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この話は5000字くらいあります!
「やはり、こうなってしまうか…」
『暴走している状態…どうにかして、解除してあげられないの?』
「基本的には魔獣化を解除出来るのは本人だけ…だが、彼は自我を殆ど持って行かれて居そうだ。攻撃が飛んでこないあたり、完全には乗っ取られてはいないようだけど。」
『何か、手は無いの?』
「何とかして、モンスター側の意思を抑えられれば。そもそも、モンスターの行動原理は大半が本能で占められている。亜人系のモンスターの場合、人間に対して警戒心が強く、ここに姿を見せていること自体が悪影響かもしれないが…」
『ああ、もういいから!結論だけ言って!』
「一番手っ取り早いのは私がここを去ることだが、ここは敵の本拠地だ。いくらタロウ君でも、残りHPが少なすぎて、攻撃された途端に即死も有り得る。だから別の方法を、今考えてるところだ。」
『貴方、専門家で、しかも職業もテイマーなんだから、何か有効なスキルとか持ってないの?このままだと…』
「テイマー、そうか。『使役』してしまえばいいんだ。今は完全にモンスターの状態だから、出来るはず!」
【エルはTPを250消費し、精神抑制付与を唱えた!】
【エルはTPを250消費し、誘惑の呪符を唱えた!】
『これは、何をしているの?』
「モンスターを使役するには、スキル・魔物使役 を使って、配下にする所から始まるんだが、このスキルがなかなか厄介でね。状況によって成功率が変わる上に、クールタイムが3分。連発が出来ないんだ。」
【エルはスキル・魔物分析を活性化させた!】
【対象は貴方に対して友好的です。使役成功率約35%】
「レベルが高いと、友好的でも使役成功しづらい…これだけ手を尽くしているのにここまで低確率とは。これは初めての経験だな…」
『成功率?そういえば…ここに、【竜の鱗】があるけど…』
「成功率上昇系のアイテムか?かなり貴重なもののはずだけど…どこで手に入れたんだい?」
『ストームドラゴンを倒したときに、10個。ただ、これをそっちに渡す方法が無い。』
「いや、大丈夫だよ。」
【エルは「電波鳥」を呼び出した!】
「この子は電波の速さで飛行出来る。力はあまり無いが、アーティファクト数個なら楽に運べるはず。行って来てくれ!」
「マリー、何か目印になるもの、出せない?」
「もう出してあるわよ、『止まり木』」
「仕事が早い!!」
「あとはこれで、あの鳥さんにこれを渡してくればいいのね?」
「そう。よろしく。」
『おかえり。これで、少しでも確率を上げられれば…』
【エルはアイテム「竜の鱗」を使用した!】
【一定時間、全ての技・スキルの成功率が上昇します】
【エルはスキル・魔物分析を活性化させた!】
【対象は貴方に対して友好的です。使役成功率100%】
『一枚で足りたか。わざわざ三枚も持ってこなくてもよかったね。』
【エルはスキル・魔物使役を活性化させた!】
【対象の使役に成功しました。】
【タロウはスキル・魔獣化解除を活性化させた!】
【ステータスが大きく変化します】
【TPのステータスが復活します】
『…信じてましたよ、貴方ならなんとかしてくれるって。』
『良かった、戻ってきてくれたか。』
「一体何だったの?あの姿は…」
『俺も知りません…調べても、世界で発見された例が無い魔物でした。』
「多分、突然変異ね。何のモンスターの変異種かは知らないけど。」
『それより…TPが今、0なんですよ、俺。さっきの反動で…』
「分かってる。【スワップ】ね。私が行く。」
「じゃあ、指揮は私が引き継ぐわ。」
「よろしく、マリー。」
【ハピはTPを1912消費し、スワップを唱えた!】
【対象:タロウ】
「ああ、マスター。無事勝利したのですね?」
「僕が倒したんじゃなくてハピが倒したんだけど…まぁそれはいいや。ここは確かに怪しいな。ここだけ異様に綺麗だし…この階、他の階より部屋が少ない。間違いなくこの奥に何か隠されているな。」
「この奥、索敵が通用しないの。何か、力が働いていて。でも、ここに扉が隠されていることは分かった。ただ、その幻影を解除する方法が分からない。」
「私もこの階まで来たことが無いから…どうなっているのか全く分からないな。」
