表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
行列のできるスキル鑑定士  作者: ポムの狼
錦秋

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/52

【番外編】ブルームトとクリストフ

 冒険者ギルドでのブルームトはかなり浮いた存在だった。


 原因の一つは、サラと二人で会っていたことで何人かのサラを熱烈に信奉する冒険者を敵に回したことだった。


 特にアンスガーという名の冒険者がブルームトを激しく敵視していた。

 以前サラと会っていて、ブルームトに喧嘩を仕掛けてきたのも、このアンスガーだった。


 もちろんアンスガーを返り討ちにすることはブルームトにとって容易いことだったが、そうすることでサラが不利益を被るようなことがあるのではないかと思い、ブルームトは大人しく殴られた。


 魔王軍時代は上官に殴られることなど日常茶飯事だったため、アンスガーに殴られる事など正直どうってことなかったが、その出来事がブルームトがギルドで浮く原因になったのは間違いない。


 そんなブルームトだが、冒険者ランクはトントン拍子でCランクまで昇級していた。

 パーティを組まずに一人で依頼をこなしていたが、特に困る事はなかった。







 ある時、珍しく他の冒険者がブルームトに話しかけてきた。


「Cランクまで、昇級したんだってな」


 声を掛けてきたのはチョコレート色の髪と瞳をした男だった。ブルームトとは前から知り合いのような口調で話しかけてきたが、ブルームトは誰か思い出せなくて首を傾げた。


「って、おい! もしかして、俺の事を覚えてないのか!?」


 男は信じられないといった表情だ。


「すまない……覚えてない……」


「クリストフだよ……」と男はため息交じりで答える。


 ブルームトはまた首を傾げた。


「サラの常連の……」


「あぁ……」


 そこまで言われてブルームトはやっとクリストフの事を思い出した。


「こないだはサラを助けてくれたんだってな。冒険者の間で噂になってた。ありがとな」


 どうやら、クリストフは先日のデュートリヒの事件のことを言っているらしい。


「お礼を言われる事じゃない。俺がしたかったからしただけだ」


「あれから、デュートリヒは国軍に捕まったらしいぞ。十年はこっちに帰って来る事は無いらしい」


「そうか。なら安心だな」


 クリストフは話を続けた。


「それで、Cランクまで昇級したんだって? 俺なんか、Cランクになるまで三年は掛かったぞ」


 ブルームトはどうしてクリストフが急に話しかけてくるようになったのかは、よく分からなかったが気さくな雰囲気で嫌な感じはしなかった。

 ブルームトもクリストフに興味が湧いた。


「クリストフは今何ランクなんだ?」


「今はAランクだ。先輩だぞ。敬え」


 腕を組んで威張るクリストフが面白くて、ブルームトは少しだけ笑った。


「了解、先輩。先輩に質問があるんだが、聞いてもいいか?」


「なんでも聞き給え」


「Cランクまでは昇級できたんだが、その後なかなか昇級しない。なんでか教えてほしい」


「よくぞ聞いた。一人で寂しく冒険者をしている後輩のために先輩が教えてしんぜよう。

 いいか、ちゃんとギルドの掲示物には、目を通しなさい」


 ブルームトは何のことか分からず首を傾げた。


「あれだよ」


 クリストフが指さす方を見ると張り紙がしてあった。張り紙の内容はこうだ。


 …………………………………………………

 冒険者ランクの昇級について

 Bランク以上の昇級は、冒険者としての実績以外に昇級試験で合格しなければならない。

 また、Sランクへの昇級はSランクモンスターの討伐を必須とする。

 昇級試験は毎月20日。参加希望者は前日までに受付で申し込みをすること。

 …………………………………………………


「昇級試験って、なんだ?」


 ブルームトが呟くとクリストフはやれやれと両手を広げた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