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はじめに
2023年に書いたまま放置されていた作品です。多少は編集しましたがほぼそのままです。
本当に何も分からない状態で書いたので滅茶苦茶です。(今も滅茶苦茶なのは置いておいて)
何の説明も無く、ステータスやスキルの概念が出てきます。
何の説明も無く、システムメッセージが出てきます。
特に記載なく視点が変化したりします。
ある寒い日。その日は雪が積もっていたが、空は晴れ模様だった。
その日、一つの生命が芽生えた。
「女か、まぁいい。そいつのスキルを確認しろ。」
数分の後、
「ふざけるな!なんだと!」
次の瞬間、赤子の体は宙を舞っていた。屋敷の三階から放り出されたらしい。未熟な体では落下の衝撃に耐えられるはずもなく、このまま短い人生を終えることになっていたかもしれない。しかし、
優しい風が彼女の体を包み込み、衝撃を和らげる。赤子はいつの間にか老人の腕の中にいた。
「…天命を授かったばかりの子にこのような仕打ちをするとは、王家として失格なのではないか?」
【固有スキル・???(最下級) 効果:レベル上限が1になる】
「うーむ、これは凄いな…」
元冒険者・大賢者マーリンは、王家に捨てられた赤子を拾い、そのスキルを鑑定していたのだが…
「50年以上色々なスキルを見てきたが、こんな異質なものを見たのは初めてじゃ…。」
大賢者は赤子を布団の上に降ろし、掛布団を掛けた。
「こんな子育てをもう一度することになるとはな…」
すると、変化が起きた。
【スキルが成長しました。条件達成:幸福度ステータスを3ポイント以上貯める】
スキルが成長したらしい。この世界のスキルは、最下級から最上級まで5段階で成長し、成長するごとに効果が強くなっていくのだ。ただし、その条件は成長するまで開示されず、難易度もわからないため、固有スキルが最下級のまま一生を過ごす者もいる。
【固有スキル・???(下級) 効果:レベル上限が1になる。ただし、幸福度ステータスを100ポイント貯めるごとに全ステータスが2上昇する。(ただし、HPとTPは上昇しない)現在の幸福度7】
要するに、幸せになればなるほど強くなるということだ。大賢者は思わず笑みを浮かべた。
「表面ばかり見ているからこうなる。王家はこんな逸材を手放したことを後悔するじゃろう…」
そのうちに、赤子は眠ってしまっていた。
【現在の幸福度12】
「そういえば、この子の名前は何にしようか…」
…幸福、ハピネス…
「ハピ!決まりじゃ!」
ハピは大賢者により順調に育っていった。
2歳の夏。
「ふぁいあー!」
訓練用の藁人形が燃え上がり、跡形もなくなった。ハピは、初級魔法「ファイア」を既に使いこなせるようになっていた。
「この子の成長速度は物凄いな…そこらのレベルブースト系スキルより成長が早いわい…」
そんな時だった。疲れ切った様子の男性と息子らしき、ちょうどハピと同年齢程度の男の子が大賢者を訪ねてきた。
「どうかうちの子を引き取ってくれませんか!」
そう頼み込む男性。
わけを聞くと、その男の子は急に力が溢れ出し、周囲を氷漬けにしてしまったという。常人ではこの子の力に手を付けられず、やむを得ず大賢者を訪ねたらしい。
大賢者は、【スキル・情報開示(上級) 効果:相手の技と通常スキル以外の全てのステータスを閲覧可能】を使い、彼のステータスを覗き見た。
【《ルード》Lv.4 HP97/100 TP100/100 AT6 DF4 MG(魔力)40】
【固有スキル・氷結地獄 (下級) 効果:氷魔法を使用する際、TPを消費しない。また、威力が10倍される。 更にMGのステータスが10倍される。】
大当たりスキルどころの騒ぎではない。属性限定とはいえ、消耗なしで100倍に近しい威力の魔法を打てるとは。大賢者はルードを大切に育てることを約束し、彼を迎え入れた。
ルードは物分かりが非常に良く、すぐに生活に馴染んだ。そのうちに、ハピとルードは対抗心を抱き、共に高めあうようになった。
この時点では、攻撃回数が有限なハピの方が不利であったが、その差は、大賢者が仕込んだ【スキル・TP自動回復(最下級)】によりすぐに無くなった。ファイアの消費TPは僅か2のため、数十秒待つだけで1回分のMPが回復するのだ。
7歳でそれぞれ一人でゴブリンを討伐できるようになり、12歳で二人で近くのダンジョンを攻略できるようになった。そして17歳…
「えっ、ハピがDランク?」
冒険者ギルドに登録した日、ルードは驚きの声を上げた。
「僕がAランクだったんだから、同等の実力があるハピもAランクあたりが妥当なはずなのに…」
「途中で確認したけど面接官の情報開示スキルが下級だったからね、レベルだけ見てランク付けされるのも仕方ないと思う。」
そう言うハピの情報開示スキルは、HP3000以上のダンジョンボス「ロックゴーレム」を倒したことにより上級である。
「よく見てなかったけどあいつ、そんな低級なスキルで面接官やってるのか。他の奴に交代させた方がいいんじゃない。」
そう言うルードも勿論情報開示スキルは上級である。
「でもただのLv1だと思われてたからこそこの依頼を受けられたのかもよ。」ハピの手には一枚の依頼書が握られている。
【討伐依頼・「武将の霊」:相手のLvに合わせて強さの変わるボス。Lvを合わせてくるとは言え、技量が恐ろしく高いため、生半可なスキルでは力負けしてしまう。 推奨ランク:D】
「まぁでも、この程度ならルードだけでも勝てそうだけどね~」
「僕のレベルが120を超えてることを知っててその発言してる?まぁ勝てるとは思うけどね~」
次の日…
「え、ルードも来るの?」
「うん。折角だしレベル122の武将と戦いたいと思ってね。」
「えー、サクッと捻りつぶして帰ろうと思ったのに~」
「いいじゃないか。ほら行こう!」




