表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
95/190

95 海水浴(前編)

「「海だーーっ!!」」


 翌日、海水浴場に着き更衣室で水着に着替え終えた俺達。

 海を見てテンションを上げているアイリスとひなたを横目に見てこう嘆くしかなかった。


「元気だなぁ……」


 と小声でだけど。


「いやー、ひなた先輩とアイリスちゃんホントにテンション高いですね」


「面目ない……」


「仕方ないですよ。 由奈先輩と暁斗先輩は泳げないんですよね、俺と同じように」


「まぁねー。 それもあってなかなかテンションがあがらないんだよね」


 七絵と伸晃が俺達に気を使って話しかけてきてくれている。

 何を隠そう、今回の海水浴は後輩達も誘っての企画だったらしい。

 エリス王女が、本来は今日が休業日なのを特別に貸し切りにして遊ばせてくれるように手配したらしい。

 国管轄ならこういう事も出来るのだろうか…。


「しかし、僕らもびっくりですよ。 無理やり安川のグループに組み込まれた三人娘が結婚……しかも、一夫多妻制を利用してですよね」


「それ以前に、魔族領も一夫多妻制を施行していたとか初めて聞いたぞ」


「ボクも同じですよ。 でも、生きててよかったと思いますよ」


 三人娘の話題に啓と湊が食いつく。

 特に湊も無理やり安川のグループに組み込まれた三人娘が心配だったらしい。


「それで、皆様の調子はどうですか?」


「いい感じですよ。 ガイアブルクの住民のみんなが優しいので住みやすいですし」


 一方でクリスタと心愛(ここあ)が、ガイアブルクの住み心地とか調子とかを話していた。

 これに関しては心配だった。

 しかし、解放戦とかゼイドラムの件とかでろくに見てやれなかったのが悔やまれたが、幸いみんな安心して生活しているようでホッとしている。


「アルト君たちも一緒に行けるのもポイント高いよねー」


「いいなぁ、暁斗先輩は……。 私達、上手く魔物がテイムできないのよね」


『無理に狙ってテイムするのは良くないと、主が言ってたな』


『ええ、相手に対して優しく呼びかけるようにした方がいいみたいですわよ』


 一方で、和香(のどか)友理奈(ゆりな)はアルト達メイジフォックスウルフの家族に首ったけだった。

 モフモフを堪能しながら、テイムが上手くいかない事を打ち明ける和香にアルトとサクラがアドバイスをしていた。

 友理奈の方にもおチビーズが集まっていて、ちゃんと相手をしてくれている。

なんだかんだで人懐っこいからな……、おチビーズは。


「では、皆さんは存分に海水浴を楽しんでほしいっスー! 海の家もメイド達が運営してるので、お腹が空いたら利用してくださいねー」


 エリス王女がみんなに呼びかける。

 海水浴と言っても、遠方には行かないようにしっかりバリケードが設置してあるので流される心配もないようだ。


 ひなたとアイリスは早速泳いでいるようだ。

 俺と由奈は最初はビーチパラソルの下でゆっくりしている。


 後輩たちは水着姿でビーチバレーをやっている。

 結構激しい戦いをしているようで、数人が気絶するという死屍累々な光景を見た。


「ねぇ、ビーチバレーってあそこまでエグイ競技だっけ?」


「違う……、違うんだ……」


 俺を挟むように由奈とは別の隣に腰を掛けるエミリーからそう聞かれた。

 いや、本当に違うんだよ……。

 あんなひどい状態になるようなゲームじゃないんだ。


「なまじ能力が高いから……、ビーチバレーでも修羅場になっちゃうね」


「みたいだな……と、由奈とエミリーの水着、ビキニか?」


「う、うん……。 ひなたちゃんに買わされて……」


「どうかな、似合うかな?」


「ああ、二人とも似合ってるよ」


「ありがとう、暁斗君。 えへへ、暁斗君からの視線が心地よくなってきたよ」


「あ、わ、悪い……」


「やれやれ、アキト君らしいや」


「そうだね。 あ、胡桃ちゃんとクリスタちゃん」


 俺がうっかり由奈の水着姿をガン見してしまっていた時に、胡桃とクリスタがやってきた。


「にぃ、だっこ……」


「はいはい」


 胡桃が抱っこを求めて来たので、応じてあげる。

 彼女とクリスタはワンピースタイプの水着だ。

 胡桃を抱きかかえながら、クリスタに尋ねる。


「クリスタたちは何をやってたんだ?」


「海の家での運搬ですよ。 気絶した方の付き添いと言う形で。 実際に運んだのはアルト様とサクラ様ですが」


「あぁ、回復しやすい場所が海の家ってわけか」


「はい、メイドさん達が回復術師の素質を持ってる方がおられるので…」


 あのビーチバレーで気絶した後輩たちをアルト達の力を借りて運んで行ったらしい。

 クリスタと胡桃はその付き添いなんだとか。

 ある程度落ち着いたので、俺達の元にやってきたというわけだ。


「ひなた様とアイリス様は元気ですねぇ」


「ああ、ホントだよ。 相変わらず海辺で水をかけあってるよ」


「なんだか姉妹みたいだね……」


 ビキニ姿のひなたとワンピースタイプの水着を着るアイリスが、海辺で戯れている様子を見て由奈がそう嘆いた。

 確かに、意気投合している場面が多く、仲がいいのでエリス王女よりも姉妹しているんじゃないかと思ってしまう。


「にぃ、泳ご……。 教えるから……」


「いいのか?」


「ん……。 くるみ、にぃと一緒に泳ぎたいから……」


「分かった、行こうか」


 胡桃の純粋な願いに負けて、彼女を抱えたまま海辺に行く。


「私達も行きましょうか。 泳ぎ方を教えて差し上げますよ」


「いいの? なら、お願いするね」


「じゃあ、ボクは海の家に行ってくるよ」


 クリスタと由奈もついてくる。

 エミリーは海の家に向かい、俺達も海辺で、カナヅチを克服すべく泳ぎに挑戦することにした……。



よろしければ、広告の下の評価(【☆☆☆☆☆】のところ)に星を付けるか、ブックマークをお願いします。


作者のモチベーションの維持に繋がります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