第5話【残り339日:作戦開始】
第5話【残り339日:作戦開始】
「行くぞ、子分ども!今こそ人間を乗っ取るんだぁ!」
マサオがヒレを振り上げる。
ヒヨコ達も小さくピヨピヨ鳴いて付いてくる。
「・・・本当に作戦開始するんだ」
「ターゲットは――」
マサオの目がキラリと光る。
「女子生徒だ!」
「えぇ・・・」
「よし、隠密行動だ!行くぜぇ!!」
ペタペタペターーッ!!
「足音すごいよ!隠密行動って言ったよな!?」
「気配を消してる音だ!!」
「消えてないんだよなぁ!」
ヒヨコ達も全力疾走。
「ピヨーーー!!」
「まずは前座だ!お前ら行ってこい!」
「ピヨ!」
ヒヨコ達は女子生徒2人の前に出る。
「かわいい〜!」「ヒヨコだ~」
狙い通り、しゃがみ込む女子生徒。 完全に夢中だ。
「――今だぁ!!」
スッ――
マサオ、ドヤ顔で登場。
「ガァァァー!!」
「きゃあああああああ!?」
即、悲鳴。女子生徒2人は逃走。
「え?」
廊下に取り残されるマサオ。
「・・・嘘だろ」
「いや叫んだからだろ」
がくん、と肩を落とす。
「俺の“可愛い”が・・・通用しなかった」
「大丈夫、今日も可愛いよ」
「フォローが雑だな!!」
マサオはキレながらも、どこか元気がない。
「・・・踊るか」
「なんで?」
「可愛さを底上げする」
その後、謎のダンス練習が始まった。
「可愛さはリズムだ!」
「理論が雑すぎる」
――
「よし次だ!今度は静かに行く」
ペタ・・・ペタ・・・ペタ・・・
「いや普通に聞こえてる!」
今度はこっそりと近づく・・・つもりのマサオ。
じり、じりと女子生徒に接近。
ターゲットの前。
じっと目を合わせにいく。
スッ・・・
「はいストップ」
僕がマサオを持ち上げた。
「邪魔すんじゃねぇ!」
「するだろ!」
「使えねぇな!」
「それさっきも言った!」
――残り339日




