7.勇者の剣
軽く支度した後、俺たちは再びグランーの森に入った。
俺は幾つかの小さな矩形の紙を、クラークの全身に張った。
服の上に張った紙は何かを書いていた。
「これはなんですか?」
「その紙は魔力を誘導する効果がある。
基礎は大事だ。
知っていると思うが、俺たちは魔力を使って肉体を強化している。
お前は高い魔力量を保つが。
強化の効果はいまいちだった。」
「そうでしょうか?自分は良く出来ていると思いますが。」
「まあ、それを付けて、二時間戦ってみるといい。
お前は素晴らしい才能を持っている。昼飯の前にすごし慣れるはずだ。
違いは直ぐに分かるさ。」
「…..はい、やってみます。」
「そうだ、クラーク、言い忘れたが。
最初はかなり不便になる、魔力の流れが乱されて、痛く感じるだろう。」
クラークは魔力を全身に回って試していた。
「いいえ、多分大丈夫です、魔力が少し遠回りした気分しかありませんが。」
「そう」俺はすかさずに、朝と同じ要領で、鞘に入れたクラークの剣で攻撃した。
彼女は人差し指を伸ばし、剣を止めた。
「痛い!」
「はぁはぁ。無理をするな。」
「いいえ、指が痛いだけです。
でも、なるほど、何となくわかります。魔力の流れる場所……」
「へー、流石に驚いたね。凄まじい才能の持ち主としか言えないな。
並みの人間なら、こんなに早く魔力が流れない上に、痛み過ぎて、二度と魔力を使わないようになるがな。」
「ええ!、そんな危険な物を私に付けたんですか?馬鹿なんですか?」クラークはちょと怒った。
「まあ、これのおかけで一瞬で強くなったから、いいんじゃないか。
そうだ、ホールはどう、やってみるか?」
「……いいえ、オレはいい、元々強化は苦手なんだ。」
「そうか。
スケジュールは先言いた通り、4時に凶雷狼を挑む、その前には特訓だ。
メインはお前とクラークだ。いいな。」
「えい、凶雷狼さい戦えるなら、オレは異論はない。」
「そう。
あの方向に群れがいる。いけ、終わったら死体を馬車に運べ。」
「あなたは?」クラークは眉をひそめて俺に聞いていた。
「なんた、不服か?」
「いいえ、ただ、隊長ともあろう者が、座って見ているだけではないでしょうねぇ。
なんですか、服が汚れだくないですか?」
「……俺がやっでも、お前たちの鍛錬にはならないだろう。
ほれ、もうすでに目の前だぞ。」
「道理で、昨日あなたの服だけが汚れていない。
はぁ~呆れる男です。」
そう言って、二人は剣を抜く。
クラークは俺の剣を、ホールは布を纏った物を背中に負い、いつもの剣を抜く。
二人は容易くウルフの群れを討伐した。
その後、俺はベイカーから教わった要領でまだ次の群れを探し出す。
そして。時には、足を動くな、剣で防ぐな、などの要求付きでクラークたちを訓練する。
それで、俺はクラークの成長の速さに驚いた。
少しずつ彼女の身体に貼っていた紙を外した。
昼になると、もう全部の紙を外した。
「あなたの言うことは本当らしいですね。
こんなに差があると思いませんでした。」
「だろう、しかし、お前の才能には驚いたよ。
ああ、そのサンドイッチは俺が作った物だ、味はどう?」
「突然、不味く感じました。変なものを入っていませんね。」
「なんでそうなる?」
「いいえ、あなたが料理出来る人とは全然思いませんでした。」クラークは無愛想な顔でそう言って一口食べた。
「失礼な奴だな。」俺は微笑みながら、口にした残りのサンドイッチを一口で食べた後、
「元々は4時前にずっとこの訓練だが、すでに身につけたようで。
午後は次の訓練に入る。
その前に、この魔法の公式をよく暗記しておけ。」
俺は2枚の紙をクラークとホールに渡す。
「その紙に書いたのは爆発を起こる魔法だ。
ホールは知らないが昨日俺が使っていたヤツ。
その辺りの爆発魔法と違い。これは近距離で発動するが、かなり精錬した公式だ。消耗も格段に低い。調整しやすいのも特徴だ。」
「これはどんな物を書いていますか?
全然読めないですけど。魔法陣?」
「……まあ、急がすことはない。
俺が教えるから、ゆうくりと学ぶといい。」
「出来たな。」
「はぁ~はぁ~。はい。
ご指導ありがとうございます。」
「まあ、いきなりでかい花火を出した物だ。
しばらくは制御の練習をするだな。
それを終わってからは実戦だ。」
クラークはこの技を学ぶのに2時間を掛かった。
大半の時間は魔法の公式を理解するだが、それでも並みの人間より遥かに早い。
それに、並みの人間が1時間でゼロから理解するまでのスピードじゃない。
頭もいいし、ますます‘美味しい’。
そこでだが。これはこの世界にいない形の公式だった。
規定上、教えるのは禁止されている。
俺は知らないから、一つ教えてやったが、次は誤魔化せない。
分かった以上、これ以上は教えない。
まあ、他の物を教えるだけさ。
「ホール、どうだ?」
「むつかしいですね。なんかコツとかないですか。」
「いきなり敬語するなよ。普段通りにすればいい。」
「いいえ、この魔法といい、昨日の出来事といい。
改めて思うと、あんたは案外凄い人かもしれない。
こうして教えると、オレもそれなりの敬意をするべきだと思う。」
「おい、クラーク。
ホールをみろ。
お前もホールみに見習いよ。」
「既に敬語ではありませんか。」クラークはいつもの無愛想な顔で俺に言った。
茶番を終えて、俺は溜息をして、ホールに向き合えた。
「ホールよ、お前は急がすことはない。クラークと比べる必要もない。
お前にも才能がある、ゆうくりと感じを掴めば直ぐに使える様になるさ。」
「はい。」
「よし。
クラーク、今から凶雷狼の所へ向かう、見つかり次第挑む。
お前は色々道具を持っているが、一切使うな。
その剣だけで戦う。いいな。」
ホールは忙しく話を掛けた。
「待ってください、オレも一緒に戦えさせてくれ。」
「そうだな、そういう約束だったな。気が変わらないだな?」
「はい」
「いいだろう、その時に、その手に持っている、奇妙な物も見せて貰う。」
「奇妙な物ではありません、これはオレの正義です。」
「ああ。
まあ、気を付けろよ。
行くぞ。」
2時間後、俺たちはウルフの巣へきた。
途中で出会ったウルフの群れで練習していて、クラークは完全に技を身につけた。
ホールはまだまだだが、少し何かを掴んだみたいだ。
しかし、巣に着いた時、そんな事はどうでもいいくらいな状態になった。
そこには凶雷狼が大きなグリフィンと戦っている光景だった。
でいうか、もう終わっていた。
凶雷狼は血まみれで地に倒れていて、全身焼かれていた。
グリフィンは俺たちに気付いて、吠える。
「グリフィン!レイン、剣を!」
クラークは慌てで俺にそう言ったが、俺はただあの場を見ていた。
焼かれた傷、なるほど、凶雷狼がこの森に来たのはあのグリフィンが原因か。
誰かに操られていた様だが。どうやら簡単な精神刺激でただ暴れているだけだった。
これでは追跡ができない。
「レイン、剣を渡せないなら、何とかしてください。
こちらにきます、早く!」
狂ったグリフィンは俺たちに襲い掛かる。
その時、隣にいるホールは,彼がずっと持っていた剣を抜く。
鞘こそ古いが、黒いオーラを纏った剣身は錆一つもいない。
その剣で彼はグリフィンに振りかざして、黒い衝撃波を放った。
それに対して、グリフィンは止まって、口から高熱の炎を放って防ぐが、二発目の黒い衝撃波がグリフィンを吹き飛ばした。
目が覚めたみたいなグリフィンは、大したダメージはないが、向こう側の山へ戻った。
グリフィンよりはホールだ。
斬撃を放った後、ホールの様子はおかしくなった。
「ぅ……身体が言うことを聞かない。
何故だ、こんな事はないはずだ、前は無事だったのに。なぜ…..」
俺の手に持っていたクラークの剣が光っている、それを見る俺に、ホールは襲い掛かった。
ホールの剣に黒いオーラを纏っていて、魔力が少ない俺では直接防ぐわけにはいかない。
かわすしかない俺は、ホールに聞いていた。
「おい、どうしたホール、聞こえるか?
