第14話【残り317日:乗っ取り(?)のルール】
第14話【残り317日:乗っ取り(?)のルール】
「もう無理だ」
「乗っ取りは諦める」
マサオ、壁にヒレをついて悔しそう。
ヒヨコ達も小さく肩を落とす。
僕はそっと見守る。
(・・・でも、諦めないんだろうな、この子は)
マサオは炭酸を注ぎ、一口ゴクリ。
「カーッ!! うめぇ!!」
そして炭酸を一気飲み。
シュワシュワに酔っぱらい、少しフラフラ。
「なんで炭酸で酔うんだよ」
「知らねぇ!!」
「人間、重すぎんだよぉ!!」
「心ってそういうもんだよ」
「乗っ取り・・・一瞬だった」
マサオ、天井を仰ぎ見る。
バタッと寝転がる。
――次の瞬間。
がバッ!!
「よし!次の作戦だ!!」
「早いよ切り替えが!」
マサオ、どこからかホワイトボード。
「今後の課題!」
バンッ!!
・可愛いの強化
・目線の精度
・感情耐性
「最後おかしくない?」
「うるせぇ!」
炭酸ゴクゴク。
「カーッ!!復活!!」
奇妙なペンギンをじっと見る。
(こいつ、ほんとに無駄に本気だな)
酔っぱらいながら、また新しい作戦を練り始めた。
マサオ、千鳥足で立ち上がる。
「俺は諦めない!」
「ピヨ(寝た)」
「士気が低すぎる!!」
「俺は歩みを止めたら死ぬんだよぉ!!」
「え、マグロ?」
「よし次だぁ!!」
「やっぱり続くんだ!?」
呆れ顔で見つめながらも、少しだけ笑った。
秘密基地に、ほんのり温かい空気が流れる。
ペンギンの必死さに触れるたび、なんだか世界が生き生きとして見えた。
乗っ取り(?)のルール
1 相手が「可愛い」と思う
2 目が合う
3 マサオ、持ち主の感情に耐えられない
――残り317日




