

戦闘中の小ちゃいおっちゃんが紅に指示を出す

「御意!小丸様しばしお待ちを」

紅が小丸の治療を離れ のべ太の元へ

ヒュン!ヒュン!

くノ一妖精 紅は瞬時にのべ太の耳に入り

チクッ!

麻酔でのべ太を眠りに落とす

スゥ…


「若!もう大丈夫です!」

バタン…

紅の言葉で安心したかのように 小ちゃいおっちゃんはその場に倒れた

「太郎ちゃん!若を小丸様の元へ!早く!」

「おっ おぉ わかった!」

小太郎が小ちゃいおっちゃんを拾い上げるが ピクリとも動かない

「おっちゃん…死ぬなよ…」

小太郎は大事に小ちゃいおっちゃんを抱え走り 小丸の隣にそっと置いた

「紅姉ちゃん…おっちゃん大丈夫か?」

「わかりません…」

「おっちゃんどうしたの?」

(あきら)ちゃんは小丸の事が心配で 何があったか把握していなかった

「おっちゃんが…のべ太を止めてくれたんだ…」

小太郎が泣いているのに気づく晶ちゃん

「でもおっちゃんなら大丈夫だよね?」

「危険な状態です…」

「えっ だっておっちゃんは潰れても大丈夫なのに…」

「若は…禁断の奥義を使ったのです…」


紅が語る 禁断の奥義とは…









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