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行列のできるスキル鑑定士  作者: ポムの狼
錦秋

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【番外編】昇級試験3

 古城に入ると広いホールのような部屋だった。先に入った冒険者たちはスケルトンやグリフォンの幼鳥と交戦中のようだ。

 ブルームトは他の冒険者に感謝しながら、横を通り過ぎる事にした。ブルームトが間をすり抜けて走っていくと、他の冒険者は文句を言った。


 仕方ない……


 ホールの奥にある大階段の踊り場まで登ったブルームトは手を天に向けて掲げ、自分の頭上に氷の矢を大量に作った。ブルームトが手を振り下ろすと氷の矢は魔物に向かって一直線に飛んでいった。全て命中とまではいかなかったが、多くの魔物にダメージを入れる事ができた。


「あとは自分たちでできるよね?」


 そう言うとブルームトは大階段を駆け上がっていった。









 しばらくは一本道だったが、途中で左右に分かれる通路があった。ブルームトは【気配察知】をしていたので、勿論左の道が正解な事は分かっていたが、前を走っていた数人の冒険者たちは高い塔の方が正解だと考えたらしく右の道に進もうとしていた。


 この人達が右に行ったら、恐らく死ぬ……


 右の塔の上には、恐らくグリフォンの親鳥がいるのだろう。しかも、あれだけ幼鳥がいたのだから、ペアでいると考えるのが自然だ。冒険者数人では五分と保たずに全滅するのが目に見えていた。


 ブルームトは右側の道を氷魔法で塞いでから、左の道を走った。


 右側に行こうとしていた冒険者たちは氷を叩き割ろう武器をぶつけている。誰もブルームトが親切心から道を塞いだとは思っていないようだった。


 ブルームトは構わず正解の道を走り続けた。






 左の塔の螺旋階段を登りきると円形の部屋に出た。

 部屋の中央にはギルドの制服を着た男が椅子に腰掛けて冒険者の到着を待っていた。


「随分早かったな。簡単過ぎたか?」


 椅子に座った男が話かけてきたのでブルームトは頷いた。


「簡単でした。右側の塔のグリフォンを倒してきたら、S級まで飛び級させてくれますか?」


 ブルームトは男のただならぬ気配から、恐らくこの男はギルドでもかなり地位の高い人間だと予想した。

 男は驚いた顔をして豪快に笑った。


「残念だったな。あれは二体合わせてAランクモンスターだ。今度、大規模な募集をかけて討伐予定の魔物だ。参加して討伐に成功したらA級にあげてやる。やるか?」


 ブルームトは頷く。


「気に入った。俺はイーツ王都のギルド長をしているエドウィンだ。大規模討伐の時は指揮を執るからよろしくな……と、お前……もしかして、人狼か?」


 ブルームトはなぜバレたのか分からなかったが、剣の柄に手を置いた。


「なに、追い出す気はないから安心しろ。他にも色々な事情がある冒険者は沢山いる」


「どうして分かったんですか?」


「鼻で匂いをかいでただろ。人狼の癖だって、前に鑑定屋のパウラに教わったことがあってな。知ってたんだ」


 と言うことはパウラにもブルームトが人狼である事はバレているのだろう。面倒なことになりたくなかったから隠しているつもりだったが、隠しきれていなかったことにブルームトは少し落ち込んだ。




 しばらくしたら、他の冒険者達も息を切らしながら続々と到着し始めた。

 エドウィンは立ち上がって人数を数え始めた。

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