その剣はやはりお前のオヤジの剣だな。
返事できるか。」
「……はい。そうです。
凶雷狼に使うと思って、持って来たんです。
でも、身体が勝手に……」
「状況は分かった、いいか、ホール。
今からお前の意識を止める、出来る限り抵抗をするなよ。
それで、お前を元に戻すかもしれん。」
「分かった、やって下さい。」
斬撃を繰り返すホールに、俺は避けながら彼に接近した。
攻撃を避けて、比較的に黒い魔力が薄い背後に回って、意識を止めるために、首筋を打った。
それで、ホールは地に倒れた。
成功したと思ったが。ホールはゆうくりと立ち上がり、俺に攻撃続けた。
「憎い!憎い!」
無意識の状態で、誰かに憑依された様だ。
「おい、ホール、聞こえるか?」
「憎い!憎い!ゾロス!死ぬべし!」
どうする、剣とホールが相互に繋がっている。
こういう仕組みは大体、剣と使用者、どちらかが消えるしか解除できない。
これじゃ、剣を取り上げるのも止められないだろう。
それに、ホールの全身が黒いオーラで纏っている。先、首筋を打っただけで、俺の魔力をほとんど手の防御に使い果てた。
「クラーク、あの剣。お前のと似ているが、何かを関係があるか!?」俺は攻撃を避けながら遠くに下がったクラークに聞いていた。
「…..はい。同じ材料で出来ている物です。「壊していいか!?」問題ありません、あれは欠陥品です。処分した方がいいです。」
それを聞いた俺は少し距離を取って、左手に付けていた手袋を外した。
「いいこと聞いた。
目を覚ませ、食事の時間だ。」
そこに現れたのは一言でいうと悪魔の手だった。
表面は黒い鱗と赤い血管の様な物を覆う。手先は指より、爪と言った方がいい。禍々しい手だった。
ホールは俺に切り掛かって来る。俺は相対的に手を振った。
まるで木の枝を折るより軽い。
交わした後、俺の手は何事もなく、対するホールの剣は剣身の元から消えて、ホール自身は地に倒れた。
「美味しいかな?」
役に立たないクラークはただ状況を見て、目を大きく開けて、驚いただけだった。
「……その手は……なんですか?」
「おお、見る目があるね、よく見ると結構カッコイイだろう。」
「……」クラークは俺が何を言っているのか分からない様だ。
「そんなに怖がるなよ、こいつはこう見えてもナイーブなんだよ。少し褒めろよ。」
「…..あなたは…..人間なんですか?」
「……しつこいと思うが、俺はお前の味方だ。
…..それより、お前はやはり、この剣のことを知っているな。話してくれないか?」
どうやらクラークは俺自身に文句があるわけではないようで、俺は話を変えた。
クラークは話したくない顔をしていた。
「おい、クラーク、情報を隠すようじゃ、俺は協力し難いぞ。」
「……いいですけど、仲間である以上、あなたが知らないなら、いずれにしても話すべきです。それで、ホールが目を覚めるを待たないですか?」
「勇者とか関係あるだろう。こいつはヤツのファンだ、なんかいい話じゃないから。
後で俺が伝えるよ。
もう直ぐ夜になる。帰りながら話してくれ。」
「分かりました、先ず、あなたはその剣について幾ら知っていますか?」
「なんか30年前の戦争に関係があるしか知らない。」
「そう、その剣の名前は‘反逆者(rebellion)’、30年前、ゾロス帝国がモナロラン公国に負けた直接の原因です。」
「それが何でここにいるんだ?」
「あの剣は欠陥品です。
あの頃はともかく、今のゾロス帝国にとっては逆に暴走させたいものです。
そして本来、その時が私の出番で、聖剣の戦略的な価値を証明する機会です。
そして、暴走とは言え、適合性というものがあります、反逆者との適合性が最も高いシンダ一家の処に置くことになりました。」
「俺は余計な事をしていたか?」
「いいえ、高層はともかく、私自身は早い段階で処分して欲しいです。
暴走から、私と戦うまでの犠牲が免れました。
先はあなたが反逆者を処分した事を驚いたから、あのように。
むしろ、私は感謝しています。」
「お前て、一体何者なんだ?」
「それは教えるものいいですが。
レイン、ホントに聞くんですか?
