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「俺はS-ランクの武闘家、ジョンだ。こっちはSランクの剣士のシュウと言う奴だ」
「私はA+ランクの聖職者、レイよ。貴方の監査役も兼ねているから、よろしく。」
「はい、よろしくお願いします!」
「…金のためだからしょうがねぇが、俺は獣人なんぞに命を預けたくはねぇんだ。くれぐれも、足手纏いになるんじゃねぇぞ?」
「…シュウはもともとああ言う奴なんだ、気にしない方がいいぞ…」
「まぁ、今までも何度かこういう扱いされたことはあるので…大丈夫ですよ」
「ああ、それと…」
ジョンはタロウの目を真剣な眼差しで見た。
「お前が俺より強いってのはスキルで分かるんだ。寧ろ足手纏いになるのは俺の方かもな…そうだ、お前、ハピさんの推薦で来たんだろう?あの人は本当に凄いよな…」
ジョンは笑みを浮かべながら話し始めた。
「俺はつい最近までBランクだったんだが、そのころに、ハピさんに戦いを挑んだことがあったんだ。勿論、ボロボロに負けたがな。その時思ったんだ。いつかこの人に勝ちたいとな。で、今までより高ランクのダンジョンに潜るようになって、気が付いたらランクが5つも上がってた。あの人には感謝してもし切れないな。」
「へぇ、そうだったんですね!あの人は本当に強くて、でも今は更に強くなってるかな…。」
「だろうな、この前一人でレッドの軍隊を壊滅させたらしいじゃないか…」
「ちょっと、意気投合してるとこごめんだけど、そろそろ出発の時間よ。」
「はい!分かりました!」
「ここだな。さっさと調査を終わらせて帰るぞ…。」
「シュウさん、新ダンジョン調査の鉄則を忘れたの?後で潜る冒険者たちのために隅々まで探索しないといけないのよ?だから高い報酬がついてるってこと、忘れないで」
「あー、分かったよ。仕方がねぇな。」
「おい、一人で行動する気か?危ないだろう。」
「たかがAランクのダンジョンで俺がヘマするわけが無いだろ?こっちは忙しいんだから邪魔するな。」
「…」
「いいわ、あんな人は放っておいて私達は私達で行きましょう。」
「はい、分かりました。」
「あれはAランク推奨の岩石蝙蝠ね。素早い動きで集団で襲ってくるのが特徴よ。でも体力は低いから範囲の広い攻撃をすれば倒しやすいわ。」
「レイは強さ的にはAランク相当らしいが、その豊富な知識で1ランク上の評価を貰っているんだ。こういう時に心強いのはやっぱり、情報だよな。」
「そうですね、じゃあ見つかっていない今のうちに倒しちゃいましょうか」
「え?」
【タロウはTPを50消費し、ヘルドレインを放った!】
【25体の対象に平均10256ダメージ!】
【25体のモンスターを倒した!】
【HPが満タンのため、回復効果は不発しました。】
「呪術師って…攻撃魔法を使えるものだっけ…?」
「少なくとも俺が知ってる呪術師はデバフ系魔法しか使わなかった気がするぞ…。」
「ああ、これは師匠に、サポート役の道を選んだなら遠距離攻撃魔法、出来れば吸収系魔法を覚えておくべきだ、と言われたもので…。」
「ほ、ほう…それはいい心がけだな?」
「あれは魔術泥人形、A-ランク。打撃攻撃は泥の体で受け止めてくるのであまり効かない。狙うなら斬撃か、もしくは、打撃を入れる前に凍結させてしまうという手もあるけど…」
「凍結ですね?やってみます」
「え?」
【タロウはTPを44消費し、暗黒世界を唱えた!】
【魔術泥人形は状態異常・盲目を受けた!】
【魔術泥人形は状態異常・凍結を受けた!】
「今です、ジョンさん、砕いちゃってください!」
「お、おう!」
【ジョンはTPを30消費し、ミサイルキックを放った!】
【致命的な攻撃を受けました。ダメージが4900%上昇します。】
【魔術泥人形に145450ダメージ! 0/75000】
【魔術泥人形を倒した!】
「呪術師って凍結魔法を使えるのか…?」
「ああ、これは凍結魔法じゃなくて、闇で強制的に周囲の温度を下げて、凍結させているだけです。」
「そんなことが出来るのか…。」
「確かに闇属性と氷属性が相性がいいことは知られているけど、それを直接的に属性を繋げてしまうとは…。全く…。」
「あれはゾンビ、ランクはD~A+までまちまち、数が多く、継続ダメージの状態異常までかけてきて厄介ね。でも敏捷性が低いから、攻撃に当たりさえしなければ何とかなるわ。」
「近接戦は少し怖いが、俺が行く。支援を頼んだ!」
「いや、わざわざ近接戦を仕掛けるまでもないですよ。俺が行きます」
「え?」(三回目)
【タロウはTPを125消費し、シャインミストを放った!】
【57体の対象が状態異常・聖なる力を受けた!】
「ゾンビに聖属性を当てると、持続ダメージが入るけど…その数を躱し切るのは流石に無理じゃない!?」
「獣人の長所を忘れましたか?そう、敏捷性ですよ!」
「!」
「?どこへ消えたの?」
「違う…速すぎて目に映らないんだ!」
【57体のモンスターを倒した!】
「…獣人ってここまで速いんだっけ?私が知ってる獣人は少しは目で追えたはずだわ…?」
「それよりこれ、俺、要らないんじゃ…?」
「そんなこと無いです。俺はあくまで弱点補完に特化しているので、単純な力押しに弱くて…。師匠もその点の克服はしなくてもパーティを組めば一人は力で対抗できるメンバーがいるだろうからと言って、見逃してくれた部分です。」
「貴方の師匠って、何者なのよ…」
「あ、俺の師匠は…」
その時、遠くで大きな音がした。
「何!?」
「おい、あっちの方向はシュウが探索している方じゃないのか?」
「行きましょう!」
「どいつもこいつも雑魚だな、この程度ならAランク相当のままでいいだろう。」
シュウは、ダンジョンの探索を終えて、入り口に帰ろうとしていた。しかし、
「ん?まだ生き残りがいたか?」
【シュウはTPを420消費し、エアスラッシュを放った!】
【キングジェネラルに450ダメージ! 49550/50000】
「ん、なんだこいつ、硬いな…」
【キングジェネラルの将召喚!】
【19体のモンスターが現れた!】
「なんだ…このモンスター達…隙が全然見当たらねぇ!」
【フライングドラゴンの猪突猛進!】
【シュウに50224ダメージ! 29776/80000】
「ぐああ!?」
シュウは壁に叩き付けられた。
【急所に攻撃が入ったため、状態異常・失神が付与されます。】
この辺りの話は2500文字程度で区切られていました。
長い話は5000文字超えですが、短い話は500文字も無かったので前後の話とガッチャンコしています。なんでこんなに偏りが凄いのか…。