「ふふ…結界系の魔法は、必ずコア、弱点があるんだ。まぁ、これは大賢者様の受け売りだが…破壊の技術は、受け継いでいる。」
【ルードはTPを20消費し、クラッシュを放った!】
【幻影結界がキャンセルされます】
「ドアが可視化された!」
「さあ、入ろう。ラスボス戦だ。」
「ここは…?」
「祭壇…か?何だか、禍々しいな…」
「待て、伏せろ!」
【グレムリンはTPを444消費し、死神の鎌を放った!】
「!!」
「ここは任せて!」
【ローズはTPを87消費し、生命の花を放った!】
【二つの攻撃が相殺されます】
「この不意討ちに反応するとは、貴方達、なかなかお強いですねぇ…」
「教祖グレムリンか…」
「待って。あいつ、魔族と契約しているわ。」
「何!?」
「しかも、契約の更に上の段階【憑依】の状態…より多くの力を使える状態。」
「憑依…そんなことが出来るのか?」
「出来ますよ。ただ、マスターが望まないと思ったので、言っていなかったですが。」
「何か、デメリットがあるのか?」
「思考の一部を共有することになります。我も一応、悪魔なので。相当な信頼関係が無いと出来るものではないかと…」
「何をごちゃごちゃと喋っているんですか?もう一発、行きますよ!」
【グレムリンはTPを444消費し、死神の鎌を放った!】
【ローズはTPを87消費し、生命の花を放った!】
【二つの攻撃が相殺されます】
「いいよ!お前の事、そんなに信用していないと思われていたのか、僕は?あいつと対等に戦うためだ、やってやろうじゃないか、憑依!」
「…いいんですね?多少苦しみを伴うかもしれませんが、覚悟しておいてください!」
【ムーンライトは悪魔憑依を使った!】
「うっ…頭が重い…クラクラする…」
「やはり反動が来ましたか…皆さん、マスターを2分ほど護ってくれませんか?」
「承知した!時間を稼ごう!」
「2分…そのくらい、容易いわ。」
【ローズはTPを8739消費し、ローズ・バインドを使った!】
「小賢しい…拘束魔法ですか。」
【グレムリンはTPを500消費し、魔術破壊を使った!】
【対象が存在しません】
「は?」
【グレムリンに3994ダメージ! 233006/237000】
「ふふ、只の拘束魔法ではないわ。精々、足掻くことね。」
「…成程、大体は理解しました。この植物は、魔法で出しているだけで、植物自体は本物、つまり物理。道理で、魔術破壊で対象にとれないわけです。」
「流石に、見破られるわね。まぁ、それは想定内。仕組みが分かったところで、貴方に何かできることがあるの?無駄な行動をとればその分、ダメージが入る仕様なんだけれど…?」
「そうですか。でも、物理なら無理やり、力づくで解除できますよね?」
「何、まさか…」
【グレムリンはTPを100消費し、パワープラスを使った!】
【一定時間、攻撃力が50%上昇します】
【グレムリンに4002ダメージ! 229004/237000】
【グレムリンはTPを100消費し、パワープラスを使った!】
【一定時間、攻撃力が50%上昇します】
【グレムリンに3999ダメージ! 226005/237000】
【グレムリンはTPを100消費し、パワープラスを使った!】
【一定時間、攻撃力が50%上昇します】
【グレムリンに4007ダメージ! 222998/237000】
【グレムリンはTPを100消費し、パワープラスを使った!】
【一定時間、攻撃力が50%上昇します】
【グレムリンに4000ダメージ! 218998/237000】
「散れ!」
【グレムリンはTPを1200消費し、破断を放った!】
「…破られた…そんな」
「ハハハ、まぁ、こんなものですよ。」
「もうお終いだ…なんて、言うと思った?残念ね。時間切れよ。」
【ルードは「イービルライト」を使った!】
【弱点属性のため、ダメージが倍増します。】
【グレムリンに172234ダメージ! 46764/237000】
「ぐはっ…何ですか、この威力は…」
「そりゃあ、魔族の持つ【魔属性】は悪魔の【悪属性】に弱いから…そうなるわ。」
「何か変な感じだけど…とりあえず、成功したようで良かった。」
「貴方達…くそっ、クソクソクソ!!!!絶対にタダじゃ置かないからな!!」
【グレムリンはTPを44444消費し、破滅の禁呪を使った!】