ホールはいま気絶していますから、反逆者の事もあるし、色々話しますが。
私はこれから話すことはすべて機密です、ついでに私の目的も話すから。
これらを聞いた以上、嫌でも協力してもらいます。
でなければ......」クラークの目つきが鋭くなった。
「話してくれ。」
「では話します。他の人に漏らさないでください。
先ず、先も言いましたが、この反逆者と私の剣‘審判者(judgement)’とは同じ物で出来ています。」
「その何かは?」
「130年前にゾロス帝国に現れた勇者、ヒダ・タイチ様が持っていた剣。
その名前も審判者(judgement)。」
「お前の剣もそういう名前だったな。」
「はい、私の審判者はかつて勇者の審判者を材料に鋳造直した物です。
剣柄の上の宝石が見えますね。それは私が盗み出した審判者の一部。それを普通の剣の上に嵌めています。
だから、正確に言えば、私が持っていた剣は審判者の欠片です。」
「へい.....」俺は剣を見ながらクラークの説明を聞いていた。
「知っていますか、聖剣を取り上げれば、勇者はただの強い人間しかありません。
しかし、聖剣を使えるのは勇者しかいません。聖剣を持つ勇者は、単身で国一つを滅べる事ができます。
130年前、ゾロス帝国は聖剣の力を認識し、その力を求めて、勇者の剣を研究始めた。
そして、約100年を掛けて聖剣の謎を解けた。
それで聖剣の汚れていない部分を帝国内部に残って、汚れていた部分を試すという目的で、当時帝国一番の鍛冶屋に任せた。」
「それがこの剣か?」
「はい。その鍛冶屋がホール父親シンダです。」
「そう言えば、お前たちは知っていたか?」
「はい、心配する必要はありません。帝国高層は皆知っています。
あんな事は予想しませんでしたが、何も知らない彼は見事に聖剣の力を再現しました。
必要な犠牲と思って彼に感謝をしています。
彼の隠居も帝国が陰から手伝っていました。」
クラークは話を続けた
「帝国は100年を掛けて聖剣の正体を暴けた、剣の内部には知らない水晶がある。
その水晶は勇者の魂を宿っていると学者たちが仮定する。汚れた水晶をシンダに任せ。
そして、30年前の戦争でそれを証明しました、使う方法と一緒に。」
「それは?」
「勇者に似ていた欲望、願い、望み、その様な強い意識が眠っていた勇者の魂を呼び覚ます。それで勇者の力を発揮する。」
「そう。
後、お前の目的というのは?」
「聖剣を研究していたのはゾロス帝国だけではなく、モナロラン公国も同じです。
今のゾロス帝国はモナロラン公国との国力が逆転されました。
そして、モナロラン公国は今、ゾロス帝国に攻め込むつもりです、あの頃のゾロスの様に…..
