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未来から来た少年

「平和じゃのぉ…ズスゥ…」

小ちゃいおっちゃんと小次郎 小梅が小春日和の中 縁側で日向ぼっこ

「母上殿!茶 お代わり!」

「ここに置くから自分でやりなさい」

母ちゃんは皿にお茶を入れ 小さなスポイトを置いて行った

「これじゃとすぐ冷めるんじゃがのぉ…」

キュ〜〜〜〜…ジャ〜〜〜〜

「ズスゥ…うむ 美味い!」


「こんにちは!」

「ん?誰じゃ?」

小ちゃいおっちゃん達の前に 小太郎くらいの男の子が立っていた

「小次郎…くん だよね?」

「あい!」

「やっぱりそうだ!そして…小梅 だね?」

「ウォン!」

「誰じゃ?」

小ちゃいおっちゃんは首を傾げる

小ちゃいおっちゃんが その男の子と目が合う

ニッコリと笑う男の子

「見えるのか?」

「おっちゃんだね」

「なんと…見えるだけではなく わしの名前までも…って わしの名前は おっちゃん ではない!」

「あははは 相変わらずだなぁ おっちゃんは…」


「何を騒いでるんですか?」

小ちゃいおっちゃんの 馬鹿騒ぎで母ちゃんが縁側へ

「あら こんにちは」

「あっ!ひぃ…おばさん こんにちは」

「母上殿 知っておるのか?」

「ん〜…どこかで会ったかしら?小太郎のお友達?」

そこへ

「ただいま!」

小太郎が帰って来た


「小太郎殿もわからんのか?」

「ん〜〜…どっかで会ったような…そうだ!(あきら)ちゃんならわかるかも」


「こんにちは」

「あっ!晶ちゃん 上がって!」


「ん〜〜…どこだったかなぁ…」

「なんじゃ 晶殿もわからんのか?」

男の子をガン見する小太郎と晶ちゃん

「そ…そんなに見られると…」

「わしの事も見えるみたいなんじゃ…名前も…違〜〜う!わしの名は おっちゃん ではない!」

「おっちゃん 一人で何言ってんだ?」

「すまん…取り乱してしもうた…」

「おっちゃん…ちょっといい?」

その男の子は 小ちゃいおっちゃんと隣の部屋へ


「……………」

「なぬ!わっはっはっは わしを担ごうとしてもそうはいかんぞ!」

「……………」

「なんと!いかにもそうじゃが」

「……………」

「ふむふむ…いまいち信用ならぬのぉ…」

「……………」

「それは 穀蔵院一刀流 小太郎殿が誰かから貰ったと言っておる代物じゃ」

「……………」

「なるほど…それなら辻褄が合うが…にわかにそのような事…眉唾物じゃのぉ…」


「おっちゃんの声しか聞こえないね…」

小太郎と晶ちゃんは聞き耳を立てるが 小ちゃいおっちゃんの声しか聞こえてこなかった

徐々に襖に近づく小太郎と晶ちゃん

「なんと!!」


「うわぁ!」

ひっくり返る小太郎と晶ちゃん

「ちゃびん!うるさいですよ!」

小ちゃいおっちゃんの声は母ちゃんまで届いていた


「小太郎殿!一大事じゃ!ん?どうしたのじゃ?小太郎殿も晶殿も」

小太郎と晶ちゃんはひっくり返ったまま放心状態…


2時間後…

「はぁ〜〜…びっくりしたぁ…」

「おっちゃん急にデカイ声出すなよな…」

「小太郎殿 褒めるでない」

何故か照れる小ちゃい

「そうじゃ!こうしては居れぬのじゃ!」

「どうしたおっちゃん」

「わしが…わしが大変なんじゃ!」

「熱でもあるのか?」

「いや 平熱じゃ」

「お腹でも痛いの?」

「毎日 快便じゃ」

「んじゃ どうしたんだ?」

「ん〜…それは言えぬ…」

口を噤む小ちゃいおっちゃん

「変なの…」

「ねぇ あなたは誰なの?お名前は?」

「それは…ごめんなさい 今は言えないの…」

男の子は下を向く

何か訳がある 小太郎と晶ちゃんはそれ以上何も聞かなかった


「小太郎殿 わしはちぃとこの者と行って来る!」

「どこに?」

「それは言えぬ」

「いや おっちゃん おじ…小太郎くんと晶ちゃんにも一緒に来て欲しいんだよ」

「俺達も?」

「うん ばあちゃんが是非見たいって」

「私も?」

「そう!」

「小太郎殿!晶殿!一刻の猶予もないのじゃ!早よう支度をするのじゃ!」

一人 焦る小ちゃいおっちゃん


一体何があった!











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