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圧迫面接(面接官を)

「えー、久能市 耕夫くんだね」


「はい、そうです」


話を飛ばすが、現在俺は受験校の校長室に呼ばれている。

面接の時間だ。


「我が校に受験した理由からどうぞ」


「はい、本校における理念に共感し、ここでなら素晴らしい学園生活を送れると思ったからです」


(定番は言葉だな。問題は次だ)


「中学時代にやたらと休みが多いが説明できるかな」


「実は芸能事務所に所属してまして、仕事の関係でどうしても休みざるえない時がありまして」


(将来、芸能人やアイドルを目指す子どももいる。仕事で休むということは売れているのか…。

いや、ちょっと待て…この顔テレビで見たことあるぞ!)


「もしかして、俳優の九頭竜(くずりゅう) 忍なんじゃない?」


「そっちは芸名ですね。久能市 耕夫が本名です。」


「5歳から子役デビューしていたよね。今年もドラマ出てたよね」


「応援ありがとうございます。しかし高校生になっては、出来る限り学業にも精を出していきたいです」


「別に我が校でなくても芸能関係の学校でも俳優業は続けられますよ」

(うちの孫がファンなんだよ!儂の学校に入ったから俳優辞めたなんて言ったら嫌われちゃうじゃないか)


「正直、俳優は続けていくには難しい仕事です。他の方と仕事を取り合い、人気を意識した行動を持続していかなくてはなりません。運が絡む場面もあります。来年も同じように仕事があるのかもわかりません。

私は、ここでしっかりとした学歴と将来を見据えた行動をしていきたいと思います!」


「そうですか。しっかりとした理由があるのですね」

(畜生!落としづらいじゃないか!儂の学校はそんなすごいところじゃないぞ!よくて馬鹿が受からないがすごく頑張れば受かる高校だぞ。そんな将来考えているやつなんてほとんどいないようなところだぞ。

しかもテストも全問正解だから不合格にできないし…あれ?そういえば前に孫が…)


「久能市くん、君は小学生の時にテレビ番組の企画で海外の有名大学に受験して受かっていたよね。日本人の飛び級として有名なくらいに、そして去年ぐらいに卒業したんじゃなかったかな?

十分な学歴があると思うのだがどうしてかな?」


「本校における理念に共感し、ここでなら素晴らしい学園生活を送れると思ったからです」


「それはさっき聞きました」

(何か隠しているがわからない。ここを受けてこの子にはメリットは一切ないはずだ。それに面接だけで筆記成績トップを落とすことは出来ない。ここは探って行くか)


「では、質問を変えます。学生時代に頑張ったことは何ですか」


「はい、学生時代は歌やダンスなどで頑張りました」


「知ってます。九頭竜くんの曲はオリコンに入りましたし、一昨年の忘年会で君の踊りを踊りましたので。芸能生活ではなく学校でやったことです」


「学校のパソコンで新コンピューターウィルスを作ったことですかね。あとそのワクチンも作りました」


「クラブ活動は何を」


「仕事で参加できませんでした。でも陸上大会には参加できたので中学男子の日本記録を塗り替えました」


「自己PRをどうぞ」


「国民栄誉賞と芥川賞とかその他色々とを持ってます」


(何でこいつ儂のところに受けにきたの!俳優辞めても仕事選り取り見取りじゃん!)


「なんで儂の高校を受験するの!どこの高校でもいいじゃん!」


「本校における理念に共感し、ここでなら素晴らしい学園生活を送れると思ったからです」


「もう聞いたよ!」




高校には受かったが、条件?一つが仕事優先ですること。単位は欠席してても自動に取得したことにするということである。

二つ目が授業に出る際は正体がわからないようにしてくれということ。大物芸能人がいると何かと問題がでるからとのこと。


あとお孫さんにサインを書いた。


ん?ここを受けた本当の理由?

そんなの簡単だ。くノ一の為だよ。


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