私の目的は簡単です、ゾロス帝国を守る事。
しかし、それ実現するには難しい。」
「人手が足りないか?」
「それだけではありません。モナロラン公国は聖剣の研究も進んでいて、情報によると、すでに量産可能になったとの事です。
今回、全国各地の騒動はモナロラン公国が出したグリフィンが原因と高層は最初から知っています。私を誘い出して、データを取るつもりです。
言わないことは詫びます。」
「そう、一つ分からない事がある、聞いていいか?」
「なんでしょう?」
「汚れた部分とは?」
「…..ヒダ・タイチ様がお亡くなりになった時に、聖剣の一部が黒くなった。
それを汚れた部分と私たちは呼んでいます。
先のホールを見ましたね、あなたの思った通り、タイチ様は確かにこの国を憎っています。」
「その勇者で…..」
「殺されました、この国に。
先にいますが、私はヒダ・タイチ様を尊敬しています。
彼に間違った事は一つもありません。
でも、きれい事だけでは国を動けません…..
…..タイチ様は使命を終わってから一年で、内密に処刑されました、子孫はありません。」
「勇者の事といい、剣の事といい。お前は詳しいだな。
そんなに話してくれていいのか?」
「私はマルティネス公爵家の娘。‘審判者(judgement)’の使い手、第一候補者。
クラーク・フォン・マルティネスです。詳しいのは当然です。
それに、私は国家の方針に逆らうと決めました。
教えても何て事もありません。」
「そうか。…..もう直ぐ街に着ける、ギルドで作戦会議でもしよう。」
「はい。」
今日も遅くなったな。
ギルドでベイカーと色々相談した後、俺はクラークを連れて教会へ来た。
俺が先に教会に入るとシスターが一つ箱を持って向かいに来た。
「お帰りなさい、レイン様。
お届け物があります、それと、マヤさんたちはどこにいるか知りません?
昼から姿が見えませんが、どうしたんでしょう?」
その箱は丁寧に梱包されていて、外からじゃあ、なにが入っているは分からないだろう。
そして、リボンには手紙が挟んでいる。俺は何となく中身を察した。
「…..実はカーラ村に忘れ物がいてね、彼女たちに頼んで取りに行った。」
「駄目ですよ!女と子供を行かせて。
最近の森で危ないでしょう?」
「大丈夫よ、ボディーガードを付けているから。
それより、このプレゼントは誰が送って来たんだい?」
「午後、柄の大きい男二人が送って来ました。
知り合いではないですか?」
「んん、会ったことがあるかもな、それで何か言ったか?」
「いいえ、ただここに住んでいるレイン様に渡して欲しいだけです。」
「そう。」
俺はまだ教会に入っていないクラークに話しかけた。
「クラーク。日はもう遅い、今日は先ず前の宿屋に帰って休め、練習の続きは明日でする、いいな。」
「荷物もあるし、いいですけど。
どうしましたか?」
「俺はカーラ村にいる親に手紙を書くのを忘れた、送った後でそろそろ寝る時間だ。」
「そう、なら私は戻るとする、何かあったなら呼んでください。では。」
部屋へ戻った俺は軽蔑な声で、鼻を鳴らした。
「全くつまらん小細工をした物だ。」
俺は箱を机に置いて、手紙を取り出して、椅子に座った。
誰が送って来たかは知らない。
だが、箱を開かずとも、俺はもう中身を知っている。
中に入った物は首だ、重さからして成人の首だ。
多分、昨日の朝、助けたマヤという奴隷の首だろう。
シスターが女子供と言ったから男の子二人も攫われただろう。
アイツらは家具屋と交渉する為に、ついでに助けたから、感情はないとは言え。
俺の手前までちょっかいを出すとはな。
なめられた俺は少々怒っていた。
取り敢えず手紙を読もう。
「男の子二人はこちらにいる。
審判者を持ってこい....か。
時間は明日の朝…..
はぁはぁ、面白い!
丁度、この世界は刺激が足りないと思った所だ。」