「な、不味い…」
【リンはTPを2250消費し、邪悪な光を放った!】
【邪悪な光により、破滅の禁呪の効果が消滅します】
【弱点属性のため、ダメージが倍増します。】
【グレムリンに85442ダメージ! 0/237000】
「何もしないでただ見ているだけだと思った?私だって、悪魔に魂を売ったんだから。」
「魂を売ったって言い方は酷いだろう…だが、流石我が主と言ったところか。」
「危うくまともに喰らうところだったわね。助かったわ。ありがとう。」
「…まだ、終わっていないぞ、多分」
「そうですね…契約は、人間側が死んだとしても、契約者側は半分のダメージを受ける、それ以外に特にペナルティは無い…」
「…ペナルティは無くても、傷を負うのよ…本来は。主人をちゃんと想っていたなら…でも…魔族は、主人を道具としか見ない…!」
「ククク…その通りだ。あんな奴が魔王様を復活させられるとは思ってなかったが…利用価値がありそうだったからな。」
「こいつは…先代魔王軍幹部、ヨーク!」
「また、中々厄介な奴が出てきたな…」
「上位存在には情報開示が効かないから分からないが、相当強いのか?」
「いや…ステータス的には只の雑魚よ…でも。固有スキルの【爪痕】が、途轍もなく厄介で。死に際、つまり倒した瞬間に、毒のような効果付きの全方位攻撃を飛ばしてくる。」
「先代勇者はどうやって対処したんだ?」
「ハルが庇いで攻撃を全部一身に受け、固有スキルでダメージ軽減、ルイスさんが治癒させて終わり。でも、ここには治癒使いが居ないし…受け役もいない」
「そこのお前、どこかで見たことがあると思ったら、先代勇者の契約者か。主を亡くした気分はどうだ?」
「…貴方、」
「待て、乗せられるな!今攻撃したら!」
「大丈夫…分かってるわ。」
「クク、安心しろ。次は主人だけでなく全てを奪ってやるから。」
【ヨークはTPを13消費し、ヘルビートを放った!】
【8hit!】
【ローズに1220ダメージ! 8698780/8700000】
「…痛くはないけど。このままじゃあ、こちらからは何もできない…」
「ローズさん、そんなにHPがあったんですね…」
「あら、知らなかった?大抵の妖精はHPが人間より数倍高く、更にレベル上限も高いから、人間には想像もつかないほどのHP数値になるの。参考までに、私のLvは大体2700程よ。」
「2700…凄いですね」
「伊達に長く生きては無いからね。」
「…俺を無視するとは、いい度胸だな!」
「貴方なんて放っておけば何の脅威にもならないんだから。黙っていなさい。」
「何だと?次はその口を…」
「みんな、待たせたな!」
「エル!来てくれたか!」
「ハピさん、来たんですね?」
「あぁ…タロウ君の代わりにね…」
「ククク、人数が増えようと俺には手を出せまい…」
「…」
『あいつ、やっぱり慢心しているわね?』
「そうね…」
『勿体ぶらなくていいのよ。ああ言う奴、私は一番嫌いなの。ひと思いにやっちゃって。』
「ひと思いって…あいつは、」
「そんなこと分かってるよ。大丈夫。」
【ハピはTPを12消費し、鉄砲仙人掌を使った!】
「馬鹿め!俺を倒した時…」
【スキル・自然発火(特級)の効果で、攻撃に火属性を追加します。】
【契約:火属性付与 により、ダメージが100%上昇します】
【スキル・逆転の天使(特級)により、ダメージが3倍になります。】
【ヨークに1230576ダメージ! 0/6666】
【スキル・逆転の天使(特級)により、対象を消滅させます。】
「油断していたんじゃない?死に際系スキルは、術者の魂が残っているからこそ発動する。スキルの所持者が『消滅』したら、勿論スキルは発動しない。そして…お前はもう、復活出来ない。まぁもう、聞こえていないだろうけど。」
『はぁースッキリした。あとは魔王の復活の触媒になっていそうな、その祭壇をどうにかすれば…』
「待って…急激に邪気が集まってる!!」
「…あいつが、ヨークが持っていた分の邪気ね…自分が倒されたときに開放されるように仕込んでいたみたいね…消滅させても性質は残ったから解放されてしまったということ…?」
「不味い、これでは魔王が…」
【魔王の祭壇:チャージ率100% 300秒後に魔王が復活します。】
「!!!!」
「不味い、早く祭壇を破壊しないと…」




